ランドリースペース?乾太くん?2Fホール?ベランダ?洗濯をどう干す??

住宅

こんにちは、編集長の福田です。

近年の注文住宅の間取りを考える時に重要なことの一つに、洗濯物をどう干すか問題がありますね。
昔は洗濯物=ベランダor外のお庭という方が多かったのですが。
ここ最近は室内干しをする方が増えていることと、自宅でも乾燥機を使うという方が増えて来ています。
特に長野県は冬が寒く外で干しにくいので、室内で干すスペースや乾燥機を検討することで冬の暮らしがぐっと楽になります。
お洗濯は家事の中でも非常に大きな要素です。
お洗濯を楽にして家事を楽にしましょう。

今回は洗濯物をどう干すか、それぞれの方法のメリット・デメリットを考えてみます。

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・これから注文住宅を考えている
間取りで悩んでいる方
お洗濯を楽ちんにしたいと思っている方
家事を便利にしたいと思っている方
家の坪数が大きくなりすぎないように工夫したいと思っている方

ぜひ、チェックしてみて下さい。

先に一覧でまとめるとこんな感じです。

メリット デメリット
専用のランドリースペースを作る 部屋干しにはベスト?! 家が大きくなってしまったりコストアップになったり。リビングが小さくなってしまったりしやすい。
洗面とランドリーを兼ねる 専用のランドリーよりはリーズナブル。大きい洗面を設置しやすい。 そうは言ってもコストはかかる。特に脱衣室を分けるとコストアップ。干している時歯磨きしにくい。
二階ホールで干す コスト的にはお安い 二階に運ぶのが大変
寝室に干す コスト的にお安い。寝室を広めにもしやすい。特に一階に寝室を持ってくる場合にはとても便利。 寝室にこだわる人にはよろしくない
ガス式乾燥機 乾太くん とにかく楽チン。よく乾く、清潔。ランドリースペースを作るよりは最初のコストは安い。 ガスの基本料金や使用料金といったランニングコストがかかる。
ドラム式洗濯乾燥機 初期費用は高くない。特に新居で洗濯機を買い換える予定の人にはGood。ヒートポンプなら電気代も安い。見た目もスタイリッシュ。 洗う水量が少ないので汚れを落としにくい場合も。乾燥のパワーは少々弱め。時間がかかる。
縦型の洗濯乾燥機 ドラム式やガス式のデメリットが気になる人や、メインは普通に干すけれど、補助的に乾燥を使いたい人におすすめ シワになるので、普通に干すのがメインで補助的に使うイメージ。乾燥機で完結したい人には不向き
リビングや和室に干す 意外と便利。なによりお金もかからない。 見た目が悪いので、補助的に使うのがGood。
ウッドデッキに干す 外干し派にはGood。BBQに使ったりもしやすい。 玄関の位置によっては外から見えたり、盗難の問題も考慮が必要。

順に詳しく見ていきましょう。

二階のベランダのメリットデメリット

昔から一番多い方法としてベランダで干すがあります。
寝室や2Fにホールに面したところにベランダを作って、そこで洗濯物を干す方法ですね。
昨今は、室内で干したいので、ベランダなしというご家族も増えてきています。

二階ベランダのメリット

ベランダのメリットとしては、外干しできるということでしょう。
特に、
布団は外に干したい!
というご家族も多いです。
ベランダがあるなら、洗濯物も外に干そうというご家庭が多いですね。

二階ベランダのデメリット

濡れた洗濯物を二階に運ぶのは大変

1階のお風呂から2階のベランダに洗濯物を運ぶのは結構重くて大変です。
特に洗濯した後の衣類は水を吸っているので重いです。

洗濯機を2階に設置することで対策するご家庭もあります。

金額

ベランダを作るのもそれなりにお金がかかります。
「ベランダを作るのにそんなにお金がかかるなら、ベランダなしにして室内干しのスペースを作りたい」
というご家族も増えてきています。

掃除

ベランダは結構汚れます。
虫の死体が転がっていたり、砂が積もったりします。

メンテナンス

ベランダの床はFRP防水という加工のものが多いです。
これが、経年劣化して、10~20年程度で防水工事をしないといけなくなる場合があります。

特に屋根のないベランダは、劣化した部分から雨が建物の構造内に侵入するリスクがあります。
屋根をかけるタイプのベランダの方が、長い目で見ると安心しやすいです。

冬に乾きにくい、花粉

ベランダの欠点というよりも外干しのデメリットですが、冬など寒い時期が乾きにくいことと、花粉やホコリなどのデメリットがあります。

ランドリールーム(物干しスペース)を作るメリット、デメリット

室内干しメインの方の場合、専用のランドリースペースを作るご家族も増えています。
ランドリースペースもいくつか方法があります。

完全に独立したランドリールーム

完全に独立した洗濯干し専用のお部屋を3畳程度作る方法です。
お洗濯を干す専用のお部屋を作るので、人から見えない、暮らしている時に見えないというメリットがあります。

