こんにちは、編集長の福田です。
平屋のご相談で一番多いのが土地です。
つまり、平屋を建てるには大きな土地が必要→土地の金額が高い、そもそも大きな土地はあまり出ない→困ったというものです。
この問題は難しそうに見えるのですが、実のところ、そんなに難しい問題でもないので、順番に見ていきましょう。
二階建てと同じ考え方をしない
まず第一に２階建てと同じ予算計画を練らないということです。
平屋と二階建ては根本的な戦略などが全く違います。
平屋が難しいと言われる一番の原因は単純に、平屋に慣れた住宅会社と家づくりをしないからです。
日本の新築住宅では９割以上が２階建てですので、平屋が特殊なように感じる担当者が多いです。
しかし、実際には、平屋特有の考え方さえ理解していれば、平屋はそんなに難しいものではありません。
平屋は二階建てと比較するとどうしても広めの土地が必要になってきます。
ですので、一番素直な方法としては、坪単価の安い郊外の広い土地を探すことです。
しかし、今回のテーマでは市街地ということです。郊外の土地を考える方向性は今回はなしとします。
ここで考え方は３つです。
1.駐車スペースが狭くなったり日当たりが悪くなるのもOK、土地の面積いっぱいに平屋を計画する。
まず第一の方法は、少し大きめの２階建と同様の土地を探し、そこに無理やりギリギリのサイズで平屋を建てる方法です。
メリット
この方法のメリットは土地探しが楽です。
というのも、土地の多くは２階建てを前提に区画を割っています。
２階建ての土地を探すのは比較的、楽と言えます。
デメリット
デメリットとしては、駐車が難しかったり日当たりが悪いなどの問題が出やすいです。
こんな人に向いています！
土地の予算は高く出来ない、もしくはどう探しても広い土地が絶対に出ないエリア、そもそも２階建ての家を建てる土地を探すのさえ難しいようなエリアでの建築を考えている方。
様々なデメリットがあっても、どうしても平屋じゃないと嫌だという方。
車はほとんど使わない方。
出身が都市部の方で、狭い敷地にいっぱいに建てている家に抵抗を感じない方。
2.平屋らしいゆったりした庭、近隣の建物との距離も取って日当たりの良い家を建てる。
平屋らしいゆったりした庭を取っての建築の場合、土地の予算を大きく取るのが重要です。
具体的には２回建ての土地の２倍程度の予算をしっかり取って、大きな土地を手に入れて建築していきます。
コツ１ 交渉して土地を作る
予算をしっかり取った上で、不動産屋さんと直接交渉していきます。
というのも、通常の相場の２倍の予算を用意している人というのは世の中、そんなにたくさんはいませんので、そういう大きな土地は普通には売りに出ません。
正しい交渉の仕方で、大きな区画の土地を作ってもらい、購入します。
コツ２ 土地にお金をかける分、建物のコストを抑える
土地の方にしっかりお金をかける分、建物の方のコストをしっかりと抑えることがポイントになります。
具体的にはコストの高い設計事務所、大手ハウスメーカーなどの会社にせず、地域の工務店などにして、コストを抑えられるプランなどの相談をするのが重要です。
メリット
この方法の良いポイントは、とにかく良い家が建てられます。
デメリット
お金もいっぱいかかりますし、大変です。
こんな人に向いています！
お金はかかってもいいので、広い土地で平屋の夢をかなえたい方。
土地は将来的に資産にもなるので、土地にはお金をかけても良いと考えている方。
3.１と２のどちらも取りたい。土地もそこまで高くなくて、駐車スペースや庭もある程度確保したい。
多くの人は、
「そりゃ、予算があれば２の方法が良いけれど、１の方法だと、それはそれで困るよ」
と感じるでしょう。
この場合には、１と２の方法をあわせて使っていきます。
例えばですが。
・間取りの工夫で家の予算を抑えて、その分を土地のコストにかける。
・家の予算と土地の予算のトータルで考えてしっかり調整していく。
・コンパクトな敷地でも可能なプランを練る。→タイニーハウスの考え方
・完全な平屋ではなく半分だけ平屋という考え方にする。
・変形地を活用する。
などがあります。
デメリット
この方法は1.2.どちらのデメリットにも対応する形なので、比較的デメリットは少ないと言えるでしょう。
ただし、工夫が必要になるので、難しいです。一般の方が一人でやるにはまず無理があります。
平屋が得意な会社を見つけて、一緒に協力してやっていくことが重要です。
まとめ。正しい考え方さえ分かれば松本の市街地でも平屋は可能
松本の市街地で平屋を建てるための土地についての話でした。
平屋は難しいという悩み、ご相談は多いのですが、別にそんなことはありません。
ただ、２階建てと同じ考え方をしてしまうので難しくなるというだけです。
根本的な部分が２階建てと混ざったままだと平屋は厳しいでしょう。
平屋のための戦略を建てて、土地、プラン、資金計画を詰めていけば、平屋も決して難しくはありません。
ぜひ、みなさまのお家づくりの参考にしてください。
