土地って値引き出来る?買い付け証明とは?

土地の値引きと買い付け証明 住宅

こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスの福田です。
注文住宅を建てる上で土地探しで悩む方は多いです。土地探しが上手くいかない、困った、そんな時に試してみて欲しい方法について今回は書いてみようと思います。
特に土地の購入に際して、値引きは出来るのか?買い付け証明(買付証明)とは?という点についても書いてみようと思います。

土地探し、買付証明と値引き交渉で良い土地を手に入れる!

待っていたら、いつか良い土地が出るかもしれない?

土地探しに困っている人で、
「待っていたらいつか良い土地が出るかもしれないから」
という人が時々いますが、答えは二つです。

予算に余裕がある方は、待った方が良い土地が出る可能性は十分にあります
不動産屋さんに予算と希望を伝えておけば、良い土地が出れば紹介してくれます。
ただし、これは予算が十分にあって、そのエリアの地価相場以上の予算がある場合です。
相場より安い値段で買いたいということを伝えておいても、インターネットなどに掲載して、相場の値段で買ってくれる人を探した方が利益になるので、
「安い土地が出たら、教えてください!」
と伝えてもあまり効果がない場合が多いです。
「逆に相場よりも高くても良いので買いたいです」
という場合には、優先的に連絡をもらえる可能性が高いです。

予算に限りがあって、安く買いたい、特に相場価格より安く手に入れたいという人の場合は、待っていても良い土地が出る可能性はかなり低いです。ゼロと断言してしまうと問題がありますが、すごく低いです。
出来る限り安い土地は誰しも欲しいです。
当然ですが、不動産屋さんは高く買ってくれる人に土地を売ります

また、だれかがふと安く土地を売りに出してくれないかなという期待についても同様です。売る人(売主)は少しでも高く売りたいですし、間に入る不動産屋さんも出来るだけ高く売る方が手数料が多くもらえるので、高く売りたいと考えます。

なので、安い土地を探している人は、漠然と待っているだけでは、今出ている土地の相場より安くて、条件の良い土地というのは現実的には難しいのが現実です。

しかし、今出ている土地を安く購入できる可能性というのは実は低くはないんですね。
漠然と待つじゃなく、具体的に動く方が、土地探しは上手く行く場合が多いです。

予算が全く決まっていない場合

土地にかけても良い予算が決まっていないと、土地探しは難航しやすいです。

土地の予算を決めずに上手くいく場合も中にはあります。何となくで土地を探して、先に土地から決めて、残りの予算の中で家を作っていく方法です。
ただ、この方法は予算にかなり余裕がある方の場合でしょう。

しかし、実際には家を建てる予算は限りがある方が大半ですので、やはり王道は土地の予算は先に立ててから探す方が楽な場合が多いでしょう。

服を買うのに、ユニクロで買うか、高級ブランドで買うか決めずに選んでも、なかなか難しいのと同じです。
何かを買おうと思った時には、服でも食料品でもだいたいの予算というのは決めてから店に行く人の方が多いでしょう。

土地も同じで、まずは予算を何となくでも決めないと選ぶのが難しくなります
土地の予算を考えるときには、必ず建築する家の予算もセットで考えます
住宅ローンはいくら借りて、月いくらくらいで返済を考えているか。
自己資金はいくらくらい出すのか。
総額を考えて、建物価格諸費用なども考えて、残りの金額の中で土地にかけて良い予算を考えるようにしないと、土地の予算は見えて来ません。

土地の予算の幅が広過ぎる場合

土地の予算は何となくは決まっているのに、土地探しが難航している人の一番多い原因は、予算の幅が広過ぎるということです。
例えばですが、
700〜1000万円くらいで、スーパーから近い土地を探しています」
という方は難航する場合が多いです。

700万円と1000万円では幅が300万円とかなり大きいです。
しかし、家は金額が大きい買い物ですので、ついつい金銭感覚がゆるんで300万円くらいの幅で予算を組んでしまう方も多いです。

しかし、実際には700万円の土地と1000万円の土地は条件にかなりの差が出ます

ですので、
「この土地は良いな。でも、1000万円か、予算ギリギリで高いな」
「700万円っていう値段は良いけど、やっぱり条件が良くないな。スーパーから結構歩くな」
となってしまいます。
可能な限り安いものを買いたいという気持ちと、可能な限り良いものが欲しいという気持ちの間で矛盾が出来てしまうんですね。

700〜1000万円という方の場合、多くの場合は本音の希望額は700万円です。
この場合は、下手に金額に幅は付けず、目標額700万円で土地を探してみるべきです。

その条件にはいくらの価値があるか?

