注文住宅の建物以外の諸費用とは?相場は?

住宅

こんにちは、長野県、松本・諏訪地域のの工務店エルハウスのふくだです。
家を建てよう!と思ったときに、よく分からないのが総額の金額ですね。
本体価格坪50万円などと書かれていても、「本体価格と土地以外にも何か必要なの?」と思いますよね。

そうなんです、住宅を購入するときには建物本体土地以外にも諸費用というものが必要になるんですね。

今回は住宅の諸費用の相場はいくらくらいかという話です。

注文住宅の建物以外の諸費用とは?相場は?

住宅を建てる時の諸費用とは?

家を建てるとなると必要になるのが、建物本体と土地ですね。これは一般の人にも分かりやすいですよね。
家のオプションなどのお金は建物本体の一部に入りますが、土地と建物以外のお金というのを考えないといけません。

建物価格、土地価格以外に必要なものは大きく分けると、
付帯工事費用
諸費用
の二つです。

登記

諸費用の代表は登記の費用ですね。
土地や建物を手に入れるには登記が必要になります。登記をすることで法的に自分の所有物であるということを主張できるようになります。口約束でも譲渡は成立しますが、口約束だと言った言わないでトラブルになります。20年前の譲渡の契約が書面で残っていないと、正しいことが分からなくなってしまいます。また、ただのメモ書きだと、2枚以上同じようなことが書かれた紙が出てくるとどっちが正しいか分からなくなりますので、登記が大事になるんですね。

土地の仲介手数料

土地を買うときには仲介の不動産屋が入るので、仲介手数料も必要になります。ただし、土地は消費税はかかりません。(土地の仲介手数料については、諸費用ではなく土地の金額の一部として考える場合もあります)
また、買う土地によっては、土地の値段の中に登記の費用が含まれている場合もあります。
また、後述しますが、上下水道の分担金も含まれている場合もあります。
土地を買うときに不動産屋さんに確認しましょう。

付帯工事

付帯工事の代表ですと、造成、解体、外構工事などがあります。

造成とは土地があってものままでは家を建てられませんので、住宅が建てられるように土地を平らにしたりしないといけないこともあります。そういった土地に対する工事を造成工事などと呼びます。また、農地に家を建てるには、登記簿上の地目を宅地に変更しないといけません。これを農地転用と言います。農地転用にもお金がかかります。

また、松本市、塩尻市の場合、農振地域など、農地転用がすぐにできない地域もありますので、注意が必要です。
諏訪地域でも、農転がすぐできない土地もありますので、必ず専門の人、住宅会社などに相談してから進めていくのが大事です。

また、上水道、下水道が敷地まで来ていないと引っ張ってこないといけません。
上水道、下水道の引き込みにも工事が必要ですので、金額がかかります。

地盤改良

地盤が弱い場合には、家を建てても安全なように地盤改良も必要になります。
地盤改良については建物本体価格に含めて考える会社もありますが、本体価格とは別途で必要になりますので、付帯工事、あるいは諸費用と考える場合もあります。

松本、諏訪地域ですと、諏訪湖周辺の軟弱地盤が有名です。
諏訪湖周辺以外でも、水が近い土地は比較的出やすいです。
意外なところで地盤沈下が必要になることもあり、実際に調査してみるまで確実なことが分からないですが、後から予算が足りなくなると困りますので、先に予算の中に入れておくのが一般的です。

火災保険や住宅ローンの諸費用

火災保険には原則として入ることになります。
また、住宅ローンを組むには利子とは別に手数料、保証料、印紙代などが必要になります。(これらは住宅ローンの諸費用などとも呼びます)
また、住宅ローンを払い始めることをローン実行などと言いますが、ローン実行が始まる前に土地の金額着工金など先に払わないといけないお金があります。これを先に借りて、住宅ローンが始まるときに返すのをつなぎ融資と言います。つなぎ融資は住宅ローンとは金利も違うので、この利子の分も考えないといけません。

随分いろいろな費用があるようですが、それぞれ考えていきましょう。

諸費用の相場①地盤調査と地盤改良。諏訪湖は特に注意!

