アパートの家賃より安く新築一軒家を手に入れる方法

住宅

こんにちは、編集長の福田です。
家を建てる時に、アパートの家賃よりも安い月の支払いに抑えたいと考える人は少なくありません。

「実際問題としてアパート以下の金額で新築の家って建てられるの?」

そう思う人も多いですが、長野県の場合、土地の価格も安い地域も多いので可能です。
今回はアパートの家賃より安く家を買う方法について考えてみましょう。

2500万円なら月に約7万円

実際の住宅ローンの支払いの金額は、金利にもよりますが2020年現在ですと金利が1.0%を切る金融機関も多いです。

2500万円借りて、金利1.0%で35年払いですと、月額は70,571円と計算できます。

※実際の金利は必ず銀行に確認して下さい。

今のアパートの家賃がいくらかは人によって違いますが、ファミリー向けの3LDKのアパートの家賃となると7万円以上のところが多くなります。
ですので、総額が2500万円以内に出来るかどうかっていうのは一つ大きいボーダーと言えるでしょう。
人によってもう少し高くても良い、もう少し安い方が良い、それぞれありますが。
いったん2500万円で考えてみましょう。

地域工務店であれば、家の広さにもよりますが1500〜2000万円の範囲で家は建築可能です。
家以外の諸費用で100〜200万円程度見るとして、土地を400〜900万円中で探せれたら、2500万円以内は実現します。

ちなみに月に八万円までOKという場合でしたら総額で約2800万円となります。

一番のポイントは土地の選び方

まず、土地です。
家の総額を抑えられるかは土地の金額が重要です。
家本体については数百万円単位で安くするのははっきり言って難しいです。大手ハウスメーカーで建てるのと、地域工務店で建てるのだと数百万円の差になりますが、地域工務店同士やローコスト系の会社で比べると、そこまで大きな差にはなりにくいです。

これに対して、土地はどのエリアで買うかを少しずらすだけで、数百万円単位で金額を変えられます。
また、土地は坪単価で出すので、広さも重要になります。

土地の金額はエリアと広さで決まります。
その他にも変形地かどうかなどの要素もありますが、エリアと広さの要素が一番大きいです。

金額の高い土地に家を建てようと思うと、アパートより安くすることは難しくなってきます。
家をコンパクトにして、オプションを出来るだけ付けないようにするなどの工夫もできますが、土地の金額差を家で埋めるのは大変です。

 

ですので、まずは土地を安く抑えるための戦略が必要になります。

ちなみに筆者は土地については茅野市の玉川の上の方で420万円の土地を買いました。確かに、駅からは近くないですし、変形地です。
ただ、420万円で土地が買えると諸費用で200万円見ても建物本体に1900万円近くかけることが可能です。(厳密には私の土地の場合、水道の取り出しなどが追加で少々かかりましたが)
家本体で1900万円というと、地域工務店などでは十分しっかりした家が建てられる金額です。

今住んでいるエリア、学区のこだわりは捨てる?

まずコツとしては、エリア自体を価格相場の低いところを狙うことが一番の近道です。
エリアの選び方次第で土地はかなり安く買うことができます。

あくまで金額の面だけでのお話ですと、今住んでいるエリア、学区のこだわりは捨てた方が上手くいきやすいです。
現実問題としては、ほとんどの人が土地を決める条件の上位に今住んでいるアパートから近い、子どもの学区を変えたくないということは挙がります。
ただ、土地を安く手に入れたい場合は、相場の安いエリアで探すのが重要です。

坪単価の高いエリアで、安い土地を探そうと思うと変形地や土砂災害地域などデメリットのある土地になってしまいます。それでも、利便性が良い立地だとそこまで安くはなりません。

諏訪の盆地で建てたい人の場合には、下諏訪などの人気のエリアで安い土地を探すことは難しいです。あったとしても、土砂災害エリアなどの問題のある土地の場合が多いです。
茅野玉川の上の方や、湖東方面、岡谷の川岸方面などにずらすことも考慮に入れてみると、劇的に金額は変わります
あまり坂を登ったところは嫌だという場合であれば、諏訪市でも湖南などであれば、利便性も良く、平地で、下諏訪などと比較すると安い場合が多いです。
原村、富士見なども視野に入れてみても良いでしょう。富士見は移住支援金などの補助金もありますので、メリットは大きいです。
また、盆地が変わりますが辰野方面でも問題なければ、辰野も地価は安く、移住の補助金の制度もあります。

松本エリアであれば、朝日村が許容できれば土地はかなり安いです。
また梓川倭なども安いです。松本市街地からの距離としては波田と大して変わりませんが、地価は梓川倭の方が安いところが多いです。

実際には、いくら安くても、本当にそこで住めるか、暮らしていけるかどうか吟味する必要がありますが、いったんは視野に入れてみるのは大事です。

不安であれば思い切って引越してみる

はっきり言って、安いエリア=人気のない、需要の低いエリアです。
なので、最初は「嫌だな」と感じる人も少なくないでしょう。

エリアを大きく変えて地価の安い地域を狙うことについては、不安に感じ、そんな決心は不可能だと思う人もいるでしょう。でも、現実的に、土地が安いことに魅力を感じる人は多いです。