その中でどうしても気に入った土地が900万円で見つかった場合には、元の希望額の700万円よりも200万円プラスするほどの価値があるか?という具体的なポイントでその土地について考えることが大事です。
目標より200万円高くても、それだけの価値があると感じれば買うべきですし、200万円の価値がなければ諦めることになります。

これが、目標金額を明確にせず、漠然と700〜1000万円と考えている場合、900万円の土地のデメリットばかり探すことになり、
「もう少し安かったら良いのにな」
と漠然と考えてしまいがちです。

ですので、金額には幅を持たせず、目標金額を明確に決めることはとても大事です。

また、余談ですが、スーパーからの距離については、車でスーパーに買い物に行く方はこだわり過ぎると失敗しやすいです。車で行く場合、数キロの差でもそんなに大きい時間差にはなりません。
特に茅野市などの寒いエリア、坂の多いエリアの場合、冬場に徒歩や自転車でスーパーに行くというのは少し現実的ではありません。

逆に松本市など、車が混むので徒歩か自転車でスーパーに行きたい場合は、徹底してスーパーの近くという条件を上位に入れて、金額については高い方に幅を絞って探す方が上手く行きやすいでしょう。

希望の予算を出来るだけ明確に決めて、その金額差の分、自分たちにとって価値がある土地かを考えるのが重要です。

希望額が相場とほんの少しズレている

予算はある程度決まっているけれど、土地探しで困ったという人の原因で多いのが、相場と希望がズレてしまっているという時です。

特にほんの少しズレている場合が困りやすいです。
例えばですが、土地にかけたい金額の予算は800万円なのですが、実際に見ていて欲しいと感じる土地は900万円ということが多いんじゃないでしょうか。

ほんの少しズレているというのがポイントです。

希望額と相場が大きくズレている場合は、土地を見ていく中で、
「そうか、自分の今の希望額だと、なかなか欲しい土地はないんだな」
比較的早い段階で分かりますので、予算の修正、あるいは土地の条件の修正がしやすいです。

しかし、ほんの少しだけズレている場合、
頑張って探せば、この条件でもう少し安い土地が出て来そう
と思ってしまい、もう少し安かったら良いのにという金額の土地はいくつか出てくるのですが、実際には相場とはほんの少しだけズレてしまっているので、
「んー、この土地もやっぱり少し高い。。。」
「この土地だと条件が揃わない。。。」
というように、土地探しで苦労してしまう場合が多いのです。

予算より少し上の金額と下の金額で土地を探してみる

ほんの少しズレてしまって困っている場合に必ずやってみてもらいたいのが、一回、今の予算を忘れて、わざと少し上の金額、下の金額の土地を探してみて下さい

この方法が良いのは、相場とのズレが理解できると言うことと、土地、不動産は交渉が可能だからです。

下の金額の土地を見ていきますと、二つの感想が出てくるでしょう。
「やっぱり安くなると、条件が悪くなるな」
「この値段でも意外とこういう土地があるんだな」
というものです。

その中で、「確かに条件は落ちるけど、この価格なら良いな」という土地が見えて来たら、予算を低くシフトするのも良いかもしれません。
ただ、実際にはそういう人は少ないです。

安い土地は駅から遠かったり、日当たりが悪かったり、土砂災害のイエローゾーンだったり、土地の形が悪かったり、狭かったりと、言うなれば何かしらのワケあり物件です。
安い土地には安いなりの理由があります

やはり人間、予算が許す限りは条件の良いところで買いたいものです。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

どちらかと言えば、上の金額帯の土地を見るのがとても重要です。
その中で、
「やはり金額が高くなると良い土地があるな。こういう土地が本当は欲しいな」
と感じた場合は、特に上の金額帯をチェックすることが重要です。

高い土地には高いなりの理由があります。
ですので、いろいろと悩んだ上で、予算より高い土地を見て魅力を感じるのであれば、その人が求める条件の揃った土地の価格相場はそこなんですね。

土地の値引き交渉は出来る?

