平屋の住宅の金額ってどうして坪単価が高いの?

住宅

こんにちは、松本、諏訪の工務店エルハウスのふくだです。
階段がなく老後も安心見た目もシンプルでかっこいいということで人気の平屋。しかし、意外なことに二階建ての住宅よりも坪単価が高くなるということで、びっくりする人もいますよね。

二階建ての方が建てるのって大変そうなのに、どうして平家の方が値段が高いの?!

はい、昔、私もびっくりした覚えがあります。
今回は平家の住宅の坪単価が高い理由などを書いてみようと思います。

平家の住宅はどうして坪単価が高いの?

いきなり結論からですが、平家の住宅の金額が高くなる理由は、基礎と屋根が多くなるからです。
基礎は鉄筋コンクリートで作るのですが、これが結構お高いんですよね。
屋根も意外とお高いんです。

平屋と二階建ての金額差については、住宅会社によって違いますが、私の働くエルハウスでは今現在、平屋の方が坪単価で55,000円UPとなります。会社によっては10万円近くアップするところもあります。30坪の家の場合、5万円×30=150万円UPですので、結構大きいですよね。そのくらい、基礎と屋根って高いんです。

同じ理由で、二階建ての家でも2階よりも1階が広くて、一階部分だけ屋根(下屋と言います)をかけないといけない作りですと値段が高くなります。
2階には一部屋しかないという場合には高くなってしまうんですね。
なので、一番、金額的にお得という意味では、1階と2階の面積が同じ総二階と言われる家がコスパは良いと言えます。

平屋の方が坪単価は高くても金額は同じくらい?

「じゃあ、平屋は高いんですね。平屋はやめようかな」

と思う人もいるかもしれませんね。
しかし、ちょっと待ってください。

平屋は階段を作らなくても良いんです。
階段って1坪あります。1坪=2畳ですね。しかも、1階も2階もあるので、合計すると2坪近くなりますね。実際には、階段下収納などを作ることは可能なのですが、普通の居室を作るには使えないスペースになってしまいます。
2坪と言うと、坪単価50万円でも100万円です。

さらに言えば、階段があるということは階段を登ったところに廊下か踊り場などのスペースが必要になります。2階に3部屋程度作る家が多いですので、それぞれの部屋への入り口につながらないといけないので、1畳では難しい場合も多いです。
ここは間取りの工夫次第でソファが一つ置けるような多目的なフリースペースにすることもできます。

また、2階建ての場合、2階にもトイレが欲しいという人は多いですよね。
2階にトイレを追加するのは面積としても1畳必要ですし、さらに水回りを引っ張るので金額がかかるポイントです。

また、一番大きいポイントは吹き抜けでしょう。
昨今は、2階建ての場合、吹き抜けを作りたいという方が多いです。
吹き抜けは床がありませんが、普通の部屋と同じように施工面積に算入する場合が多いですので、吹き抜けの分、部屋数は少なくなります。吹き抜けは最もコスパが悪いと言っても良いでしょう。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

なので、同じ部屋数を作ろうと思うと平家の方が総面積を小さく作れる場合が多いです。
広さ=高くなるということですので、コンパクトに作れると安くなるんですね。
上手く作れば3坪以上節約できる場合もあります。
逆に平家でも廊下を多く作ると、延べ床面積が抑えられない場合もあります。廊下を作らず、リビングから全ての部屋にアクセスするように作ると延べ床面積は抑えられますが、それぞれの部屋に行くのに廊下を通るように作ると廊下部分が広くなってしまいます。ただ、一般的には階段の分は延べ床面積を減らせます。

坪単価は平屋の方が高いですが、平屋は延べ床面積が抑えられるので、結局平屋で作っても、2階建てで作っても建物価格はトントンくらいという場合もあるんですね。

平屋で吹き抜けのような空間を作る勾配天井

平屋の特権は一階のリビングにロフトと勾配天井を付けられることじゃないでしょうか。

ロフトというと屋根裏部屋みたいな空間ですね。平屋の場合、2階部分がないので屋根の高い部分であればロフトが作りやすいです。
もちろん、2階建でも、2階部分にロフトは作れます。なので、2階リビングにすれば、リビングから直接入れるロフトを作ることは可能です。ただ、2階リビングの家は多くはないです。やっぱり1階にリビングがある方が主流です。(構造的にはリビングのように壁のない広い空間は1階よりも2階にある方が安定はするのですが、実際の使い勝手を考えるとやはり1階にリビングが一般的ですよね)

なので、2階建ての場合はロフトはリビングから直結させるというより、3階の荷物置き場みたいな具合で作る人が多いですね。
リビングにロフトがあるというお洒落な雰囲気は平屋の特権と言っても良いでしょう。

そして、勾配天井ですね。
勾配天井とは、普通の天井と違って、屋根ギリギリに斜めな天井を作ることを言います。斜めに勾配しているので勾配天井ですね。
2階建ての吹き抜けほどの高さはないものの、かなり上に広い感じはしますね。
また、天窓を作ることも可能です。

これもロフト同様、2階建ての場合は2階にしか作れませんので、一階リビングに作れるというのは平屋の特権と言えるんじゃないでしょうか。

あとは、二階建てでも、リビング部分の上には2階を作らず下屋をかければ1階のリビング部分だけ平屋のようにも作れます。
ただ、リビング部分というと、かなりの広さになりますので、坪単価としては平屋に近くなることもあります。
また、階段が必要になるので、階段部分の面積が必要になりますので、平屋と2階建てのデメリットの両方が出てしまう場合もあります。

平屋は坪単価だけじゃなくて、土地の広さも

それでも、平家の方が割高になりやすいのは、広い土地が必要ということです。
2階建と平屋ですと、単純に平屋の方が2倍近い建築面積になります。そうなると土地が広くないといけません。

建蔽率いっぱいに建てれば、そんなに広くない土地でも平屋を建てられないこともないのですが、隣の家の日陰にならないように、隣の家と距離を取ることも大事ですので、やはり広めの土地の方が建てやすいですね。

土地が広いと単純に価格が高くなるということもありますが、一般的に二階建ての家を建てるように土地は売られることが多いですので、余裕を持って平屋を建てられる広さの土地というのは多くない場合もあります。
もちろん、家のサイズにもよりますが、特に35坪以上の平屋となると、土地もかなりの大きさが必要になりますので、土地の選択肢が少なくなりがちです。
宅地転用を前提とした農地などが出ることもありますが、その場合は、転用の費用や土の入れ替えなどは売主が負担するのかどうか、購入後いつから宅地として家を建てられるかということも確認しとくのが大事です。

まとめ。坪単価だけじゃなくて延べ床面積も考える

平屋の方が坪単価は高くなるけれど、階段などを作らなくて良いので、延床面積は抑えられるというお話でした。
実際には広い土地が必要になる分、総額で考えるとやはり平屋のほうが高くなりやすいのですが、土地の安い地域では平屋でもさほど高くならない場合もあります。
平屋にするか、二階建てにするか迷ったら、両方のラフプランを書いてもらうようお願いしてみるのも良いですね。両方書いてって頼まれると正直なところ大変なのですが(笑)
それでも、一生住む家を建てるのですから気になることはストレートに聞いてお願いしてみて下さい。その反応で、その会社の営業さんと気が合うかも分かるかもしれませんね。

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