その場合には思い切って、そのエリアのアパートに引っ越してみるのも手です。
特に、建築を急いでいない人の場合、この方法は有効です。
1年〜2年住んでみて、本当に困らないか試してみるのも良いでしょう。
2年住んで無理だと感じれば、そのエリアはやめるべきですし、問題なさそうであればそこで土地を探して家を建てれば良いです。
一見、嫌だなと感じても実際に暮らして、慣れてしまえばさほど不便と感じないということは多いです。

試しに住む場合には、出来るだけ家賃の安いところにした方が良いでしょう。
安いアパートでも2年住めば100万円くらいは家賃に消えます。
また、今のアパートより安いところに住めば、頭金のための貯蓄にまわすことも可能です。

小さい土地を狙う、変形地を狙う

エリアについてはそこまで妥協出来ないという場合には、単純に小さい土地を狙うと良いでしょう。
あるいは変形地です。

実際、筆者の420万円の土地は、原村、富士見まで行くと寒いので、茅野市で探しました。エリアとしては高くはないものの、500万円以下ではなかなか土地が手に入らないエリアです。
変形地なので、この価格なんですね。
三角形に近い形の土地で、裏に小さい水路がある土地です。坪数は80坪と大きいですが、実質、水路側は距離を離さないと使えないので、実際に使える面積は60坪程度でしょうか。
小さくはないですが、幅が狭く、形が悪いので、建物の形は制限があります。

変形地については、建物が建てにくい形であるほど安くなりやすいです。

坪数の小さい土地を狙うのも良いでしょう。
土地の金額は、そのエリアの相場の坪単価に面積をかけたものを目安にして金額を決める場合が多いです。

単純に小さい=安いです。

さらに言えば、極端に小さい土地は需要が落ちる=買う人が見つかりにくいので、価格交渉もしやすい場合があります。

狭い土地について不安な人もいますが、都市部の場合40坪以下の土地に家を建てることもさほど珍しくはありません。

長野県の場合、売りに出る土地の平均的な坪数が大きいので、小さい土地に抵抗を感じる人も多いですが、案外、小さい土地でも家は建ちます。

車は3台止められる?を諦めるのもコツ

土地の大きさについては、車を3台止められるかを気にする方も多いです。
3台車を止めようと思うとどうしてもある程度の土地の広さが必要になります。

長野県の場合、車社会なので、どうしても二台は止めたいという家が多いです。

ただ、3台目については、来客用にという方も多いです。
あるいは将来子どもの車が増えるかもしれないからという人もいるでしょう。

たまにしか来ない来客のために土地を広くするのはもったいないです。
もちろん、止められる方が便利なのは事実ですが。
特に近くにコインパーキングなどがある場合には、コインパーキングなどを使う方が得ということも多いです。

子どもの車についても同様で、子どもが大人になって何年間、実家に残るでしょうか。
数年程度なら、やはり近くの駐車場を借りた方が良いかもしれません。

そうは言っても近くに借りられる駐車場が見つからないなどの場合もあります。
便利という点では車がたくさん止められる土地なのは事実です。

建物の価格を抑えるコツ

建物の価格を抑えるコツとしては、まず、地域工務店で建てるということです。
地域工務店じゃないローコスト系の住宅会社もありますので、そちらも検討してみても良いでしょう。
ハウスメーカーなどは全く同じ間取り、材質で建築しても、どうしても高くなってしまいますので、金額面では不利になりやすいです。
重要なのは、追加でかかる費用などもきちんと考慮して、総額で予算に入るか確認することです。

建物の大きさを抑えるのも価格を抑えるポイントになりやすいです。

かと言って、小さ過ぎて不便では本末転倒です。

小さいとは言ってもアパートよりは広い

ただ、特に利便性の良いエリアで、金額も抑えたいという場合には、家と土地のサイズを抑えるということは非常に有効です。
「家をコンパクトに」というと、マイナスイメージを抱える方も多いですが、実際には、アパートと比較すれば、一戸建てはかなり大きいです。
例えば一軒家で3LDKと言うと30〜35坪程度が目安と言われますが、アパートで3LDKの平均は70㎡=21.21坪程度です。
「25坪3LDKの一軒家」と聞くと小さいようにも聞こえますが、アパートと比較すれば十分大きいんですね。

駐車場の台数と、不要な広ささえ思い切って削ることができれば、ある程度土地の価格が安くないエリアでも、アパートと変わらないくらいの予算で建てることは可能です。

まとめ。どうしてアパートの家賃より安いほうが良いか?

安い土地も多い長野県の場合、アパートの家賃と同等の支払いで家を建てることは可能です。
ただ、もちろん、工夫は必要です。

土地が安くなれば、立地が悪くなったり、きれいな分譲地じゃなくなったりします。
建物を小さくすると、ファミリークローゼットや玄関土間収納など、昨今はやりの間取りが出来なくなるかもしれません。

なので、安い=正しいとは限りません。
ただ、いったん安い方向で考えて行って良いポイントは、後から予算を増額して、オプションに振るということも出来ます。(先にオプションにかける金額を決め打ちするのもいいですね)
内装などを高級にしたいという場合は、この方法はおすすめです。

どうして、いくらまで安くしたいかを考えるのが重要ですね。