しかし、問題になるのは、現実には予算が決まっていることです。
ですので、予算より高い土地を買おうと思うと値引きが大事になります。

土地の値引き交渉が出来るかという問題についてはケースバイケースですので、可能な場合もありますし、不可能な場合もあります。
これは売主さん次第です。

土地の売買では、買う人、売る人、その間に不動産屋さんが入ります。
買う人から売る人に直接交渉出来れば、それが一番です。
ただ、一般的に売る人は値引き交渉などは難しくてよく分からないし、厄介なので、直接交渉されたくない、不動産屋さんに伝えている価格で売って欲しいのが本音という人が大半です。

また、不動産屋さんも、値引き交渉など無しですんなり買ってくれる人が現れるのが一番です。

特に一般の買い物と違い、土地は在庫ではありません。不動産屋さんは売主さんの依頼を受けて買主を探しているという構造ですので、売れ残っても在庫処分する必要はありません。
また、売主さん=多くの場合、その地域の地主さんです。特に急いで売る必要がない場合も多いです。
なので、電気屋での値引き交渉のように気軽に値引きが出来るようなものではありません

ただし、不動産屋さんが所有して自ら売主となっている分譲地の最後の売れ残りの一区画などは、完全に売れ残り、処分したい在庫です。
あるいは将来的に絶対に売れ残る区画ですね。
分譲地の売れ残る区画は、日当たり、車の入れやすさ、大きい通りに面している側などで見ると比較的すぐに分かります。

また、そうじゃない土地でも、ずっと売れていない土地、特に値引きなどの値段修正が入っている土地については、売主さんが早く売りたいという意志がある土地だと考えられます。

土地の値引き交渉と買い付け証明って?

さて、値引き交渉をしたい、安くなったら買いたいと思ったらどうすれば良いかと言いますと、率直に不動産屋さんに事情を説明してみると良いでしょう。

値引きして良いかどうかは、不動産屋さんも正直、分かりません。売主さんが判断するところだからです。
しかし、売主さんに対して熱心に値引き交渉してくれるかどうかは不動産屋さん次第です。
「分かりました、その金額で売主さんに交渉してみます」
と言ってもらえれば、まずは一段階目クリアです。

この時に出て来るのが、「買い付け証明」です。
「いくらになったら必ず、この土地を買います」
という誓いの文みたいに考えてもらうとわかりやすいでしょう。

この書面がある方が、不動産屋さんも売主さんに、
「こういう方がこの金額で買いたいと言っているのですが、どうでしょうか?」
と交渉しやすいという書類です。

ですので、場合によっては買い付け証明がなくても、必ず買うということが伝わりさえすれば、不動産屋さんが交渉してくれるということもあります。

なお、買い付け証明には契約などの法的な効果はありません
過去、裁判などでも争われたこともありますが、買い付け証明には法的な契約などの効果はないとされています。
▽詳しくはこちらのリンクも参考にしてみて下さい
https://www.zennichi.or.jp/law_faq/%E8%B2%B7%E4%BB%98%E8%A8%BC%E6%98%8E%E6%9B%B8%E3%81%AE%E6%B3%95%E7%9A%84%E6%80%A7%E6%A0%BC/

ただし、買付証明には法的な効果、義務などはないとは言え、購入の意思があるということを書面で伝えているということです。
法的な効果があるかないかに関わらず、大きい金額の買い物ですし、大人同士の取引ですから、当然ですが、
「やっぱり買わない!」
という子供みたいなことを言うと、その不動産屋さんも、
「このお客さんとは次からは取引をしたくない」
となってしまいます。

こうなると、その後の土地探しが大変になる可能性もあります

『その金額になれば必ず購入します』というのが買い付け証明です。
法的な拘束力などはありませんが、買い付け証明の紙を信頼して、値引きの交渉を進めてくれますので、何となく買おうかどうしようかという気持ちで出すのはルール違反になります。

