注文住宅、何を削って、何を優先して考える??

住宅

こんにちは、編集長の福田です。

家づくりをしていく中で、特に注文住宅では、予算的、あるいは敷地の条件などで、どこかを削らないといけないということが、どのご家族でも起きます。
この時に、何を削ってもOKなのか、あるいは何を削るとまずいのか、残すべき優先順位というのを、先に考えておけると、家づくりはうまくいきます。
今回は、削りたくない、残しておきたい優先順位について考えてみましょう。

大きいコンセプトを考える

まずは自分たちの家を考える中で大きいコンセプトを考えてみることが重要です。

家事優先の場合

例えば、家事優先というコンセプトですと、収納を優先的に考えていくことになるでしょう。
収納を多く、要所要所で作ろうと思うと、必然的に家の坪数自体も大きくなりやすいです。

これに対して住宅設備のこだわり、例えば、
「トイレは毎日座る物だからこだわりたい。少し広い方が良い」
という希望があったとします。
もちろん、希望するものは出来るだけ入れたいですよね。

しかし、家事優先というコンセプトが明確になっていれば、トイレにかけるお金や広さよりも、収納に振ろう、ということができます。

リビング優先の場合

あるいは、リビングの広さ、快適性優先というコンセプトなら、巨大なウォークインクローゼットやシューズクロークは我慢して、リビングを広く作ろうと考えられます。

あるいは、広さだけでなく、リビングの一部を板張りやエコカラットのような装飾性のあるタイルを使うなどにお金をかけるという方法もあるでしょう。

大きいコンセプトと逆のことをすると、カオスになりがちです。
家事優先と言っているのに、なぜかトイレを大きくしてしまったり、使い勝手の良くない、見栄え重視の居酒屋のような造作洗面台を選んでしまったり。
特に昨今は、インスタやYouTubeなどで調べたものを全て取り入れたいというご家族もありますが、モリモリトッピング全部乗せ状態になると、カオスになってしまうことがあります。

見せる収納か、隠す収納か。
そういう些細なところをとっても、その家でのコンセプトが明確だったら、
「家事を楽にしたいので、隠す収納が良いです」
「空間が広く見える方がいいので、見せる収納が良いです」
というように、スムーズに答えが出ます。

もちろん、理想は、全てが希望通りになれば良いのですが、全ての希望を実現することは難しいです。もちろん、不可能ではありませんが、非常に高額な巨大な家になってしまいがちです。

後から変えれないものは残す優先度が高い

基本としては後から変えられないものは、出来るだけ削らないようにしたいところです。
例えばですが、
「キッチンを良いものを入れるか。間取りを好きな方にするか」
ということで、迷っている場合は、一般的には好きな間取りを優先して残す方が一般的です。

というのも、間取りは後から変えられません。
例えばですが、
「本当は平屋がよかったけれど、なんとなく好きなキッチンがあるから、キッチンの方にお金を回して、2階建で我慢することにした」
という話もゼロではありません。

2階建を後から平屋にすることはほぼ不可能です。
建て替えになります。
二階建てと平屋ですと、随分と暮らしの感じも違います。
例えば2階建には必ず洗濯物問題が出てきます。洗濯機はほとんどの場合、1階です。1階で干すか? 2階で干すか? しまうのは1階? 2階?
特に家事などは随分と違った物になってしまいます。

確かにキッチンなどもとても大事なのですが、極端な話ですが、キッチンは後からリフォームも可能です。キッチンの交換リフォームというと大掛かりな感じもしますが、一般的な物でしたら100万円程度で可能ですので、最初にどうしてもコスト的に難しいと感じても、10年、20年先にリフォームするという選択肢もあります。

土地の条件

土地の条件(立地の利便性や坪数)については、譲れるなら、数百万円単位でのコストダウンになります。

しかし、土地は後から交換ができません。
土地は将来的な資産とも考えられますので、削らないという考え方もあります。
また、広さによっては可能な間取りと、そうじゃない間取りもあります。
日当たりの問題もあります。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

