南の日当たりがいいのはリビング?ダイニング?それともキッチン??

住宅

こんにちは、編集長の福田です。
リビングはどうあるべきか? かなり、大きなテーマですが、今回は住宅を考える上でリビングについて深堀したことを考えていってみようと思います。

家の最も日当たりの良いところをリビングにあてるべきか?

いきなりですが、間取りの常識に反することを言います。
リビングが家の一等地、南側の日当たりの良い場所にあるべきとは限らない、ということです。

普通はリビングというのは、南側の窓に近い明るい場所に取るというのが住宅の常識とされています。

もちろん、それが上手く行くこともあるのですが、そうじゃない場合もあります。

リビングというのは、ソファとテレビのゾーンのことを言うことが多いですが、家族みんなで3人がけのソファに整列してテレビを見るということはあんまりないですよね。
さらに言えば、家族みんなで共通で見れる番組ってそんなにたくさんあるかと考えると、決して多くはないです。
さらに昨今はスマホやタブレットでYouTubeを見る子供のほうが多いです。
さらにテレビを見るのに、太陽の光が入ると、テレビ画面に反射して見づらいのです。

そう考えると、ソファとテレビを南の窓際に持ってくるのはあまり良くないという考え方も出来ます。

ダイニングを良い場所にする考え方

LDKの中でもダイニングを最も良い場所に取る考え方もあります。
というのも、ダイニングテーブルの方が家族が顔を合わせて、会話をする場所なので、大事にしたいとも考えられるからです。

また朝起きて明るいダイニングでご飯が食べられるのも嬉しいです。

お客さんが来た時のことも考えると、昔のような客間がない今の住宅ではダイニングテーブルの椅子に座ってもらってお茶を出すことが多いでしょう。この場合も、やはりダイニングが明るいというのは理にかなっています。

またお庭をキレイに作れる場合には、ダイニングでお茶を楽しみながら庭を眺められるなどのメリットも大きいです。大きめのウッドデッキを作ってテーブルを置いておけば外でティータイムを楽しんだり、ホットプレートや炭火で焼き肉などもしやすいです。

ダイニングと外をつなげるメリットは大きいです。

キッチンを南に持ってくる考え方

また料理が好きな方からの要望であるのが、明るい窓に面したキッチンです。
対面キッチンにせず、壁に向かっていて、窓から外が見られるキッチンです。

壁に向かっているキッチンは調理器具を壁にかけたりも出来るという実際的な利便性もあります。

家庭菜園を楽しむ家庭ですと、外とキッチンが近いと野菜の収穫が楽というのも嬉しいでしょう。
また明るい窓が近いとキッチンの近くでハーブを育てるようなキッチンガーデンを楽しむことも出来ます。

リビングがやっぱり南が良い考え方

こうして考えると、リビングは南じゃないほうが良さそうな気もしてきます。

でも、ソファとテレビのゾーンって、テレビを見るとは限りません。
例えば子どもが小さいうちの遊び場として使う可能性も高いです。おもちゃを広げて遊ぶ場所として、テレビとソファの間の空間を使う場合が多いです。
中で遊ぶのに飽きたら、窓を開けて外のウッドデッキで遊んだりも可能です。

そう考えると、やはり南側の明るい窓の近くがリビングというのは良いと言えます。

実際に暮らして何時にどこで過ごすのか?

どれが一番良いか考えるときに重要なのが、具体的な暮らしをイメージすることです。

例えば子どもの年齢も重要です。
幼いうちは、リビングで親と一緒に遊ぶことが多いですが、小学生にもなると、リビングでおもちゃを広げて遊ぶということは少ないかもしれません。
ダイニングテーブルで宿題をしたりすることも増えてくるでしょう。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

今は子どもが小さくても、何年かすれば子どもは大きくなることも考慮しないといけません。

また夫婦共働きですと親が日中をリビングで過ごすことは少なくなりがちです。
実質、明るい時間で過ごすことが多いのは朝というご家庭も。朝の支度の時間にソファで横になってリラックスすることは少ないでしょう。朝食を明るいダイニングテーブルで家族で食べるという方が良いかもしれません。

