建築条件って外せる?建築条件付きの土地を買うデメリット

土地

こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスの福田です。
土地に関しての質問で時々『建築条件付き』についての質問があります。茅野市でも運動公園の近くで建築条件付きの分譲地がありましたね。

建築する会社の指定のある土地のことを建築条件付きの土地と言います。

建築条件付きの土地は少々厄介な点もありますので、購入するときには注意が必要です。
今回は建築条件って外せるのか?建築条件付きの土地を買う時の注意点などを考えてみましょう。

建築条件付きの土地を買うと、他の会社と比較、相見積もりできなくなる

建築条件付きの土地が一番問題になるのが、土地を買ってしまうと、建築会社が決まってしまうので、他社と比較検討などが一切出来ないということが1番の問題です。

住宅会社としては、建築条件付きの土地を買ってもらうと、他の住宅会社では建てられない、つまりライバルが一切いない状態になります。
良心的な会社であれば良いのですが、特に注文住宅は実際に見積もりを出してもらうまでは金額が分かりにくいという面があります。
土地を買った後に、
「え、建物本体とその他全てを合わせるとそんなにいろんなお金がかかるの?!そんなに高くなるんじゃ月々の支払いも厳しいから、この土地はもう嫌だ!」
と、なってしまっても、土地の売買が完了していて、なおかつ他の会社で建築できない状態は本当に困るんですね。

これは金額以外の面でも、建築会社の指定があると、
この担当さん、親身に聞いてくれない。。。
提案してもらう間取りが納得できない。。。
など他の建築会社の選択肢がないと、様々な問題が出て来ます。

もちろん、信頼できる住宅会社がすぐに見付かった人は良いですが、実際には多くの方が家を建てる際には複数の住宅会社を比較します。
他社との比較、検討が一切出来ないということは、本当に大きなデメリットです。

セカンドオピニオンも通じない

また、建築条件付きの土地を購入した後に問題になるのが、セカンドオピニオンなど、第三者の助けを借りられなくなるということです。
他の住宅会社や、知り合いの建築関係の人からアドバイスで、
「いや、この見積もりは高すぎないかな?」
「こういうのは構造的に良くないんじゃないかな?」
という意見をもらえたとしても、建築条件付きの土地はすでに契約、引き渡しが終わってしまっている状態ですと、その建築会社でしか建てられないので、第三者にはどうしようもありません。

建築条件付きなら建て売りなども考慮に入れる

しかし、実際には住みたい地域、候補のエリアの土地が、建築条件付きの土地しかない場合もあります。

建築条件付きの土地が出ているエリアの場合、建売の分譲地が出ている場合もありますので、その場合は建て売りも視野にいれてみると良いでしょう。
(建売とは、土地の上にすでに家が建っている状態での土地と建物セットでの販売ですね。
最初に出た茅野の運動公園の近くでしたら、建築条件付きの分譲地もありましたが、パナソニックの建売の分譲地も近くで出ていましたね。)

建築条件付きの土地を買うなら、建て売りの方がリスクは少ないとも考えられます。
建て売りも工事の内容などが全く分からないというリスクはありますが、それでも、実際の建物、金額を見てから買うかどうかを判断出来ます

建築条件付き土地は、実際に建つ建物が全く分からない上に、建築会社も指定されてしまっています。
言うなれば、建物の詳細が分からない状態で、実質、建物も買うことを確約することになります。

建築条件付きの土地は安い?

建築条件付きの土地は立地が良くて安いという場合もあります。

建築条件付きの土地の場合は特に、土地+建物の金額で考えるのが重要です。

これはケースバイケースですが、売っている会社が、土地で利益を出さなくても建物で利益を出せば良いという場合です。
周辺に建築条件のない土地もある土地の場合は、相場より少し安くしておけば買ってくれる人が現れやすいです。
建築条件付きの場合、
『土地さえ買ってもらえれば=建物も買ってもらえる=土地を安く売っても建物で利益を出せば問題ない』
という場合もあります。

建物の利益が正当な利益なのか、土地を安くした分の利益も乗せているか、この辺りは住宅会社が良心的かどうかによります。
建物の金額が正当な価格かどうか分からない
やはり、相見積もり、他社と比較が出来ないデメリットがネックになります。

建築条件付きの場合、土地が安そうに見えても、それだけの理由で安易に買わないというのがとても大事です。

土地の建築条件は外せる?

