住宅ローン、固定金利と変動金利、どういう基準で選ぶ?

住宅ローン

こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスのふくだです。
住宅ローンを組む時に気になるのが金利ですよね。
でも、金利って借りている間ずっと金利は同じなのでしょうか?

住宅ローンを借りる上で大事なことの一つに金利の種類を知っておくということがあります。
今回は変動金利と固定金利、どっちがお得?どういう基準で選べば良いの?というテーマで住宅ローンについて考えてみようと思います。

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住宅ローンの固定金利と変動金利って何?

まずは住宅ローン固定金利と変動金利って何?という話からしていきましょう。

読んで文字のごとく、金利がずっと固定されているか、変動していくかということですね。

固定金利・・・ずっと金利が変わらない

変動金利・・・金利が変わる

期間固定金利・・・そのミックス、最初の数年だけ固定

というイメージです

世の中の経済とはいつでも変わっていきます。景気に連動するように世の中の金利というものも日々変わっていきます。
ただ、金利が変わって将来の支払いの金額が読めないとローンなどを組みにくいということで出てきたのが固定金利ですね。

固定金利には35年全期間固定と、最初の何年かは固定で、その後は変動に変わる10年固定金利などがあります。3年から20年程度まで固定期間を選べるところが多いですね。

地域柄、年齢層によっても人気は変わりますが、松本、諏訪地域では中間ということで10年固定金利を選ぶ人が多いようです。
長野県内ですと、82銀行、長野銀行などの地方銀行が10年固定金利を頑張っているという背景もありますね。

「ただ、それって本当に良いの?どっちつかずじゃないの?」

そういうポイントを考えていけると、自分に合った金利を選べますね。

固定金利のデメリット?金利が高い?

固定金利は金利が固定されるので、

・安定感もありますし、

・将来的な支払い金額が確定するので、ライフプランを設計しやすくなるというメリットがあります。

ただ、デメリットとしては、変動金利と比較すると金利が高くなります。
将来、金利が上がる可能性も見越して、少し高めの金利設定になっていますね。
また、将来、金利が下がっても固定金利は金利を固定したままですので、損になるということもあります。

変動金利は景気と連動する

固定金利の場合、金利が最初に固定されるので、金利の変動を気にする必要は少ないですね。
特に2020年現在は金利が一番安いと言っても良いほど安くなっていますので、全期間固定金利を組めば、後から借り換えなどを検討する必要はほとんどないと考えても良いでしょう。

しかし、変動金利は景気によって金利が変わります。
基本的には景気が良くなると金利は上がり、景気が悪くなると金利は落ちます。基本的な考え方としては、景気が悪い時には金利を下げることで、みんながお金を使って景気を良くしたいので、そういう動きになります。

ただ、アベノミクスのように景気を先に回復させようと意図的に景気を上げても、金利が上がってこないという場合もあります。

変動金利と借り換えのデメリット

変動金利は金利が上がってくると損になるので、
「この先、景気が良くなってきそうだな」
という見込みがある場合には、固定金利への変更、つまり借り換えをした方が金利が得するという場合もあります。
逆に今は非常に低金利ですので、昔、金利が高かった頃に固定金利を組んだ人は借り換えたいという場合もあります。

借り換えは不利な金利から有利な金利へ変更することになるので、メリットもありますが、改めてローンを組み直すことになるので、手数料などのデメリットもありますので、注意しましょう。

「最初は安い変動金利にして金利が上がったら借り換えする」
という人も時々いますが、借り換えには手数料などがかかる、また金利を読んで借り換えをするのは非常に難しいというデメリットを理解しておくのがとても重要です。
変動金利と固定金利ですと、固定金利の方が先に上がるので、
「変動金利が高くなってきたな」
という時にはすでに固定金利も上がっている状態ですので、借り換えを考えている人はこまめに金利をチェックするなど注意しておかないといけません。

