こんにちは、編集長の福田です。
昨今流行りの間取りに、洗面、脱衣室を分けるというものがあります。さらに脱衣室で部屋干しもできて、そのままファミクロ(ファミリークローゼット)に直行出来るという間取りも人気があります。
さらに洗面〜パントリー〜キッチンという動線も人気ですね。
また回遊性のある間取りも人気です。
今回は水回りの間取り、家事動線について考えてみましょう。
実際には建物の大きさ、リビングとの位置関係などいろいろあるのですが、ひとまずお風呂と洗面脱衣室との位置関係と大きさを考えてみましょう。
普通の独立していない2畳の洗面脱衣室
△普通の2畳の洗面脱衣室。
別に困ることもない、ごくごく普通のものです。
欲を言えば、タオルや肌着だけ置けるようにプラスで棚のスペースが作れるとさらに便利です。
最初から作り付けで可動棚にしても良いですね
あるいはニトリなどで好きな棚を買ってくるのも良いですね。
https://www.nitori-net.jp/ec/product/5609489s/
間取りで見ると、ちょこっとした空間ですけど、実際に収納できる量としてはかなりの量です。
コートなど全ての服を収納するのは無理があるにせよ、
タオルと肌着と洗剤とその他もろもろ収納するなら十分余裕があります。
ちなみに筆者の自宅はこのパターンです。
独立はしていないけど3畳でちょっぴり広い洗面脱衣室
△ちょっぴり広い3畳です。
ちょっぴりと言っても、洗面脱衣室としてはかなりゆったりしています。
天井に昇降式の室内物干しなんかを付けると結構な量の室内干しが出来ちゃいます。
洗面〜パントリー〜キッチン動線
また3畳を全て洗面にせず、パントリーと分けて、キッチンからパントリーを抜けて洗面につながる間取りも人気があります。
室内干しするには狭くなってしまいますが、キッチンと洗濯機という2大家事ゾーンの間に収納があるのは便利です。
ただ、通過型のパントリーは面積効率は良くありません。
通過しなくて良ければ通路の分も物がしまえます。
また、食材の量にもよりますが、パントリーじゃなく床下収納を活用するという方法もあります。
また、実際の暮らしでは家庭にもよりますが、料理と洗濯を同時並行することは多くありません。料理している時は料理です。洗濯も何回も行かなくても、スイッチを押すだけですし、あとはカゴに入れて干すだけです。そんなに何度もキッチンと洗面を往復することは少なく、近い位置関係にある必要性はないという声もあります。
ここは好みが分かれるでしょう。
洗面と脱衣を独立にして、ファミクロもくっつけるパターン
洗面と脱衣を分けて、室内干しがモリモリ出来るパターン。
洗濯して、干したらそのままファミクロに入れるという間取りですね。
さらに、そのままファミクロ(ファミリークローゼット)に行けるので、洗濯楽々の夢の間取りです。
洗面と脱衣室を分けて独立させるメリット
洗面と脱衣室を分けるメリットは、異性が入浴中に歯磨きが出来るということです。
また、脱衣室を3畳ほどの広さを取ることで、ランドリールームとしても使えるようにすることで、洗濯が一つの空間で完結出来ます。
洗面と脱衣室を分けるデメリット
デメリットは驚くほど広さが必要です。。。
あと、お風呂やランドリーの湿気がクローゼットに直通する可能性もあるので、湿度には気を付けたいところです。
デメリットは広さが必要だということです。
通常ですと、洗面脱衣室で2畳のところが、脱衣ランドリー3畳+洗面1.5畳=4.5畳です。1.25坪差です。
リーズナブルな会社でも、50万円以上は変わってしまいます。
ただ、二階の階段ホールなどに別途で室内干しスペースを作らなくても良くなります。
また、外干しはしなくなるのでベランダは作らなくても良いかもしれません。
そう考えると、合計の面積はそんなに変わらないです。
ただし、外干しメインの家庭の場合は、少しもったいない間取りになってしまうかもしれません。
また洗濯機の近くに洗面台がないのが不便という声もあります。
また、家の断熱性も重要です。
高断熱高気密タイプの家であれば良いのですが、そうじゃない場合には南側の部屋にしないといけない場合もあります。
高断熱高気密の家であれば、さほど心配しなくてもサーキュレーターなどと組み合わせれば乾くでしょう。
脱衣ランドリー〜ファミクロ直行の間取り
脱衣室兼ランドリーからファミリークローゼットに直行できる間取りも人気です。
また、ファミクロの大きさも重要です。
家族全員の衣類をしまえるのか、主なものだけ1Fのファミクロで、あとは二階の部屋のクローゼットにしまうのか。
洗濯の動線としては便利ですが、一階の広いスペースを使います。
一階の大きな家は広い土地が必要ですし、総二階に比べて高くなりやすいです。
また家族全員の服を一つのファミクロにまとめて良いか、特に女の子などは年頃になると一緒のクローゼットは嫌がる可能性もあります。
回遊性のある間取り
複数ドアがあって、あっちからもこっちからも入れる。家の中をぐるぐる回れる。そういう間取りを回遊性のある間取りと言います。
回遊性があることで家の中を近道出来て暮らしが便利になることもあります。
逆にほとんど意味がない場合もあります。
「そこに2つドアがあっても意味がない・・・」
「複数のルートがあってもメリットが少ない・・・」
という間取りもあります。
回遊性のある間取りのデメリットとして、通路が多くなることとドアが増えることです。
通路にすると収納は出来なくなります。通路が多くなると、収納を減らすか、家の面積を増やすかのどちらかです。
また、ドアって意外とお高いです。
イマイチな回遊性間取りは、現実の暮らしで、そんなに部屋の中をぐるぐる回ることは多くありません。
逆に良い回遊性間取りは、絶妙なところに絶妙なドアがあります。ドアひとつで暮らしが便利になるような間取りです。
昔ながらのシンプルな間取りも意外と便利
最近流行りの家事が便利な水回りの間取りシリーズでした。
それぞれメリットもありますが、意外とデメリットもあります。
流行っているので何となく取り入れる方も少なくありませんが、それぞれのデメリットも知っておいて改めて採用すると上手く行くでしょう。
昔ながらのシンプルな間取りも意外と便利です。
規格住宅などではシンプルな間取りが多いのは、何だかんだでクセがなくて便利だからです。
良い間取りはいかにデメリットを受け入れるかです。
自分たちの暮らしをイメージして、
「この間取りは自分たち以外には不便な間取りかもしれないな」
というところまで踏み込めている間取りは良い間取りの場合が多いでしょう。
何となく流行りの間取りをいっぱいに詰め込んでいくと、暮らしてみて冷静に考えると、
「あれ?実生活では使いにくい、イマイチな家じゃない・・・?」
ということになってしまうこともありえます。
間取りは暮らしの想像力と人生のお金の計画力です。
何でも取り入れれば、家は大きくなり、価格も高くなります。
人生、家以外にもいろいろとお金はかかります。
ただ、室内干しスペースがあると、確かに便利です。
しっかりと希望の暮らし、優先順位を家族会議して、信頼できる住宅会社さんと打ち合わせることが重要です。