デメリットとしては、家の坪数が大きくなってしまってコストアップになってしまいやすいです。

洗面脱衣&ランドリールームを兼用する

洗面脱衣室を3~4畳程度と大きく作ることで、ランドリースペースと兼用させます。
ゆったりした洗面台を置くこともできるのが良いポイントです。

脱衣+洗面&ランドリー

脱衣室を分けるパターンです。
脱衣室を分ける分、ランドリースペースが小さくなってしまったり、家の坪数が大きくなってコストアップになりやすいのがデメリットです。

二階ホール&ランドリーを兼用

二階ホールを少し広めに取ってランドリースペースとして活用します。
特に吹き抜けのある家の場合、2階ホールに暖かい空気が登って来やすいため、お洗濯が乾きやすいというメリットがあります。

また、広めの二階ホールと吹き抜けは空間として相性がよく気持ち良い空間を作りやすいです。

寝室&ランドリースペースを兼用

寝室の窓際などを室内干しスペースとして利用する方法です。
寝室を広めにゆったり作りたい人や、家の坪数を抑えたい人におすすめです。

寝室にはエアコンをつける方も多いので、エアコンのランドリーモードや除湿を使えるというメリットもあります。

また、寝室を1階に作る場合には、洗濯物を2階に運ばなくて良いので非常に便利です。

乾燥機を設置するメリット、デメリット

乾燥機を使うご家庭も増えてきています。

メリット

乾燥機は衣類を吊るす作業がないのでラクチンです。
時間的な節約になります。

また、ランドリースペースを作ると家の坪数を増やすので、かなりのコストアップになりやすいとも言えます。
乾燥機も本体の価格と、その後の電気代やガス代がありますが、広いランドリースペースを用意するコストよりは安いと考えるご家族も多いです。

乾燥機の種類

乾燥機は大きく分けると3つ種類があります。

ガス式乾燥機 リンナイ 乾太くん

最近、人気爆発なのがリンナイの乾太くんです。

乾太くん メーカーHP

パワー! 早くしっかり乾いて清潔!

ガス式の最大のメリットはパワーです。
圧倒的にパワーが違います。
乾くまでが速い上にしっかり乾きます

短時間でしっかり乾かすので、雑菌の繁殖なども抑えやすく清潔です。

容量が大きい!!

乾太くんは容量が3キロ、5キロ、8キロとラインナップがあります。
普通の洗濯乾燥機ですと、洗濯9キロ、乾燥5キロと言った機種が多いですので、
結局、洗濯機を回しても、乾燥は半分くらいしかできないので、半分は自分で干さないといけないということがあります。
乾太くんの8キロなら、洗濯機の中のものをほぼ全て乾かせるので便利です。

特に家族の人数が多い家庭では特に嬉しいでしょう。

ガスの基本料を払わないといけなくなる

デメリットはガス代です。
特にお風呂をエコキュート、キッチンをIHとオール電化にしている場合、乾燥機のためだけにガスを契約して、ガスの基本料を払うのは痛いです。

都市ガスの場合には、都市ガスの引込工事の費用が必要になりますし、
プロパンガスは料金が高い傾向にあります。

料理や給湯をガスにすることも視野に入れると良いでしょう。

最初の本体費用

最初の本体費用も必要です。
ただ、これは設置の仕方にもよりますが、設置費用など合わせて15~30万円程度の場合が多いですので、専用のランドリースペースを作るよりは安い場合が多いです。

洗濯機から出して入れるのがちょっと面倒なのと場所が邪魔

洗濯乾燥機の場合、ボタンひとつで洗濯から乾燥まで完結できるのに対して、乾太くんは洗濯機とは別なのでちょっと面倒です。(満タンだと結局乾燥の時にいくらか抜かないといけないんですけどね)

また洗濯機とは別に設置しないといけないので場所を取ります

架台で洗濯機の上に設置する方法もありますし、お金をかける場合は専用の設置スペースを造作で作る方法もあります。

ヒートポンプ ドラム式洗濯乾燥機(横向きにふたが開くやつ)

ドラム式、パカッと手前にふたが開くタイプの洗濯乾燥機も近年、人気が増えています。

見た目がおしゃれ 上に物を置ける

見た目がスタイリッシュでおしゃれです。
また、上に蓋がないので、上に物を置けるのが便利です。

電気代も安め(ヒートポンプタイプ)

ヒートポンプのものは電気代も安めです。

パワーが弱め

モノにもよりますが、ヒートポンプの仕組み上、どうしても高温が作りにくいです。
熱風というより温風です。
乾くまでに時間がかかり、その間、音が気になるという方もいます。
また、量が多いと乾ききらないので、結局、部屋干しになるという声もあります。

