3000万円の住宅ローンの返済額はいくらくらい?

住宅

こんにちは、長野県の工務店エルハウスのふくだです。
先日、友人からこんな質問をもらいました。

3000万円の住宅ローンを借りたら返済額っていくらくらいになるの?

銀行の住宅ローンシミュレーターで計算したら簡単だよ

でも、金利とかが分からないもん

 

なるほど。たしかに金利や保証料、手数料とかって分かりにくいよね

そんなわけで、今回は、3000万円の住宅ローンの返済額の計算について、金利や保証料、手数料などのお話です。

 

 

住宅ローンの金利はフラット35を見て返済額を

住宅ローンの返済額を計算する上で分かりにくいのが金利ですね。
確かに銀行の住宅ローンのチラシなどを見ると、変動金利3年固定5年固定10年固定など、いろいろな金利が書いてあります。

今ですと、一般的には変動金利が一番利息が安いです。
というのも、今現在(2020年)より金利が安くなることはないでしょう。あるとすれば上がる方です。長期間の固定金利は、利息が上がったときに銀行側が損してしまいますので、その分の余裕を持った金利を設定しないといけません。対して変動金利は銀行は損するリスクが少ないので、金利を低く設定しやすいんですね。

どの金利を選択するか、すでに考えている人はその金利で返済額を計算すると良いですね。

どの金利にするかなど、まだ全く考えていない人は長期の固定金利の方が高くなりやすいので、いったん高めに見積もって35年固定のフラット35の金利を目安に考えると良いでしょう。

時々、住宅メーカーによっては、住宅ローンについて相談すると一番安い変動金利の金額で計算してくるところもありますが、ちょっとどうかなと思います。
当然ですが、金利を低く計算すると、返済総額は少なくなりますし、月の支払い金額も少なく見えます。嘘ではないけど、真実とも言いがたいですよね。
そういう会社はとにかく見かけの金額を安く見せたい。あとは銀行から変動金利を勧めて欲しいと直接的ではないにせよ、間接的に頼まれているのかもしれません。
銀行としては、変動金利がリスクが少なくて良いですからね。
そこはあくまで推測ですが。それにしても、変動金利の最低金利を提示するところは多いなと感じます。

たしかにここ数年はずっと最低金利が続いてはいますが、35年という長期にわたるローンです。金利が倍以上に変わるとかなりしんどくなります。
また興味があれば調べてみて欲しいですが、変動金利の5年ルールと1.25倍ルールと呼ばれるものもあります。
見かけの金利が安いから変動金利っていうのは危険です。
もちろん、変動金利が安いというのは魅力の一つですのでリスクを理解して、上手く使えばとても良い商品です。
金利が上がりそうになるところで改めて借り換えするという方法もあります。その際には、借り換えの手数料などもかかります。

そういう意味では10年固定くらいがバランスが良いので人気があるようですね。

住宅ローンの保証料と手数料って?

金利が分かっても、もう一つ問題になるのが保証料手数料です。
保証料というのは、金利にプラスされる数字で、手数料は最初に支払う頭金みたいなものだと思ってもらうとイメージしやすいでしょう。
ただ、住宅ローンがややこしいのは、保証料を最初に一括で払うなども選択できたり、手数料の安い会社は保証料が高いなど、紛らわしくて比較しにくいんですね。

「金利が安い! やったー!」
と飛び付くと、結局保証料がそれなりにかかって、結局同じくらいということもあります。
一般的には借り入れ時に一括で大きい金額を払う方が、総支払額は安くなりやすい傾向になります。ただ、一概には言えませんので、支払総額と月の支払い金額の2つをよく見ることが大事です。
ネット銀行などでものすごく金利が安く見えるところもありますが、手数料、保証料については本当に注意が必要ですね。ただ、一般的にはネット銀行の方が金利などは安くなることが多いです。

あとは住宅ローンの支払いは毎月やってきますので、給料振り込み口座にしておくのが楽ではあります。毎月、住宅ローンのお金を別の口座に移すのは面倒ですからね。

保証料と手数料については、銀行によって違うので何とも言えません。いったん手数料を5〜10万円くらいで計算しておくというのも良いでしょう。
あくまでイメージですが、手数料が5万円ちょっとくらいのところは保証料が乗って、保証料が低いところは30〜50万円ほど最初に手数料がかかるといった具合です。
借入する金額、金融機関によっても違うので、数字はあくまでイメージです。
重要なのは金利、手数料、保証料というものの存在を知っておくこと、言葉の意味を知っておくことです。

35年で金利1.3%なら3000万円の返済額は?

