吹き抜けの価格は? 延べ床面積、施工面積に入るの?

住宅

こんにちは、長野県の工務店エルハウスのふくだです。
昨今の住宅で人気なのが吹き抜けですね。1階と2階を吹き抜けにすることで、開放感が出来るということで人気が高いです。
ただ、「吹き抜けっていくらするんだろう? 価格が高そう坪単価っていうのに入るの?延べ床面積とか施工面積っていうのに入るの?」
分かりにくいところも多いですよね。
今回はそんな吹き抜けの価格、延べ床面積などについて考えてみましょう。

吹き抜けの価格は?延べ床面積、施工面積に入るの?

YouTubeでの解説動画はこちらからどうぞ

吹き抜けは床がないけど価格は?

よく言われるのが、「吹き抜け部分は床を作らないので安いんですか?」という質問ですね。
一般の人でしたら、そう思うのが自然ですよね。床がないのに床がある部屋と同じ値段って変な気がします。

でも、基本的には吹き抜け部分は床がある部屋と同じように計算されることが多いです。
例えばリビングの8畳=4坪を吹き抜けにする場合、坪単価50万円だとしたら、そのまま4坪×50万円=200万円という計算ですね。
或いは、「吹き抜け部分は半分程度の価格」「別途相談」と会社によって違う場合もあります。

どうして吹き抜けは床がないのに、普通の部屋と同じくらいの金額がかかるのでしょう。
床はないですが、壁と屋根は同じようにあるからですね。
また、床がないと逆に工事が難しいということも理由の一つです。床がないので、室内に足場を組んで作業しないといけません。床の材料代の分は安くなりますが、逆に吹き抜けにすると大変な部分が出てくるんですね。
そんなわけで床がなくても作るためのコストは大きく変わらないんですね。

吹き抜けって延べ床面積に入るの?坪単価って?

吹き抜け部分は延べ床面積に入るの? という質問も多いですね。
吹き抜け部分は、建築基準法では『延べ床面積』に入りません。なので、建築基準法で定められている容積率などの数字には影響はないです。ただ、施工面積には入る場合が多いです。
先ほども書いたように普通の部屋と同様に作る費用は掛かります。

坪単価◯◯円というように表示する会社も多いですが、これは延べ床面積ではなく、施工面積で見る場合が多いです。
施工面積って何なのさ?!」
と言いますと、会社によって違うのでちょっと難しい話になります。
延べ床面積は法律で決まっています。
吹き抜けは延べ床面積に入れないので、吹き抜け部分の坪単価がうまく出なくなってしまいます。
例えば、3階建ての建物で吹き抜けがいっぱいの家を作ったとしましょう。床があるのは実質、家の中の半分くらいだけという家としましょう。延べ床面積だと面積は床があるところだけです。
しかし、この延べ床面積通りに坪単価を掛け算すると変テコなことが起きてしまいますよね。安くなり過ぎてしまいます。買う側としては嬉しいですが、作る側は無理があります。

そこで実際に金額を計算するのに使いやすいように施工面積というものを考えるわけです。
会社によって坪単価の考え方などが違うので、施工面積の考え方もその会社によって違います。
坪単価の設定をギリギリで安く作っている会社と、少し余裕を持たせて考える会社があります。ギリギリで安くしている場合は、吹き抜け部分も普通の床のある部屋と同じ金額で考える場合が多いですね。余裕を持たせている場合には吹き抜けに関しては半額とする場合もあります。
また、吹き抜けを作る面積によっても変わりますので、営業担当にきちんと吹き抜け部分の金額については明確に聞いておくと良いでしょう。

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延べ床面積、施工面積を抑えて価格を安く①

吹き抜けを安く作る方法としては、とにかく吹き抜けの面積を少なくするということに尽きます。
しかし、吹き抜けの面積が少なくなると、開放感が少なくなってしまいます。
理想としてはリビングは全て吹き抜けにしたいところですが、リビングほどの広さを全て吹き抜けにすると、どうしても良い金額になってしまいます。坪単価50万円の家で5坪(10畳)の面積を吹き抜けにすると250万円分の価値の吹き抜けになってしまいます。
ハウスメーカーのモデルハウスみたいな広大な吹き抜けは予算の兼ね合いを考えるとちょっと無理があります。

人気があるのは階段の空間を有効活用するということです。
階段を独立させず、リビングに壁のないオープン階段(スケルトン階段)にすることで開放感が出ます。
階段の面積は2畳程度ですので、階段にプラス4畳(2坪)吹き抜けを作るようにつくれば合計で6畳近くの縦に抜ける空間が作れます。
ただし、スケルトン階段は手すりを付けたりするコストが掛かることも考慮に入れないといけません。
階段下に壁付けの本棚を付けるなどして階段下の空間の有効活用を考えるのも方法ですね。

延べ床面積、施工面積を抑えて価格を安く②

また、階段の途中にスキップフロア、踊り場が少し広くなったような空間を作るというのも手ですね。
スキップフロアは下を収納にもできますし、空間を立体的に使えるのでとても広い感じがします。
ただし、スキップフロアを作る時のポイントはとにかく目的を明確にするということです。何をする空間なのか決めていないと、本当にただの広いだけの踊り場になってしまいます。
お父さんのお仕事ゾーンだったり、家族みんなの読書ゾーンだったり決めておくと良いですね。

スキップフロアの金額の設定は会社によって違います。4畳までなら一式で価格を決めている場合もありますし、普通の二階の居室と同じように金額計算して作る場合もあります。担当営業に確認してみましょう。
あまり安くはないですが、リビングを広く見せたい、なおかつ収納も作りたいという場合にはとても良い方法です。

スキップフロアではなく、小さくても良いのでロフトをくっつけて広さを演出するというのも手ですね。

吹き抜けはリビングを広く見せるためだけで2階とつながっている必要はない
という場合は、リビングの天井を通常の2.4mより高くして梁見せ天井にするだけでも開放感は出ます。
オプションでいくらかアップチャージがかかるものの、吹き抜けほどの価格にはなりません
また、吹き抜けよりも空間自体は狭くなるので暖房効率も良く電気代の節約にもなりますね。

まとめ。吹き抜けは工夫で面積を抑えて価格を抑える

吹き抜けと価格、そして延べ床面積、施工面積についてでした。
基本的には吹き抜けは安くはないですので、いかに吹き抜け面積を小さくして価格を抑えながら、なおかつ空間の広さをどう演出するかというのが重要ですね。
スキップフロアやロフトはただ漠然と設置すると、空間が広くなる効果も少なく、使い勝手の悪い無駄な空間になってしまうこともあります。施工事例などを見せてもらいながら、建築する会社とよく相談して決めていきましょう。

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