諸費用で一番大きくなりやすいのが地盤改良ですね。
地盤が弱いと地震があったりすると、家が傾いてしまいます。また、地震がなくてもゆっくり片側だけ沈んだりするとビー玉が転がったりします。
地盤改良が必要かどうかを調査するのが地盤調査です。
地盤調査の相場は3〜10万円程度、会社によっては建物の本体価格に入れているところもありますので、気にするほどの金額ではありません。(筆者の所属するエルハウスでも、建物本体の工事価格の中に入っています)

問題は地盤改良が必要になったときです。こっちは良いお値段します。
地盤改良では地面に穴を掘ってコンクリートの柱みたいなものを地面の中に作る柱状改良が主流です。(場合によっては表層改良になる場合もあります)どの程度の長さの柱が必要になるかは、固い地盤がどの程度の深さにあるか次第です。
深いと100万円を越えてしまうこともありますが、相場としては100万円見ておけば十分な場合が多いですね。50万円じゃ足りないかな、という場合も多いです。地域によりますね。

100万円というと決して安くはないですので、あらかじめ予算に入れておくことが多いですね。
100万円見ておけば、だいたいは余るので、余った分は家具や太陽光発電などに回すといった具合で考えます。

諏訪湖周辺は特に地盤改良が出やすいので、注意が必要です。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

地盤改良についての詳しい記事はこちら

諸費用の相場②ローンと火災保険

住宅ローンを組むには保証料や手数料金利とは別に必要になります。
保証料職種によっても変わります。給与が長期に渡って安定している公務員などは安いです。また、フラット35は保証料はかかりません。ただし、フラット35は最初に支払う手数料が高かったり、短期間固定の方が金利が安い場合が多いです。
手数料は金融機関ごと、商品ごとに違います。一般的には金利が安いと手数料が高いという場合が多いです。保証料は先払いでかかるか金利に上乗せになるか選べるところもありますし、選べないところもあります。
住宅ローンの諸費用については、金利と同様、商品によってかなり違いますので、まずは近所の住宅ローンセンターに相談しに行ってみると良いですね。

火災保険は住宅ーンを組むときにはほぼ必ず必要になります。
というのも、ローンを組むのに家を担保に入れるので、途中で家事になってしまっても火災保険で住宅ローンの残りを支払えるように火災保険に入ります。

35年で住宅ローンを組む人が多いですので、10年分、最初に火災保険を支払うというのが一般的です。
火災保険については、耐火構造にするかどうか、建物の大きさなどで金額は変わってきますが、10年なら35万円程度とざっくり考えておいても良いですね。(もちろん、保険会社によってかなり金額も変わりますので、正確な金額は見積もりを取ってくださいね)

地震保険も付ける場合が多いのでプラスで5万円ほど見ておきます。

ローンと保険関係で言いますと、団信というものにも加入する場合が多いです。
ローンを組んでいる人が途中で事故や病気で亡くなってしまった時のための保険ですね。
団信については任意加入というところも時々ありますが、団信じゃなくてもいいので、もしもの時に残された家族が住宅ローンで困らないよう何かしらの保険などには入っておいた方が良いですね。団信ではなく生命保険の失業保証特約などを使う人もいます。
3大疾病までカバーするなどの特約も付けられますが、ここは価値観次第ですね。あまりにたくさん保険で支払っても仕方ないですからね。
今入っている生命保険の特約なども確認して、もしもの時に住宅ローン分だけは残された家族に負担させないようにはしておきたいところです。

団信についての詳しい記事はこちら

住宅の諸費用③登記などの法律関係や測量、造成、水道

土地や家を手に入れたら登記が必要になります。これが意外とかかります。登記するための税金と司法書士の報酬などを含めて土地と建物両方なら40〜60万円ほど見ときます。(実際には土地や住宅の金額にもよるので一概には言えませんが)
またに家を建てる場合には農地転用という手続きが必要になります。届出と許可とで合わせて10〜20万円ほどかかります。

また、農地じゃなくても、昔からの土地の場合には敷地の境界がはっきりしていないので、測量し直さないといけない場合があります。
この場合にも土地家屋調査士などにお金を払ってお願いしなくてはいけなくなります。

また、傾斜がある土地などは造成工事、地面をきれいにする工事が必要になります。
建て替えの場合には解体の工事代も必要になります。

測量だけなら大した金額ではないですが、解体、造成があると良い値段になります。300万円程度必要という場合もあります。実際には広さや、造成工事の内容でもかなり金額は変わります。