金利、手数料、保証料などの意味が分かったら電卓をたたいてみましょう。
嘘です。ローンの計算は複利なので普通の電卓でするのは少々大変です。簡単に計算できる係数表などもありますが、それを使いこなすのも少々大変です。
一般的にはローン計算用の電卓を使うか、昨今はスマホのアプリでローンシミュレーターがありますので、それを使います。

金利をいったん少し高めに見積もって1.3パーセントとします。35年の住宅ローンを計算してみましょう。保証料、手数料は計算を簡単にするためいったん考えないものとします。
(元利金等返済で支払い総額は1万円以下は切り捨てで書きます。この記事から年数が経って金利が変わっていたら、その時の金利で計算して下さい)

  • 4000万円→月118592円、支払い総額4980万円
  • 3500万円→月103768円、支払い総額4358万円
  • 3000万円→月88944円、支払い総額3735万円
  • 2500万円→月74120円、支払い総額3113万円
  • 2000万円→月59296円、支払い総額2490万円

こうやって並べて書くと、支払い総額の部分を見ると住宅ローンって随分利息を払うことになりますよね。3000万円の借り入れで735万円も利息で払うことになります。
35年の複利(金利がかかった上にまた金利がかかる、雪だるま方式。一般的な借金はほとんどが複利)なので仕方ないですが。

逆に月額で見ると、意外と少なくも見えますね。
すでに土地がある人の場合、2000万円あれば地域の工務店なら十分に家は建てられます。大手ハウスメーカーだとプラス500〜1000万円程度でしょう。土地を買う人の場合、土地の値段次第ではありますが、1000万円の土地を買うなら3000万円ですね。ファミリー向けのアパートの家賃と比較してもそんなに高くないと感じる人も多いんじゃないでしょうか。

まずは自分の今払っているアパートの家賃を目安にいくらくらいまで借りられるかを基準にいくらくらい借りられるかを考えてみると良いですね。
買いたい家の金額から計算していくと、どうしてもアレコレオプションも付けたくなるので、余裕のある支払い金額を越えてしまうことが多いです。

住宅ローンは金利が変わるとどのくらい違うの?

3000万円の35年払で金利が違うとどのくらい変わるかも見ておきましょう。

  • 0.8%→月81918円、総額3440万円
  • 1.0%→月84685円、総額3556万円
  • 1.3%→月88944円、総額3735万円
  • 1.5%→月91855円、総額3857万円

金利はほんの少し変わるだけでも、支払総額は大きく変わってしまいます。
35年という長期の複利の融資ですからね。

なので、「できるだけ金利は安くしたい」という心理も働きますが、今現在の金利だけじゃなく、先まで見越して組むのが大事です。

ただし、金利の効果は最初の数年が効果が強いです。支払っていくにつれて借り入れ残額、利息のかかる残額が減っていくからですね。

なので、ここから先は価値観ですね。

低金利時代だから、ここで35年固定で組めば間違いないな

低金利時代だからこそ、今の最低金利が使える変動金利にして、ローン控除が終わったところで一回借り換えにしようかしら

どちらも不正解ではありません。
というのも、未来の金利は誰にも分からないからです。ただ、一つ言えるのは35年間ずっと今の低金利が続くということはないでしょう。ただ、どこまで金利が上がるかは分からないのも事実です。
価値観次第ですので、よく検討してみて下さい。

まとめ。3000万円の住宅ローンなら

住宅ローンの返済額の計算、考え方についてでした。
あくまで目安ではあるものの、3000万円の住宅ローンならファミリー向けのアパートの家賃と同じくらいの金額の支払いでやっていけそうと感じる人も多いですね。
実際には固定資産税や、修繕費の貯蓄なども考えないといけませんが、アパートと違い広い自分の持ち家っていうのはやはり良いものです。
無理のない返済ができる金額で借りるのが大事ですね。