家事が楽になるキッチンなどの間取りのポイントは?

住宅

こんにちは、長野県の工務店エルハウスのふくだです。
注文住宅を建てるとき、みなさま間取りで必ず悩みますよね。特に悩むのが奥様じゃないでしょうか。旦那さんよりも奥様の方が家事をしたりと、家にいる時間が長いというご家庭が多いですからね。今は男の人も家事をすることも増えましたが、やはり奥様の方がメインで家事をしているという家の方が多数派でしょう。
今回は家事が楽になるようなキッチン、洗面所などの間取りについて考えてみようと思います。

1日の家事の流れを想像して間取りを考える

間取りを考える上で一番大事なのは想像力ですね。
別に難しい理屈ではなく、日々、実際に家事していることを思い出して、新居での家事をしている自分を想像してみるのが一番重要です。
その上で、家事動線、つまり家事をする上で動くルートを考えていくと良いですね。

そうは言っても、間取りをすべて自分で考えるのは難しいですので、要望をピックアップしていくことが大事ですね。
それを住宅会社に伝えて、きちんと自分の要望を取り入れてくれるかどうか。
自分たちの要望をきちんと聞き取ってくれて、予算内で提案してくれる会社を選ぶのが家づくりのポイントです。

洗面の間取り、洗濯物は簡単に干せる?しまえる?

まずは洗濯から見てみましょう。
よく洗濯について言われるのが、
「洗濯物が干せるように二階にベランダが欲しい」
ということですね。

でも、よく想像してみて下さい。洗濯機って一階の洗面所にありますよね。
二階のベランダに洗濯物を干すのって大変じゃないでしょうか?

また、逆にお布団の場合はどうでしょうか?
二階に寝室があるのに、布団を抱えて階段を下りて、一階の庭まで持ってきて干すでしょうか?

またウォークインクローゼットについても、二階の寝室の奥で本当に大丈夫でしょうか?洗濯を干して取り込んだ後に、しまいに行くのは大変じゃないですか?

そうなんですね。想像してもらうと分かるのですが、洗濯って毎日しますから、洗濯機から洗濯を干す場所、しまう場所の動線はきちんと考えておくのが大事ですね。

洗濯したら洗面所で干して、洗面所にしまう?

洗濯の導線として理想なのは、洗濯物を洗って、干して、しまうまでの流れがすべて洗面所の中だけで完結すると一番楽ではありますよね。

そういう間取りを作るには、洗面所を広めに取るのがポイントです。
洗面所の中で室内干しが出来るよう洗濯ワイヤー、着脱式の室内用物干し竿などのオプションを活用します。あるいはドラム式の洗濯乾燥機を使うという家庭も増えていますね。
そして、そのまま衣類特に肌着などをしまえる収納があれば洗面所内で洗濯がすべて完結しますね。肌着が洗面所にあれば、お風呂上がりに着替えを用意するのも簡単です。
現実的にはすべての衣類を洗面所内にしまえるほどの収納は大きくなるので難しいですが、肌着など優先順位を考えて、
「ここまでは洗面所内で完結させたい」
という風に考えると良いですね。

部屋干しは好きじゃないから、外で天日干ししたいという人の場合は、また考え方も変わるでしょう。
洗面が外から奥まったところにいかないようにするのがポイントになります。

とにかく自分の家事のスタイルをよく想像してみてください
特に今の季節じゃなくて逆の季節のこともきちんと想像するというのがポイントですね。長野県は冬が寒いので、外干ししても乾きにくいですよね。なので、室内でどこに干すかというのは想像しておくのは大事ですね。

便利なキッチンの間取りは?