建て替えはそういう意味では厄介です。
下手に解体費用をかけて建て替えをするなら、売ってしまって、分譲地を買うというのも手です。解体費用がかからない分と、土地と家を売った金額が入ることを考えると、意外と大きな金額差にならない場合もあります。

また上下水道の引き込みの費用もあります。
市町村によってかなり違いますが、50万円以上かかる市町村もありますね。
また、畑などの土地の場合、上下水道が敷地まで通っていない場合は、道路の方から引き込まなくてはいけないのでさらにプラスでかかります。場合によっては100万円近くかかる場合もあります。

分譲地、家を建てるためにきれいになった状態で売っている土地はそういった費用が抑えられます。
また、分譲地の場合、家の前の道路が綺麗になっている場合も多いです。
また、分譲地は同じ時期に新築を建てる人が集まることになるので、家を建てた後の近所関係も比較的楽な場合が多いです。

引っ越し代、家具代、仮住まい代、地鎮祭費用など

家を建てたら引っ越さないといけません。引越しの費用、新しい家の家具代も考えないといけません。
引越し代については、新居への引越しということであれば周りの人に頼めば手伝ってくれる場合が多いですので、軽トラなどを借りて自分でやってしまうのも一つの手です。
家具、家電については、せっかくの新居なのですべて新品で揃えるという人もいますが、後からでも買い替えられますので、本当に優先するものだけ新品を買って、家の方にお金を回すというのも一つの手です。

家具で注意したいのがカーテンと電気です。
筆者の勤めるエルハウスの場合、カーテン、照明は建物価格に含まれていますが、どちらも含まれていない住宅会社も多いです。カーテンと照明は全部買うと意外と良い金額になりますので、注意が必要です。

建て替えの場合には仮住まいの家賃、引越し代も必要になりますので、忘れずに予算に入れましょう。先ほど出たように解体費用もかかる上にこういった費用が意外と安くないですし、仮住まいの間、慣れない家で済むことも考えると、建て替えより別の土地に新築してしまうという選択肢もあります。

また、昨今は少なくなりつつありますが、地鎮祭や大工さんへの謝礼を包むという場合もあります。
地鎮祭というと、神主さんを呼んで、土地を清め、これから建てる家を守ってくれるようにする儀礼です。神主さんへの謝礼とお供え物と合わせて5万円くらいが相場です。
大工さんへの謝礼は、上棟式をする場合には払う場合が多いです。上棟と言いますと、基礎の上に家の骨組みを建てる工程のことを言います。上棟の後の建設吉日という大安のような日に、これからの家の無事を願って上棟式を行います。家を建てる人(施主)とその家族大工さん、住宅会社の人で行います。大工さんへのご祝儀や全員分の飲食費、お供え物などで10〜30万円程度かかります。
餅まきなどまで盛大にやるほど高くなります。

運営、段取りなどは住宅会社に頼めばやってくれますので、心配しなくても大丈夫です。
ただ、昨今は上棟式までする人は少ないです。上棟式をしなくても大工さんへのご祝儀については出しておいた方が、大工さんも気持ち良く仕事をしてくれます。ご祝儀の金額については地域性が出ますので、担当営業さんに相談してみると良いですね。

まとめ。住宅の諸費用は地盤改良があるかで大きく変わる

住宅を建てる上での諸費用の話でした。
一番大きく変わるのは地盤改良の有無でしょう。地盤改良については地盤調査をしないと分からないですが、100万円近く金額が変わってきます。
他に大きい金額は登記ローン関連のお金、上下水道の引き込みといったところでしょう。
建て替えの場合は、解体仮住まいの費用が意外と大きくなるので、売却して別の土地に建てることも検討してみるのも大事です。
諸費用を抑えるなら、分譲地を買うのが一番です。
ただ、分譲地はその分、金額も高いです。
どこに建てるかでかなり金額は変わりますが、建物本体価格の10パーセントくらいの金額がプラスで必要ということは知っておくと良いですね。
詳しいことは住宅会社に聞けば教えてもらえます。土地が何となくでも決まっていないと具体的な金額が出ないので、何となくのエリア、分譲地かそうじゃないか決めてから聞いてみても良いですし、土地のことも含めて相談してみると良いですね。

松本諏訪地域で良い家をコスパ良く建てるならエルハウス
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