天井の高さは高いのが良いとは限らない?

住宅

こんにちは、編集長の福田です。
今回『天井の高さについて』です。実際に天井高をこだわったおうちで撮影してきました。
↓こちらからYouTubeでどうぞ

天井は高いほど広くて快適?

「当社の家は3mの高天井です!」
という謳い文句の会社もありますが。
天井って高ければ高いほど良いわけじゃないんです。

適切な高さというものがあります。

エルハウスでは標準が1階2424mm2階2275mmとなっています。
ミリメートルの単位を省略すると、約2.4mと約2.3mですね。

だいたいの会社が2.4mが普通の高さでしょう。
日本国内の建築資材は2.4mの天井高のサイズまでならちょうど良いようにできているものが多いです。
2.3mはちょっと低めです。
輸入住宅なんかでは、たまに3mとかもありますね。
リビングなんかは多くの人が集まるので部分的に勾配天井、吹き抜けなどで天井を高くすると開放感があがります。

日本の家は低さの品格?

逆に和室は天井高2.1m(建築基準法ギリギリ)まで低くすると、安定感のある落ち着いた和の空間を作りやすいです。(居室の高さについては、居室内の平均の高さなので、動画のようにリビングの一部の小上がりの場合、2.1m以下も可能な場合もあります)

意外に思われる方も多いですが、低い天井は品格があり、安心感があります。

昔の和室、特に茶室はすごく天井が低いものもありますよね。
特に茶室では天井にはかなりこだわりがあるものが多いです。意図的に一部を低くする落天井や、逆に斜めに持ち上げる掛込天井(かけこみてんじょう)など。
天井が空間に与える印象は大きいです。

和室に限らず、ベッドルームなどもそうですね。
安心感のあるベッドルームって天井が低かったりします。ホテルなどでも、ちょっと良いところって意図的に天井の低いベッドルームところもあります。
ベッドの高さもありますし、寝転んで上を見上げるので、一番天井が意識されるポイントでもあります。

低い天井の方が冷房、暖房の効率も良い。外観にも。

わずかではありますが、天井高が低い方が空間が小さくなりますので、冷暖房の効率も良くなります。
とはいえ、わずかではありますが。

また、外観についてもちょっぴりですが、雰囲気が変わります。

まとめ。低い天井も意外とアリなのです。

「とにかく大きくて広い空間でリラックス」じゃない、日本人のわびさびが天井にはあるのかもしれません。

低けりゃ良いってものでもないですし、高けりゃ良いってものでもないです。
抑揚を付けながら、まとまりと調和を。

全体を低くするのはちょっと勇気が必要ですから、和室だけだったり、動画のように小上がりの部分を特に強調させたり。
はたまた、高いところをぐっと大きくしたり。
空間にメリハリを付けることも重要です。

ええ、天井も考え始めると難しいものでございます。
みなさまのおうち作りのヒントにして下さい。