LDKの中でお母さんはどこにいることが多いか

LDKは誰のためにあるか?
家族みんなのためとも言えますが、現実的にはお母さんが一番家を使うことが多いんじゃないかと思います。
(もちろん、家庭によってケースバイケースです)

キッチン周りの使い勝手はもちろん、家事の多くをお母さんがやっているご家族は多いでしょう。

お父さんとお母さんだと、お母さんのほうが早く帰ってくるご家族は多いでしょう。

家族で一番早くに起きて朝食を作るお母さんも多いでしょう。

そう考えると、お母さんの暮らしやすさ中心で家を考えるのも良いわけです。

で、お母さんはLDKのどこにいることが多いか。
これは、今の暮らしで実際に時間を測ってみるのが良いです。
家庭によってはソファで横になっていることが多かったり、キッチンから一番近くのダイニングの椅子に座ることが多かったりするでしょう。キッチンにずっといるお母さんもいるかもしれませんね。

はたまた今の暮らしにはなくても、お母さんが少し腰を下ろしたくなるような小上がり畳を作るのも良いかもしれません。

お母さんのためだけに家を建てるわけじゃないですが、LDKをよく使うお母さんが一番長時間過ごすであろう場所を快適に作るというように考えてみるのも一つの方法じゃないかと思います。

老後を考えると

老後を考えると、どうでしょう?
実は老後こそ一番家で過ごす時間が長いのです。

すべての家庭で共通ではありませんが、これまでの実際に頂いた相談ですと、お父さんが料理に目覚めることが多いようです。
時間が出来て、それまでやってこなかった料理を趣味として取り組んでみるという男性は多いです。
なので、老後の平屋などを建てる時には、キッチンにこだわる家が多いです。

もちろん、老後になったからといって、すべての男性が料理にハマるということはないのですが。

それでも、少しお茶を入れてゆっくり過ごす時間が増えたり、テレビを見るにしても、ソファとテレビ専用のスペースよさではなく、ソファはなしでダイニングテーブルから見える位置にテレビを置く家も多いです。
あるいはソファダイニングのスタイル、ダイニングチェアの代わりにソファを使ったり、
また、ダイニングを畳にするということもあります。
暮らす家族の人数が減る分、リビングとダイニングを一緒にするご家族も多いです。
実際、あんまり広すぎると、テレビを見るにも遠かったりするので、老後二人で暮らすならLDKを、コンパクトに作る方が便利な場合もあります。
代わりに一部屋自由に使える部屋を作る方も多いです。お子さんが来た時に泊まれるようにだったり、あるいは夫婦と言えど、ずっと同じLDKにいるのも疲れるので、どちらかが使える個室としてだったりです。
また、少し縁起でもないですが、介護をするときに、リビングに近いところに床を敷ける方が便利とも言われます。
寝室でポツンと寝ているよりも、リビングの一部やリビングと続きの部屋の方が、介護する側もされる側も便利だし寂しくないとも言います。

まとめ。写真には映らない暮らしやすさを

リビングはどうあるべきか問題でした。

日本人の常識、ソファとテレビのあるリビングが南の明るい窓の近くにあるべきというのは、案外そうでもなかったりします。

おそらくですが、写真写りの関係で、ソファとテレビのある空間が一番綺麗でかっこ良く見えるので、そのイメージからリビングが南の明るい一番いいところに行くようになったんじゃないかと私は考えています。
あるいは、ソファと大きなテレビのあるリビングって、何となく憧れということで、じゃあ、そこが一番明るい方が良いでしょってことで。
あるいは、一番ベタな南北に長いLDKの形を取ると、キッチンを一番南にするわけにも行かなくて、リビングを南にせざるを得なくて今に至っているのか。

何にせよ南=リビング、大きなテレビとソファというのは我々日本人にはかなり根深くイメージが付いています。
もちろん、それがベストな場合もありますが、時にはダイニングやキッチン、あるいはスタディースペースなどのゾーンを一等地に持っていくほうが上手く行く可能性もあります。

暮らしをしっかりイメージして間取りを組むのが大事です。

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