注文住宅での優先順位は？断熱性？金額？設備？

こんにちは、編集長の福田です。
今回は注文住宅を建てる際の優先順位について考えてみます。

そして、人生は全てを最高にすることは難しいです。だからこそ、自分たちにとって一番大事なものは何かを明確にすることが重要です。
この優先順位を上手く立てることこそ、家づくりの一番大事なポイントかもしれません。

価格

価格をどう考えるかは非常に重要です。
安ければ安いほど良いの考え方は家づくりでは失敗のもとです。
通常の買い物と違い、簡単に買い直しがききませんので、安物買いの銭失いでは悔やんでも悔やみきれません。

価格については自分たちの収入支出、家族構成、そして何よりもどんな人生を過ごしたいかの計画などから最適な予算を考える方法がいくつかあります。

ただ安さだけを話す住宅会社ではなく、一緒に人生に寄り添って予算組、暮らしやすさを考えてくれる会社を探すことが重要です。

家の金額は非常に大きいので、百万円が少しの差のように感じてしまう方もいます。
百万円あれば家族でハワイ旅行に行って、一生の家族の思い出にすることも可能です。
車を買い替えたい、大きなワンちゃんを飼いたい、子どもとスキーを楽しみたいなど。
百万円で出来ることは多いですので、家の金額はじっくり考えることが非常に重要です。

断熱性

断熱性については昨今、注目が高まっている部分です。
寒くない家に住みたいと多くの方が思います。

断熱性はいくつか考え方がありますが、まずベースとして現在の新築は昔の家と比べればかなり温かく作られています。
超ローコストなどの会社じゃない限りは寒くて困ると言う心配は少ないでしょう。

高断熱タイプの家は、最初の建築費は高くなりますが、少ない電気代で暖かさがキープ出来るので、長期的な視点で見ると電気代が安いなどのメリットがあります。
また、家の中で部屋ごとの温度差も少なくなるので、家の中の快適性は高くなります。ヒートショックと呼ばれる部屋の温度差による疾患を防ぐことにもつながります。

合わせて高気密という言葉もあります。気密まで気にしている会社は断熱もしっかりしている場合が多いです。

また高価な断熱材を使わなくても、窓の配置などの工夫で家の暖かさは変わります。
少し専門的な言葉ですがパッシブデザインといいます。パッシブデザインを理解している会社かどうかも暖かい家を作るときには重要なポイントの一つになります。

広さ

多くの住宅会社が金額を坪単価○万円というような表示をするように、家は広く、大きくなると金額が高くなります。
子どもが多いなどで、広さの優先度が高い人は、オプションなどは抑えて、シンプルで大きな家を作ります。
コンパクトな家にして金額を抑えることで、内装や設備にお金をかけやすくする方もいます。

広さについては、多くの方が最初はかなり広い家を考えがちです。
新築を考え始めるときには豪華なマイホームを考えますが、現実に暮らし始めれば、そこまで大きな家は必要ないという方も多いです。

広さについては、特に、どこに家族が集まるかをイメージすると上手くいきやすいです。
子ども部屋が広いと、子どもは自室にこもりがちになるので、さほど広いリビングは必要ないでしょう。
また子供部屋は狭い代わりに、リビングの一角や家族の誰でも使えるスタディースペースを作るというのも近年のトレンドです。

耐震性

耐震性については、過去の地震のたびに全体的なレベルが上がって来ていますので、昔の家のように簡単に倒れる家は今は少なくなって来ています。

これにプラスで、制震ダンパーなどのオプションがある会社もあります。

オシャレさ

オシャレさについてはどの会社が優れているということは一概には言えない部分です。
ただ、その会社のそれまでの建築事例はおおいに参考になります。
ホームページや昨今はYouTubeなどで、その会社の建築事例が見られます。
建築事例の中に気に入った雰囲気が見つからなければ、その会社は相性が良くない可能性もありますので、建築事例をしっかりチェックするのは大事です。

ただし、建築事例やモデルハウスについては、見栄えの良い、豪華で、非常に高価なものという場合もあります。
（一般的に豪華な内装などはオプションでプラスの金額がかかってくるものが多いです）

写真などだけでなく、見学会など、実際に建てた実物もチェック、予算感なども相談するのが重要です。

快適性、家事のしやすさ

快適性については、いくつかありますが、吹き抜けなどの空間の配置やリビングと庭をウッドデッキでつなげるといった、視覚的に快適な空間というものがあります。
これまで見てきた、広さ、断熱性なども快適性には直結します。