しかしながら、住めば都というのも事実です。
周辺に全く家がないようなところや、周りがおじいちゃんおばあちゃんしかいないような集落は困るかもしれませんが、
周辺で新築の家もあるエリアでしたら、その新築のご家族もそのエリアで暮らすのですから、そこまで困ったことにはならないと考えても良いでしょう。

土地を利便性を優先する=家を我慢するor支払いの総額を予定より高くする可能性もあります。
家と土地、どちらに重点を置くかで、じっくり考えましょう。

間取り

間取りについては、後から変更が難しいです。
その気になれば、壁の位置を変えたり、増築などのリフォームも可能な場合もありますが、かなりの金額もします。
間取りを後から変えるのはとても難しいです。

じゃあ、間取りは出来るだけ削らずに残していくべきなのか?というと。
これまた難しい話ですが、それはそれでキリがないのも事実です。

例えば、
「子ども部屋4.5畳だと狭いかもしれない。。。6畳作ってあげたい! 後から大きくすることはできないから!」
というのも、慎重に考える必要はあります。

間取りは小さめで考えても大丈夫?

間取りについては、小さめで考えても実際に暮らし出せば小さいなりに暮らすので意外と大丈夫という場合が多いです。

一軒家の間取りで小さめで考えたとしても、少なくともアパートよりは広いわけです。
これまでの人生をアパートで問題なく暮らせていれば、部屋をいくらかコンパクトに考えたって一軒家で困ることはないでしょう。

とはいえ、アパートと同じ暮らしでは困りますし、一生に一回の建築ですから、やはりゆったりと作りたいとみなさん思います。
ですので、実際にはアパートほど小さく作ることはないのですが、
「これじゃあ、小さすぎるかな?」
と悩んだ時には、それでも、アパートほど小さいわけじゃないから、と考えてみると良いかもしれませんね。

太陽光パネルや食洗機など

時々、太陽光パネルや食洗機を悩む方もいますが。
太陽光パネルも食洗機も、家電製品です。
家の金額の一部として考えるというよりは、新築する際に一緒に買う家電という枠で考える方が正しいでしょう。

「ルンバを買いたいから、家の○○については我慢しよう」
と考える人はいないでしょう。

「食洗機もソーラーも後から設置するのは大変。。。」
というイメージはありますが、今の新築のキッチンでしたら、大抵のものは後からでも食洗機は設置できますし、ソーラーについても、後からでも問題なく設置可能です。

もちろん、家よりも大事だと感じる物については、ソーラーや食洗機を優先すべきですが、少ないと思います。

キッチン、トイレ、洗面、お風呂などの住宅設備

キッチンやトイレなどの住宅設備については、好みが分かれるところでもあります。
考え方は2種類で、コスト優先ということでしたら、住宅会社の標準仕様をベースに考える方がいいでしょう。実際に使うという点では、どのメーカーもそれなりのものを作っていますので、最高を目指すよりは、使いにくい、不便という点がないかをチェックして問題ないと感じれば、標準仕様で行くのがおすすめです。
(標準仕様は仕入れなどの点で、一番、コスパがいいというのもあります)

逆に「キッチンは、長く使うものだから、お金をかけてこだわりたい」という考え方もあります。
この場合は、しっかりとお金をかけるべきでしょう。
ちょっとした部分的なアップグレードではなく、メーカーはもちろん、グレードについても、標準仕様にとらわれず、本当に気に入ったものを入れるべきでしょう。

まとめ。なんとなくで決めない。希望する暮らし方、生き方を軸に方向性を明確に。

何を削るか、何を残すか、の話でした。
答えはないのですが、一貫性を持つということが重要です。

ですので、目の前に、選択肢が現れるたびに迷うのではなく、大きい流れ、方向性を考えて、こんな暮らしがしたいというのが見えてくると良い家になります。

とはいえ、この方向性を考えるというのが、なかなか難しいものです。
困った時には、信頼できるプロと一緒に相談しながら考えていくのが大事ですね。

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