全館空調?普通のエアコン?どっちが良いの?

住宅

注文住宅を建てる時に多くの人が気になるのが全館空調です。
全館空調というと、家の真ん中(一階と二階の間の部分など)にエアコンがあって、ダクト(パイプみたいなもの)でそれぞれのお部屋に暖かい空気や涼しい空気を送り込んでくれるというタイプのものですね。
それに対して普通のエアコンは、普通に壁につけてある、ごく普通のエアコンです。

今回は、ポイントごとに全館空調とエアコンを比較してチェックしてみましょう。

最初の金額は普通のエアコン

まずは最初の購入の金額普通のエアコンが優秀です。
リビング、主寝室、子供部屋と計4台取り付けても50〜100万円程度です。
これに対して全館空調システムは安くても100万円はします。
全館空調は最初のお金が高いです。

電気代はどっちも同じくらい

取り付けた後の電気代については使い方にもよるのですが、同じだけ温めれば、基本は同程度の電気代になります。
どちらも基本的にヒートポンプという原理で空気を暖めていますので、大きい差にはなりません。
電気代については、エアコンか全館空調かの差ではなく、家の断熱性が重要です。

見た目のスマートさは全館空調システム

見た目のスマートさは普通のエアコンは機械本体がぼてっと見えてしまうため気になる人にはイマイチです。
この点、全館空調は本体が部屋から見えないため見た目が良いです。

メンテナンス費用は普通のエアコン

後からのメンテナンスの費用は断然普通のエアコンが安いです。
特に完全に壊れてしまって交換が必要になった時には普通のエアコンが圧倒的に安いです。
全館空調は、本体についてもダクトについても交換が難しいです。

また、全館空調システムはダクトで各部屋に空気を送りますが、ダクトの清掃が非常に難しく、現実的には一度設置したら清掃しないという家が多数派です。
長期的に見ると、ダクト内のカビなどのリスクがあります。
また、定期的に専用のフィルターの交換やメンテナンスが必要になるなど、お金はかかります。

メンテナンスが面倒くさくないのは普通のエアコン

全館空調はフィルター交換など、定期的なメンテナンスが必要というメーカーが多いので、面倒と思われる方も少なくありません。専門の業者にお願いしないといけません。

普通のエアコンの場合、そういうことがないので気楽です。
自分でフィルターのお掃除も出来ますし、壊れても近くの電気屋さんを呼んで修理などが可能です。

全館空調でも、定期的なメンテナンスは面倒だからと断わることも出来ますが、なにせ最初の設置費用も高額なので、壊れると困るということで定期的なメンテナンスをする人の方が多いようです。

また、全館空調は一種換気と組み合わせるものが多いですが、一種換気はモーターなどで外の空気を吸いこむので、吸気口に虫がつまって掃除が大変という手間もあります。

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全ての部屋が均一な温度なのは?

全館空調の一番のメリットとして、全ての部屋が均等な温度になるというのがメリットです。
しかし、昨今の高断熱タイプの住宅の場合、逃げる熱が少ないので普通のエアコンでもそれなりに家全体が均一に暖かくできます

特に、運転のさせ方が重要で、全館空調も普通のエアコンも高断熱タイプの住宅で連続運転で使うという前提であれば、家全体が暖まります。

ただし、昔の断熱性の低い住宅ですと、熱が外に逃げてしまいますので、全館空調でたえず各居室に暖かい風を送ることで全体を均一な温度にしやすいです。
そういう点では、高断熱タイプの住宅の場合、全館空調システムのメリットは少なくなる場合もあります。

長い将来まで対応しやすいのは普通のエアコン

全館空調システムはとにかく機器本体の交換が難しいので、何十年も先のことを考えると、後から交換のしやすい普通のエアコンの方が優秀だと言えます。

家族に暑がり寒がりがいる場合は普通のエアコン

また、家族に暑がりの人や寒がりの人がいる場合は、その人が快適な温度で使えるよう各部屋に別々の普通のエアコンを付ける方が便利なこともあります。

空気が綺麗な一種換気

普通のエアコンの場合、一種換気三種換気か、会社によって違います。
これに対し、全館空調はほとんどのものが一種換気システムとセットになります。
一種換気は綺麗な空気を取り入れるのが得意ですので、普通のエアコンでも空気にこだわる人は一種換気を入れるのも一案です。

まとめ。金額面、メンテナンスを考えるか、見た目を取るか。

エアコンと全館空調をポイントごとに比較してみました。
金額面や後からのメンテナンスのことなどを考えると、普通の壁掛けのエアコンの方が有利な場合が多いです。
しかし、本体が部屋の中から見えずすっきりしているという点では、全館空調システムも良いですね。

特に昨今の高断熱タイプの住宅では、エアコンの有利な点が多くなってきています。
暖房にこだわりたいという人は、ほかにも床暖房や薪ストーブ、パネルヒーター、FF式ストーブなどの暖房方法もありますので、全館空調以外の方法も検討してみるのも良いですね。

 

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