間取りでウォークインクローゼットの奥行きや広さは?

住宅

こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスのふくだです。
注文住宅の間取りで、ウォークインクローゼットを作りたいという人は多いですよね。ただ、ウォークインクローゼットってどのくらいの広さがないといけないの?という人は多いでしょう。何畳が良いんだろう?と思う人も多いですが気をつけたいのは奥行きですね。歩いて入れる十分な広さがないと困ります。
今回は間取りを考える上でのウォークインクローゼットの広さ、奥行きの長さなどをのお話です。

ウォークインクローゼットの広さは3畳?4畳?

まず、ウォークインクローゼットの広さですが、一般的に3畳〜4.5畳程度で作ることが多いですね。
2畳でもとりあえずはウォークインクローゼットにはなりますが、2畳だとわざわざウォークイン、歩いて入って使うにはちょっと狭いかもしれません。普通のクローゼットにするのも良いでしょう。

あくまで目安ですが、服を吊るハンガーパイプ女性物一人分で180センチ程度が目安とされています。なので、二畳ですと、180のパイプが一本という形になると、奥様の服だけてパイプが終わってしまう可能性があります。
上下二段のタイプにしておくと2畳でも二人分は確保できますね。ただ、上の段の服が高くて取りにくいといったデメリットも出てきます。
ファミリーですと、やはり3畳程度は欲しいというのが一般的じゃないでしょうか。

ウォークインクローゼットの奥行きの広さは?

一般的に建築の間取りを考えるときには、尺モジュールと言って、1マス910mmの区切りで考えるのが主流です。(ここではいったんメーターモジュールは考えないことにします)2マスで1畳。
なので、3畳のウォークインクローゼットですと3×2のマス目ですね。奥行き1820で幅が2730という形です。
(余談ですが、必ずマス目通りに間取りを作る必要はないですが柱などを入れるときに、マス目通りの方が都合が良いことが多いです。マス目通りじゃないことを間崩れなどと言います。間崩れは問題ない場合もありますが、構造上大事な柱の部分が間崩れしていると、掛かる力のバランスが悪くなって、家の構造としてはあまりよろしくない場合があります)

そして、大事なのはこの1820mmという数字ですね。
柱と柱の芯の長さですので、実際には、柱と壁の厚みで130mm程度狭くなりますので、実際には約1.7mの幅と考えます。

ウォークインクローゼットの通路の広さは?

さて、ウォークインクローゼットを考える上で大事なことが通路幅です。
歩いて入りますので、通路幅が狭いと入りにくいですよね。
なので、通路幅は60センチは取りたいところです。

まず、先ほどの1.7mという幅で考えるのですが、服を吊すパイプハンガーの幅は60センチ程度でみます。
これを両側に付けてしまうと、60センチ×2=120センチですね。こうなると、通路幅が50センチを切ってしまい、使いづらい残念なウォークインクローゼットが完成してしまいます。
なので、ハンガーを吊るパイプは片側にするというのがポイントです。

「じゃあ、残りの方はどうすれば良いの?」
という話になりますが、こちらには45センチ程度の棚を作ると良いですね。こうすると、通路幅がちゃんと60センチ確保出来ますね。

どうしても両サイドにハンガーをかけたい場合には、ウォークインクローゼットの幅を20センチ広げて間取りを作ります。
ただ、最初にいった通り間崩れになりますので、構造的にどうかというところも考えたいところです。
ウォークインクローゼットの片方の壁だけ間崩れしていても、一階と二階の壁の直下率がきちんとある程度取れていればそこまで気にしなくても大丈夫です。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

ウォークインクローゼットは間取りのどこに?

さて、ウォークインクローゼットの広さは良いとして、問題はどこに設置するかということですね。
多いのは、寝室、廊下、洗面所などに隣接させる場合が多いです。

まず、寝室ウォークインクローゼットを隣接させる場合ですと、夫婦の服を管理する場合は寝室ですね。
また、子どもの物も親御さんで管理する場合が多いので、やはり夫婦の寝室に隣接させるというのが一般的です。

次に廊下ですね。
廊下に隣接させるメリットとしては、家族の誰でも入れるということでしょう。
夫婦の寝室ですと、子どもが高校生くらいになると、親の部屋に物を取りに行くってちょっと抵抗があるという子もいるかもしれません。
廊下なら誰でも入れるので、家族全員のクローゼットとして4畳程度の大きいウォークインクローゼットを活用しやすいですね。

洗面所にウォークインクローゼットを隣接させるメリットとしては、出かける前にすぐにコートなどを選んで、鏡の前でスタイルをセットできるということでしょう。
また、洗濯乾燥機を使う家庭も昨今は増えていますので、洗面所で洗濯乾燥機で乾かした服をすぐにしまえるというのはとても便利ですね。

また、意外かもしれませんが、子供部屋に隣接させるという場合もあります。
意外と子どもの道具って多くなりがちですので、ウォークインクローゼットがあると便利という場合もあります。
ちょっと贅沢ではありますけどね。

間取りによってはウォークインの広さにしない

ウォークインクローゼットは便利ではありますが、歩いて入るための通路の幅を確保しないといけないというのが一番のネックです。通路のところには物がおけないので、広さの割にそんなに物が置けないということがあります。
なので、間取りによってはウォークインじゃない普通のクローゼットにした方が上手く行くという場合も少なくありません。
2畳のウォークインクローゼットで収納できる量って意外と多くありません。しかし、2畳分の広さの普通のクローゼットの収納量はかなり多いです。普通のクローゼットには通路が必要ないので、全面を収納に使えるので、一般的には同じ広さの場合、普通のクローゼットの方が収納力はあります。

特に何も考えずにウォークインクローゼットにすると、非常に残念なウォークインクローゼットになってしまうこともあります。
通路幅が狭くて入りにくいというものや、逆に通路幅が大きすぎて勿体無いということもありえます。

各部屋にクローゼットがあればウォークインクローゼットは服をしまうよりも、ハンガーパイプは付けず、雑多な物を置いておくための納戸として作る方が上手くいくこともあります。
ハンガーパイプにせよ、にせよ、最初から付けてしまいたい気持ちもありますが、後から取り外せないということはデメリットでもあります。
「ハンガーパイプがなければ、もっといろんなものが置きやすかった。」
「最初から可動棚を付けてもらったけど、普通の棚を買ってきた方が安かったし、使い勝手も良かった。」
そういう話はよくある話です。

まとめ。実際に収納する物をイメージして間取りを

ウォークインクローゼット広さや奥行き設置場所などのお話でした。
ウォークインクローゼットは何となく付けたいという人も多いですが、よく考えて付けないと、他の部屋が狭くなってしまったり、使い勝手が悪くなってしまったりしやすいです。
また、あとから庭に置く物置を買えば、そんなに高くもありません。(一般的に家を広くするのは結構お金がかかります)
もちろん、外の物置にしまっておけるものは限られてはいますが、ウォークインクローゼットにあれもこれもと収納しようと思って大きくし過ぎると、肝心の居室が狭くなってしまいます。
収納をたくさん作るのも大事ですが、物を減らすというのも大事です。

「アパートで収納が足りなかったから、一軒家を建てるときには収納がたくさん欲しい」という人も多いですが、一軒家の場合、ウォークインクローゼットがなくても各部屋にクローゼットを付けたりと、意外と収納量があります。
そうは言ってもやはり3畳程度のウォークインクローゼットが一つあると便利なのも事実です。
家族構成とどういったものをどのくらいしまうのか、収納するものをしっかりイメージして作るのが大事ですね。

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