不動産屋さんからすると、
買い付け証明があること
住宅ローンの事前審査が通っていること
建築する住宅会社が決まっていること
の三つが揃っているお客様=本当に買ってくれそうな良いお客様です。
逆に買い付け証明があっても、ローンの事前審査もしていない住宅会社が決まっていない場合、本当に購入してくれるか分かりません。

例えばですが、住宅会社が決まっていない人の場合、欲しい土地があって金額交渉しても、いざ、建築する家の金額が足りないということになる可能性があります。こうなるとローンが通らなかったりして、買うに買えないという状況になります。
これが不動産屋さん、売主さんとしては一番困るパターンです。

この3つが揃っていないと、不動産屋さんも熱心に交渉してもキャンセルされるのも嫌ですので、腰が重くなりやすいものです。
値引き交渉を考える時には、この3つが揃っていることが重要になります。

さらに言えば、3つの条件が揃っていることに加えて、住宅会社経由で土地の購入希望が入ることです。
住宅会社が入る=プロ同士の取引になりますので、不動産屋さんとしては、安心して商談が進められます。

土地の値引き交渉が成立しやすい土地とそうじゃない土地

土地の予算と買いたい土地の相場価格がほんの少しの場合には、最終的には売主が折れるか、買主が折れるかの問題になります。
「じゃあ、私は何としても折れないで、安く売ってもらうまで頑張り続けよう!」
と考える人も中にはいますが、土地売買においては売主の方が強い場合が多いことを忘れてはいけないのも大事なポイントです。

実際に値引き交渉がうまく行く事例も多いのですが、本当に良い土地=値引きしなくてもすぐに買主が付く土地です。
こういう土地は値引き交渉は難しいです。

例えばですが、分譲地でまだ区画がたくさん残っているところで、その中で日当たりが良く、車の出し入れもしやすい区画などは、値引き交渉は難しい場合が多いでしょう。

逆に分譲地の中でも旗竿地になっている区画や、一番奥の車の出し入れがしにくい、あるいは隣地の日陰になりやすいような区画は、不動産屋さんや私たち住宅会社から見ると、売れ残りやすい区画です。
この手の区画については、タイミングもありますが、値引き交渉が成立しやすいとも言えます。

その他にも長期的に残っていて、価格が下がったような土地も、
「売主さん、この土地は今の価格のままじゃ買主が見つかりそうにないですよ、少しでも下げてみませんか?」
「そうですね、じゃあ、少し下げてみて下さい」
という会話が予想されます。
つまり、いくらか安くしても良いから売却をしたい土地と考えられます。

また、最初の設定価格が高すぎる土地というのも中にはあります。
「あの土地は今の価格じゃ売れないと思うんですけど、売主さんの希望価格ですから」
という土地も存在します。
こういう土地については、何とも言えませんが、そのエリアの適正相場くらいまでは下がる可能性もあります。

実際には、売主さんの意図やタイミングの問題があるので、こういう土地なら安くなるということは難しいですが、大事なのは自分の希望する購入価格を明確にして聞いてみるのが重要です。

どうしても困ったときには土地は指値で交渉する

土地探しで困っている人にやってみて欲しい方法でした。
実際には、値引きは成立しない場合も多いですが、そうは言っても、自分の買いたい価格を明確に言って相談することは、これはどんな買い物でも普通のことです。
住宅購入の際にも、使える方法です。

こちらから購入する金額を明示して買うことを、株などの用語で指値注文と言います。株などはその都度値段が動きますので、その時に買える価格で買う方法を成行注文、この価格なら買うという方法を指値注文と言います。

土地には希望販売価格は付いていますが、実際には明確な価格のないものです。そういう点では株と似ています。
指値で入れて、その価格にならなければ買わないでも何も問題はありません。
ただ、もちろんですが、不動産屋さんもプロですので、何となく適当に言う値段ですと、断られます。
覚悟を持って、この価格じゃないと買わない、この価格になれば即決するという確実な決意が重要です。

不動産屋さんとの交渉など、あまり簡単な方法ではないですが、
どうしても土地探しで困った時には、住宅会社の人と相談してトライしてみるのも良いでしょう。
特に土地探しが得意な住宅営業であれば、しっかりサポートしてくれるでしょう。

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