こんにちは、長野県茅野市の工務店エルハウスの滝沢です。
最近よく耳にするスマートハウス。なんだか最先端でカッコ良いイメージですね。似たような言葉でスマートホームというものもあります。これらには太陽光発電や家庭用蓄電池、HEMSなどといった設備機器が欠かせません。今回はスマートハウス、HEMSなどについて、デメリットも交えて紹介したいと思います。
スマートハウスって何？
スマートハウスとは、一言でいうとITを活用して家庭内のエネルギー消費を最適に制御し、賢く利用する住宅のことです。太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー機器、家電、住宅機器などをコントロールし、エネルギーマネジメントを行うことでCO2排出の削減を実現します。無駄なくエネルギーを使用して、最適化していくために、スマートハウスにはHEMSというシステムが必須になってきます。
スマートハウスのカギを握るHEMSとは？
HEMSとは「Home Energy Management System」の略称です。各家庭のエネルギーを管理するためのシステムです。スマートハウスを実現するうえで、HEMSは欠かせません。ポイントとなるのは、エネルギーの「見える化」と「一元管理」です。
エネルギーの見える化
一つ目のポイントは、消費エネルギーを見える化してくれることです。太陽光発電やエネファームなどの発電システムを導入していれば、発電している電力量・消費している電力量・売電している電力量なども表示してくれます。モニターに数値やグラフによってリアルタイムで表示してくれるので、自分の家のエネルギーの動きを把握できます。普段何も気にせずに使っている電気も、数値やグラフで目に見える形にすることで自然と節電意識も芽生えるものです。
エネルギーの一元管理
2つ目のポイントは、エネルギーを一元管理できることです。インターネットを介して、エネルギーの遠隔制御や自動制御といったことが可能になります。具体的には、帰宅時間にあわせてエアコンのスイッチを入れたり、お風呂のお湯張りをしたりなんてことが、外出先から可能になります。また、電気代の安い時間帯を見極めて、自動制御することもできます。
HEMSは電力だけでなくガスや水道、電気自動車などとも連動できます。家庭全体のエネルギーをHEMSで一元管理することで、無駄なくエネルギーを使えるので節電に繋がります。
スマートホームやZEHとは違うの？
スマートハウスとよく似た言葉でスマートホームがあります。両者は言葉こそ似ていますが、意味するところは少し違います。スマートハウスが、HEMSを活用してエネルギーを有効利用、管理していく住宅なのに対して、スマートホームはIOT(モノのインターネット)を活用し、利便性・快適・安全を追求した住宅のシステムを指すことが多いです。
スマートハウスは「省エネ重視の家」、スマートホームは「利便性重視の家」といった感じでしょうか。スマートハウスにスマートホームを組み合わせれば、より快適な生活になりますね。
また、ZEHもスマートハウスとよく似ています。スマートハウスは「省エネ」＝「エネルギーをコントロールし、賢く使うこと」を重視していますが、ZEHはさらに自ら創り出したエネルギーで、消費エネルギーを全てまかなうことを必要としています。ZEH＞スマートハウスという関係ですね。
とは言え、スマートハウス、スマートホームについてはいろいろと調べてみると明確に使い分けされているわけでもなさそうです。同じものとして説明されることも多いです。
対してZehについては明確な家の性能の基準などもあります。
イメージだけでも理解しておくと良いですね。
スマートハウスのデメリットは？
スマートハウスは地球環境だけでなく、家計にも優しいです。お家を建てるならスマートハウスがいいなぁと考えている方は、デメリットもしっかり理解した上で検討をしましょう。
導入コストが高い
最大のデメリットは、何といっても導入コストが高いことです。スマートハウスに必須のHEMSはもちろんのこと、太陽光発電や家庭用蓄電池なども組み合わせるとなると金額的にはかなり上がってしまいます。長期的に考えれば、導入するメリットは大いにあるのですが、初期費用が高くなる点はやはり無視できません。
特に住宅ローンの借入可能額の問題もあります。光熱費で安くなるので同じと勧められることもありますが、住宅ローンは３５年間という長期間払っていくものですので、無理は絶対に禁物です。
予算との兼ね合いを十分に考慮して、検討を進めてください。
対応機器が少ない
HEMSのデメリットとして、HEMS自体の普及率はそこまで高くないことがあります。対応している電化製品はまだ多くありません。これから、徐々に増えていくと考えられますが、なんでもHEMSに繋がるわけではないことは理解しておきましょう。スマートハウスを検討する方は、実際に自分が生活をして、どのようにHEMSを活用していくのかまでしっかりイメージすることが大切です。決して、かっこいいなぁというイメージだけで導入しないように注意してください。
まとめ
今回は、スマートハウスについて紹介しました。スマートハウスに必須のHEMSは、家庭のエネルギーを見える化し、一元管理してくれる優れものです。節約＝苦しいというイメージが強いですが、楽しいながら節約できます。まだまだメジャーではないですが、これから導入する方も増えてくるでしょう。導入コストと実際の生活での活用イメージをしっかりとイメージした上で、導入の是非を見極めてみてください。