建築条件を外せるなら、外してもらう方が一番間違いありません。
しかし、実際には、建築条件付きの土地は、正にその会社の飯のタネです。その土地をきっかけに家を買ってもらう、あるいは、土地と建物をダブルで売れて利益ザクザクの商品です。
ですので、建築条件を外すのは一般的には難しい場合が多いです。

いくらか土地の金額が高くなっても良ければ建築条件を外してくれるという場合も時にはあります。
分譲地の最後の一画、売れ残った部分などであれば、建築条件を外してでも売ってしまいたいという場合も時にはありえます。
また、土地売買の会社と建築会社が違う場合にも成立する場合があります。
ケースバイケースなので、聞くだけ聞いてみる価値はあります。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

大手ハウスメーカーを選ぶメリットの一つでもある

建築条件は悪い面も多いですが、メリットもあります。

一般的に建築条件付きの土地は魅力あるように見える土地の場合が多いです。
ただでさえ、魅力の少ない土地で建築条件付きにすると永遠に売れなくなってしまう可能性がありますからね(笑)建築条件を付けても売れる自信がある土地じゃなければ、建築条件は付けません。

冒頭でも出た茅野市の運動公園の近くの分譲地は、茅野市内の新築では昨今、かなり人気のあるエリアです。
川よりも高い位置にあるので水害もないですし、土砂災害などもありませんし、駅からも徒歩圏学校も近く、子どもを遊ばせるのに良い公園も近くと、子育て世代に人気のあるエリアです。
また、今後のコロナを考えると、特急あずさが止まる茅野駅から徒歩圏で、八ヶ岳の眺望も美しいエリアなので、移住の需要も高くなる可能性もあります。

実際には茅野の運動公園の周辺ですと、少し離れれば建築条件のない良い土地も結構あるのですが、それでも、公園がすぐ近く、駅まで徒歩圏となると、
「少し値段が高くてもこっちのほうが魅力的」
と感じる人が多いです。
購入する前には数百万円程度ならプラスで出してでも、ほんの少し便利な土地を買いたいと思う人は多いです。(これは価値観なので、少しだけ離れて安い土地にするか、立地にこだわって金額の高い土地にするかは、判断が分かれます)

大手ハウスメーカーは建物の価格も高いですが、条件の良い立地で大規模に土地を買い上げて開発を出来る資金力があるのもメリットの一つです。

今回は茅野市の運動公園近くの立地の例が多かったですが、松本の利便性の良いエリアの分譲地も建築条件付きは多いですね。

建築条件なしの土地を探すのが難しいようなエリアですと、そういった建築条件付きの土地を候補に入れるのも良いですが、まずは建築条件のない普通の土地を探していくのが王道です。

周りの家も同じ住宅メーカーというメリット

建築条件付きの土地のメリットとして、周囲の家も同じ住宅メーカーの家ということもメリットと感じる人もいるかもしれません。
同じ住宅会社の建物であれば、町並みが揃いやすいです。また、同じくらいの金額で土地も家も建てているということで、何となく安心感もあるかもしれません。

建築条件付きの土地の理想の買い方

どうしても建築条件付きの土地を購入したい場合には、土地購入の前に、その建築会社としっかり打ち合わせ他社との比較もしておくことが重要です。(ただ、他社については建築条件付きの土地では建築できないので、似た条件の土地を探すという形になるでしょう。)

逆を言えば、すでに打ち合わせしていて気に入っている住宅会社さんの建築条件付きの土地であればデメリットは少ないと言えるでしょう。
このパターン、つまり、建築会社が先に決まってから、土地が偶然建築条件付きということであれば、
・建築会社にも納得
・土地にも納得
となりますので、建築条件付きの土地の理想の買い方と言えるでしょう。

ただし、逆のパターン、つまり、
「この土地良いな」
この土地のために、この会社で建てないといけないのか」
というのは、危険なパターンと言えるでしょう。

良い家が建てられるかどうかというのは、最後は打ち合わせの信頼です。
信頼のない会社で家を建てることは、危険です。

原則は土地から決めずに、必ず住宅会社から先に決めていくのが重要です。
ただ、どうしてもその土地以外に見付からないという場合は、建築条件付きの土地を購入するデメリットを理解して買うことが重要です。

まとめ。建築条件付きの土地は最後の手段?

建築条件付きの土地のお話でした。
建築条件付きの土地は、住宅会社の制限がかかるのでデメリットが多いです。
建築条件のない土地があるなら、迷わず建築条件なしの土地をオススメします。

また、どうしても建築条件付きの土地しか見付からないという場合には建て売りも検討してみた方が良いでしょう。

そのくらい建築条件付きの土地は、お客様が不利になりやすい場合があります。
もちろん、すべての建築条件付きの土地が悪いとは言いません。
しかし、その土地を買ったら、もうどんなことがあっても指定の住宅会社で建てないといけないということは、かなりリスキーなことだと理解しておかないといけません。

建築条件に限らず、土地探しは思い込みで損してしまう方が少なくありません。
・よく分からないままに買っている。(何となく安そう、便利そう)
・デメリットを理解した上で、あえて買っている。その人にしか分からないメリット、魅力を理解して買っている。

建築条件付きの土地に限ったことではないですが、「よく分からないままに買う」というのは非常に危険です。
・駅から近いのに手頃な価格。
・近くに公園、学校がある。
・便利そう。
・建築条件付きって何だろう?

土地を買う前には、二つ以上の住宅会社に相談して、一緒に土地選びを進めていくのが大事ですね。二つ以上の会社で相談していれば、どちらかは冷静な良いアドバイスをくれるでしょう。さらに、その中で、その会社が信頼できる会社かも判断出来ますね。

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