銀行としては変動金利が理想

さて、ここまでは借りる立場で固定金利と変動金利どっちが良いかと考えてみましたが、貸す側、銀行の立場で考えてみましょう。
これ、ちょっと銀行の人に怒られるかもしれませんが、本屋で売っている普通のお金の教科書みたいな本を読めば誰でもすぐ分かることですので。ざっくり書いちゃいます。

銀行としては変動金利が理想です。
というのも、銀行としては変動金利が一番リスクなくお金を貸せるんですね。
銀行のリスクとして、返済が出来なくなって回収できなくなるというのが一番のリスクです。それ以外のリスクとして、固定金利にして、後から金利が上がってしまったら得する金額が減るというリスクがあります。特に今の低金利時代はそうですね。逆にバブルのように金利が高騰している時には是非とも固定金利で借りてもらって、ずっと高い金利で返済してもらいたいとなりますよね。

実際、35年という長期のローンで全期間固定にするのはすごく難しいことです。
ローン、借金は長期になるほど、途中で返済が難しくなる可能性も増えてきます。
さらに、住宅ローンは他のローンに比べて金利設定が非常に低いローンでもあります。ただ、長期間の複利になるので、上手く設定さえ出来れば非常に利益も取れる商品です。

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こういった貸す側の事情、背景を考えると、変動金利は貸す側にとってはリスクが少ないのですね。
逆を言うと、借りる側は変動金利で金利が上がるリスクを背負って借りることになります。
それでも、最初の金利が安いというのは変動金利の魅力ですね。

じゃあ、中間の5年や10年固定金利は?

銀行としては変動金利が一番理想的です。35年先まで世の中の金利が変わっても、払ってもらう金利も一緒に変えられるので安定して利益を確保出来ます。
しかし、変動金利は借りる側、特に日本人の多くには「リスキー」と感じるのも事実です。
そこで便利なのが10年固定などの序盤だけ固定で、その後変動に変わると言うものです。

これは銀行としても将来的な金利の変動にも対応できますし、借りる側にも最初の10年がとりあえず固定されるので安心感があります。
そのときの景気の状況にもよりますが、10年程度先までならいくらかは景気、金利の変動も予測しやすいです。特に今はリーマンショック以来低金利が続いて、さらにコロナウイルスで景気、金利が下がるので、当面、金利は上がりそうにないというように予想も出来ます。
逆にコロナウイルス、パンデミックのような原因の景気の冷え込みは、ある程度の期間が経てば収束して、そこからは景気が上がるという予測の立て方も出来ます。
何にせよ、35年先の金利は全く見通しが立ちませんが、数年先までならいくらかは見通しが立ちます。

銀行側のメリットだけではなく、借りる側としてもメリットはあります。最初の10年間は借り入れ残高がまだ多いですので、支払う金利が多いので、最初の10年の金利が固定される安心感は大きいです。

長野県の場合は10年固定金利が強い?

ここで長野県特有なのですが、長野県では2020年現在、10年固定金利が安い銀行が多い傾向にあります。

金利の種類は、不思議なことに県や、地域によって変動金利が人気があったり、フラット35が人気だったりと、特色があります。
これはいくつか理由があるのでしょうが、県民性と、その地域で強い銀行の方針ということがあるでしょう。

長野県内ですと82銀行長野銀行が地域の人には親しみがありますよね。
東京などですと、大手の都市銀行も強いでしょう。
そのエリアで強い銀行がどの商品を押していくかで、金利の設定の仕方も変わります。
そして、ライバルになる同じエリアの銀行はそれに競合するように金利を設定します。

なので、その地域の銀行の住宅ローン事情に詳しい人に相談することも重要です。

住宅ローンは地銀で借りるかどうかもポイントです。
良かったらこちらの記事もどうぞ。

住宅ローンは金利の安いネット銀行?地域の銀行?メガバンク?