家事のしやすさについては収納のバランスや移動する動線設計が重要になります。家事のための動線を家事動線などと言います。
パントリーやシューズクロークなど、家の随所に収納があると家事が便利です。

収納は多いほど便利ですが、収納を増やして部屋が狭くなったり、家が大きくなりすぎるのも問題です。
また、収納は面積の量だけじゃなくて位置や奥行きも重要になります。

何を優先するかのバランスが重要です。

豪華な内装

家の中の空間が豪華な感じがするように壁紙ではなくタイルや板を貼ったり、珪藻土の塗り壁、床を無垢材フローリングにするなど、内装にこだわりたい方も多いです。

もちろん、豪華な内装は金額が高くなります。
家全体ではなく、家族みんなが使うリビングだけといったように、面積を絞ることで金額を抑えつつ、こだわりも盛り込んでいくなどの予算を抑えながら素敵にする工夫を提案してくれる会社を探すことも重要です。

設備

キッチンやお風呂、洗面台、トイレなどを住宅設備と言います。
設備は様々なメーカーから出ていますので、まず、メーカーをこだわるかということが出てきます。

また、各メーカーごとにグレードがあります。
グレードの高い設備は高級感があり、家全体にぐっと高級感が出ます。

それぞれのメーカーで特徴もありますが、メーカーが違っても、グレードや金額が同程度であれば使い勝手などは大きく変わらない場合も多いです。

こだわるなら、グレードを高いものを使うことがオススメです。

また、標準仕様で使っているグレードが住宅会社によって違います。
最初から高いグレードが入っている会社もありますが、必要な部分だけオプションでグレードを上げられる方が金額の調整はしやすいでしょう。

また、水回りの設備は消耗品でもあることと、設備は後からでも交換できますので、あまり高額なものを入れるのも考えものです。
広さなどは、後から家を大きくするのは非常に大変ですので、迷った時には、設備は優先度を下げる方も多いです。

便利な立地

また、家本体ではなく、家を建てる土地についても金額により大きな差があります。
土地にはお金をかけるけど、家は抑えたいという方もいれば、その逆の場合もあります。

土地にお金をかけると利便性がよく日々の暮らしには便利ですし、将来的に売却もしやすいというメリットがあります。

逆に坪単価の安い土地ですと、静かさや、広い土地をゆったり使えるなどのメリットがあります。

松本、諏訪地域ですと、松本、塩尻の中心の比較的地価の高いエリアでは、土地に予算を振るので、家は必要最小限にコンパクトという人も多いです。
逆に市街地の中心ではなく、坪単価の安いエリアですと、大きな土地も手に入りやすいので、比較的ゆったりとした大きさの家を建てる方も多いです。

もちろん、土地も建物も両方お金をかける方もいますし、どちらも出来るだけ節約して建てる方もいます。

家、土地だけじゃなく、人生の他のことにお金を使いたいかによっても大きく変わりますね。

まとめ。あなたの人生で何が大事か？

家の優先順位についてのお話でした。
家を建てるにも何を優先したいか考えることで、本当に欲しい家が見えてくると思います。

家の何にお金をかけるか？
どうしてそれにお金をかけるか？
それが良いとあなたの人生にとって何が良いのか？

多くの人が家を建てれば、残りの何十年もある人生をその家の中で過ごします。
家のどこにこだわるかは、残りの人生をどんな風に生きるかをこだわることでもあります。

豪華で美しい家に価値を感じる人もいれば、最低限のコンパクトさでシンプルなリーズナブルな家に価値を感じる人もいます。

「別にお客さんが来るわけでもないのに、そんなに家にお金をかけてどうするの？」
という方もいれば、
「家族が毎日揃ってご飯を食べるのが気持ち良い、そんな素敵なリビングにこだわりたい。それはお金に変えがたい」
と感じる人もいます。

「駅近っていっても長野県じゃ、ほとんど電車も来ないじゃないか。そんなに土地の高いエリアに住むのは無意味だ」
と言う方もいれば、
「土地は将来資産になると考えることも出来るから、土地は出来るだけ人気のある、地価の高いところで買っておきたい」
と言う方もいます。

大事なのは家の良し悪しではなく、あなたがその家を手に入れて、その家をどう活用して人生を生きていくかです。

人によっては無理して家を建てるより、アパートで暮らす方が人生を楽しく過ごせるという場合もあるでしょう。
マイホームを建てることが必ずしも幸福とは限りません。
ただ、マイホームを建てることで幸福を感じる方も多いです。