キッチンは家事の拠点ですよね。
キッチンでする家事も多いですし、家事の合間に休憩するのにキッチンでお茶を入れたりしますよね。
料理をしながら別の家事にも移りやすいようにするというのがポイントです。
例えば、先ほど考えた洗濯ですよね。
キッチンからドア一つ開けたらすぐ洗面所で洗濯機があると便利ですよね。逆に、キッチンから廊下に出る扉までが遠くて、さらに廊下を歩いて、扉を開けてやっと洗濯機って面倒ですよね。

また、昨今人気のある対面キッチンですが、回り込む方向が遠回りになるように作ると、キッチンとそれ以外の家事がスムーズにつながらなくなってしまうので注意が必要です。
家事の導線という意味で言うと、昔ながらの壁に向かうキッチンは意外と動きやすかったりします作った料理をテーブルに乗せるという動きにしても、対面キッチンだとカウンターに置いて、テーブルに乗せてとなります。壁に向かっているキッチンなら振り向けばすぐにテーブルです。

ただ、対面キッチンは、料理をしている間にリビング全体が見渡せるので特に子育てをしている家庭だと嬉しいですよね。また、テレビを見ながら料理ができるというメリットがあります。

どちらにもメリットはあるので、ご自身の家事の仕方と合わせて考えると良いですね。

家事動線とキッチンからの回遊性を考える

家事がしやすい間取りとして、回遊性というものがよく挙げられます。
回遊性と言うと、一つの部屋に出入口が二つ以上あって、ショートカットができたり、ぐるっと回れるようになっていることを言います。

一般家庭でよく使われるのが洗面所に回遊性を持たせるパターンですね。
一つの入り口はリビングから、もう一つの入り口を階段下の廊下からと作ることで、リビングを通らずに二階の部屋から直接洗面所、お風呂に行けますし、洗濯物を干すのにリビングの外の物干し竿までスムーズに運べます。またキッチンから洗濯機までのアクセスも確保できますね。

ウォークインクローゼットを二つの部屋から出入りできるようにして回遊性を持たせるという間取りもありますね。

しかし、回遊性のある家事動線の間取りにはデメリットもあります。
扉がある場所=ものを置けません。棚などが置けないので収納スペースが減ります。
また、あまりたくさん扉を増やしすぎると、注文住宅の場合、標準仕様の個数を越えてオプションになる場合もあります。

それでも、一箇所通り抜けられる場所があるかないかって意外なまでに随分と使い勝手が違います。
キッチンから洗濯機への動線を意識して回遊性を持たせるのがポイントです。

パントリーでキッチンまわりの家事を楽にする

家事のための間取りとしてパントリーを付けることも昨今人気がありますね。
パントリーというと日本語でいうと食品庫とでも言うのでしょうか、簡単に言うとキッチンに近いところにある収納スペースです。
キッチン周りはオープンに収納を見せたいものもあれば、リビングからは見えないようにしておきたい場所もありますよね。

対面キッチンの場合は、キッチン側に置けばリビングから物が見えませんが、壁付けのキッチンやアイランドキッチンの場合、キッチンまわりのものがリビングから丸見えになってしまうこともあります。

パントリーがあると、そういったキッチン周りの物を隠しておけますし、広めに作ればリビングのものまでしまうことが出来ます。

また、昨今は玄関から入るシューズクローク(シューズインクローゼットなどとも言いますね)とつなげるという方もいらっしゃいます。
シューズクロークも帰ってきてコートを脱いですぐかけられる、ブーツなどの背の高い靴も置ける、子どもの三輪車が置けるなど利便性の高い収納スペースです。
パントリーとシューズクロークを兼ねると、お米やワインなど重いものを買ってきたときに玄関からすぐにしまえるというのも便利なポイントです。
例えば4畳の収納のうち、2畳土間にして、2畳普通のフローリングにして、キッチン、玄関どちらからも入口を付けて、先ほど出た回遊性もある収納として使えますね。

まとめ。家事する姿を想像してキッチンを中心に間取りを

家事に便利な間取りについてでした。
とにかく間取りで大事なことは想像力です。なので、間取りは住宅会社に丸投げしてはいけません。もちろん、住宅会社は間取りのプロなので、誰でも使いやすい無難な間取りというのも知ってはいます。しかし、実際に暮らす人じゃないと、こういうときに使いやすいようにして欲しいというのは分かりません
間取りは使う部材を高級にするなどしなくてもいいので、基本的にお金がかかりませんし、暮らしやすさに直結するポイントですので、ぜひ、こだわりを住宅メーカーの人にどんどんぶつけて下さいね。