全期間固定金利住宅ローンの種類

住宅ローンは35年間で組む方も多いです。
35年って本当に長いですので、全期間固定金利というのは、最初の金利が高いなどのデメリットを考慮してもやはりメリットは大きいです。

全期間固定金利の住宅ローンは大きく分けて3種類です。

 

買取型フラット35とは、メリットデメリット

まずは買取型フラット35です。
これは一番有名な一般的にいう普通のフラット35ですね。正確に言うと買取型フラット35といいます。
35年全期間固定金利のローンは、普通の民間の金融機関が単独でやるにはリスクが大きすぎて難しいというのが現実です。ですので、住宅金融支援機構という政府が出資している団体がします。
買取というのは、フラット35を民間の銀行を窓口に契約したら、それを住宅金融支援機構が買い取るということで、買取型フラット35と呼ばれるんですね。
ちょっと分かりにくいですが、買取型=昔からある普通のフラット35と考えると分かりやすいです。

メリットとしては、借り入れの審査基準が比較的優しいということですね。
あとは割とどこの金融機関でも取り扱っていますので、自分が現在使っているメインバンクでも使えます。基本的には金融機関による金利の差はあまりないというのも特徴です。
他にも保証料がかからないなどメリットは多いです。

デメリットとしては、金融機関によってはどちらかというと自分のところでやっている住宅ローンの方を販売したいので、あまりオススメしてくれない場合もあるというところでしょうか(笑)変動金利などの方が丁寧に説明してくれるので分かりやすいと感じる人もいますね。

なので、フラット35を組む場合は、フラット35をメインで扱っている金融機関で申し込むのも良いですね。
松本諏訪地域ですと、松本のクレディセゾンが比較的熱心にフラット35をしていますね。

保証型フラット35とは、メリットデメリット

買取型じゃないのが、保証型フラット35です。
これは住宅金融支援機構が完全に買い取るのではなく、何かあった時の保証だけするというものですね。
なので、金融機関が自分たちの基準で金利などを設定出来るので、買取型よりも金利が低い場合が多いというのが1番のメリットですね。35年固定とは思えないほどの低金利の場合もあります。

デメリットとしてはやっている金融機関がほとんどないということですね。

先ほども出た松本クレディセゾン松本、諏訪地域だと一番近いですよね。
あとは有名どころはARUHIですね。インターネットでの申し込みになるのでちょっと分かりにくいと感じる人も多いかもしれません。近くにARUHIの住宅ローンを取り扱っている代理店があれば直接行ってみると良いでしょう。長野県ですと、長野市にあります。また諏訪地域の場合山梨県の甲府まで行く人もいます。

また、デメリットとして買取型フラット35と違い、各金融機関の独自の商品になりますので、買取型フラット35のメリットである審査基準が優しいということはなくなります
また、最初の自己資金比率がとても重要になります。自己資金比率が20%以上あるとかなり金利が低くなりますが、自己資金がない場合は使えない場合もあります。

普通の金融機関の35年固定金利

最後に普通の金融機関が自分たちでやっている普通の35年固定金利ですね。
これについては、正直メリットは少ないですね。
民間の金融機関の住宅ローンについては、やはり期間が短いものの方がメリットが大きい商品が多いですね。

ただ、フラット35は最初の自己資金がないと金利が不利になることも多いですので、自己資金が少ないけど、全期間固定金利で借りたいという場合には検討してみるのも良いですね。

まとめ。金利は0.5%変われば200万円以上

住宅ローンの変動金利と固定金利の話でした。
住宅ローンはとにかく借り入れる期間が長いですので、金利が少し変わるだけで利息の金額が大きく変わります。0.5%というと、普段の生活ではとても小さい数字ですが、金利は複利でかかっていきますので、住宅くらいの金額になると200万円以上の差になることもあります。
変動金利では、リーマンショック以来ずっと低金利が続いていて、今回コロナウイルスの問題もあったので、まだ当面は低金利が予想されます。しかし、それが抜ければ金利が上がる可能性もあります。1%金利が変わると利息は大きく変わります。変動金利はそのリスクをよく理解した上で借りたいですね。
それぞれのメリットデメリットをよく理解して住宅ローンで損をしないようにしたいですね。

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