水の量が少ない

水の量が少ないので、水道代を節約できるメリットがあります。
しかし、同時に、水が少ないので、汚れを落としにくいと感じる方もいます。

縦型の洗濯乾燥機

一見すると普通の洗濯機に見えるのが縦型の洗濯乾燥機です。
余談ですが筆者の家はこれです。

ドラム式のデメリットが気になる方におすすめです。

補助的に使うには良い

メインは普通に干して、サブで乾燥機として使うという場合には十分です。

シワになる

結構シワになります
なので、シワになると困るものは普通に干します。
ドラム式やガス式は、乾燥するときにくるくると衣類をまわすので、さほどシワになりませんが、
縦型は重力で衣類が下に落ちるので、シワになります

縮む

高温で乾かすので衣類の種類とモードの選び方によっては縮みます。
(ガス式乾燥機も一緒)

高温で短時間で乾く

ガス式ほどではないですが、ヒートポンプ式よりは高温で短時間で乾かせます

リビングの一角や畳スペースで干すメリット、デメリット

専用のスペースや対策はせず、リビングやリビングに面する畳スペースに干す方法もあります。
利便性は高いですが、見た目の問題があります。

来客が多い人にはおすすめしにくいですが、来客の少ない人の場合、家事としては楽なのでおすすめしやすいです。

メリット

リビングの一角や畳スペースで干すのは、一番、リーズナブルです。
もしくは、リビングを大きく作りたい人にも良いです。
また、リビングは暖房をするので暖かく、洗濯もよく乾きます

特に冬場は、リビングの加湿にもなりますので、一石二鳥だといえます。
夏場は、エアコンの除湿機能で効率良く乾かせるのも良いですね。

また一階の洗濯機からすぐに干せる場所に行けるので楽です。

デメリット

デメリットとしては、生活空間に洗濯物がぶらさがっているので、見た目の問題があります。

ですので、外でも干せるようにしておいて、雨の時だけ部屋干しという使い方をする方が多いです。

もしくはロールスクリーンなどをおろせば隠せるようにしておくなどのちょっとした工夫も重要です。

外のウッドデッキに干すメリット、デメリット

外のウッドデッキに干すご家族も多いです。

外干しできて、一階で完結する!

ウッドデッキで干すメリットは外干しでなおかつ、二階に運ばなくて良いということがあります。
特に一階にファミリークローゼットがある場合、一階で洗濯を完結できるメリットは大きいです。

BBQや外観

ウッドデッキを作ることでBBQなどお庭で遊ぶ時にも便利です。
また、ウッドデッキがあると外観がおしゃれな感じになります。
(洗濯を干している時はあまり外観は良くないですが)

玄関の向きとの兼ね合い

玄関の向きによっては、来客は配達の人に洗濯物が丸見えになる場合もあります。
また、都市部では盗難等の問題も考慮する必要があります。

まとめ

洗濯をどこで干すか問題でした。

まとめるとこんな感じでしょうか。

メリット デメリット
専用のランドリースペースを作る 部屋干しにはベスト?! 家が大きくなってしまったりコストアップになったり。リビングが小さくなってしまったりしやすい。
洗面とランドリーを兼ねる 専用のランドリーよりはリーズナブル。大きい洗面を設置しやすい。 ちょっとコスト。特に脱衣室を分けるとコストアップ。干している時歯磨きしにくい。
二階ホールで干す コスト的にはお安い 二階に運ぶのが大変
寝室に干す コスト的にお安い。寝室を広めにもしやすい。 寝室にこだわる人にはよろしくない
ガス式乾燥機 乾太くん ラクチン。よく乾く。ランドリースペースを作るよりは最初のコストは安い。 ガスの基本料金や使用料金がかかる。
ドラム式洗濯乾燥機 初期費用は高くない。特に新居で洗濯機を買い換える予定の人にはGood。ヒートポンプなら電気代も安い。見た目もスタイリッシュ。 洗う水量が少ない。パワーは少々弱め。
縦型の洗濯乾燥機 ドラム式やガス式のデメリットが気になる人にGood パワーもないので、補助的に使うイメージ。乾燥機で完結したい人には不向き。
リビングや和室に干す 意外と便利。お金もかからない。 見た目が悪いので、補助的に使うのがGood。
ウッドデッキに干す 外干し派にはGood。BBQに使ったりもしやすい。 玄関の位置によっては外から見えたり、盗難の問題。

それぞれに良いポイント、悪いポイントがあります。
ライフスタイルで向き不向きがありますので、建てた後の実際の暮らしをイメージして考えるとうまくいきやすいでしょう。

みなさまのお家づくりにお役立て下さい。