新築か中古か?一軒家を安く買うメリット、デメリット。

住宅

こんにちは、長野県の工務店エルハウスのふくだです。
「一軒家が欲しい、新築は高いけど、中古ならそんなに高くもないから、ダメになったらリフォームしながら使っていっても良さそうだな」
そんな風に考えたことってありませんか?
私はあります。工務店で働いているのに、時々、思います。自分で容赦なくDIYで遊べる家って楽しいですからね。
でも、中古の一軒家を買う時にはデメリットも考えないといけません。
今回は一軒家を安く中古で買うか、新築でローコスト住宅を買うかのメリットデメリットを考えてみましょう。

新築の一軒家のメリット。安くても新築は新築

まず、新築のメリットから考えてみましょう。

まず、家の寿命ということがあります。日本の一般的な木造住宅の場合、一般的にローンの35年は住めます。もちろん、外壁塗装や給湯器のメンテナンスなどの修繕費は掛かるとは言えど、35年くらいは住みたいという方が一般的ですからね。
きちんとメンテナンスしていけば50年くらいは住めるでしょう。
中古の一軒家と違って、寿命がまるっと残っているというのはメリットですね。

また、自分の好きなように間取りなどを組めるということです。
規格住宅の場合は間取りを大きくは変えられませんが、ロフトをオプションで追加する、壁紙の色を選べる、キッチンのグレードを選ぶなど、注文住宅より制約は多いものの、やはり新築は自分の好きなように作れるということが一番のメリットでしょう。

そして、設備機器と、何より断熱などの家の性能が良いということがあります。
実際、かつて大手ハウスメーカーで良い金額を出して建てた築30年の家と、今建てるローコスト住宅だと、断熱性能などは今建てるローコスト住宅の方が上という場合が多いです。
あくまで目安ですが、ここ十年くらいで断熱などの性能の良い家って増えました。

家の最低限の基準を決める法律も変わって来ていますからね。それこそ、今年2020年も次世代省エネ基準法も改正がありました。本当は省エネ基準法は今年から適合義務にすると当初国は言っていたのですが、適合義務は見送りになりましたが、それでも、ゆくゆくは適合義務になっていくでしょう。建築基準法も地震などがあり、家の耐震基準は上がっています。

設備機器に関しても、昨今はヒートポンプでお湯を作るエコキュートなど、かつてより光熱費を節約出来るものが増えていますね。

未来のことまで考えるとキリがないですが、やはり新築は新築です。
気持ちの面でもやはり新築を建てるということは嬉しいです。

中古の一軒家のメリット。家は値段が落ちるのが早いので安い

中古で一軒家を買うメリットは安いということでしょう。
土地の方は値段は古くなったから安くなるということはありませんが、建物については驚くほどの速さで落ちてしまいます。
まず新築から住んで1時間でも、もう新築じゃなくなってしまいますので、この時点で値段は落ちます。
住んで20年もすると建物の価値はほとんどなくなってしまい、ほとんど土地だけの値段で売買されるようになります。

築年数が35年などになってくると、もはやマイナスになります。
住宅の状態にもよりますが、フルリフォーム、あるいは建て替えが必要になってくるのですが、建て替えやフルリフォームって、普通の土地に新築するよりも解体費などでコストがかかるからです。

それでも、土地を持っていない人の場合、建物付きで土地だけの値段と同じくらいで家が買えるというのは魅力です。

中古住宅、リフォームなしなら築10年くらいまで

中古住宅を買う際には、リフォームなどの手入れの金額を考えて買わないといけません。

何も手入れせずにそのまま住むというなら、築十年程度までを目安に買います。
序盤でも書きましたが、2020年現在ですと、10年くらい前の家は、今の住宅と比較しても断熱性などの性能が大きく見劣りするということが少ないです。もちろん、家によってはイマイチな物件もありますが。
築十年でも、水回りの簡単なリフォームが必要だったり、場合によっては外壁塗装が必要なこともあります。
それでも、緊急性を要するようなリフォームが必要というわけではない場合が多いでしょう。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

築5年以内であれば、ほぼ新築のように使えます。
もちろん、使用感などはいくらかあるものの、特にこだわりがなく、安くそこそこのものを買いたいという人には良いでしょう。

ただし、築10年以内で売りに出ている物件の場合、理由はきちんと確認しておいた方が良いです。
一般的に、なんの理由もなく10年以内で家を売る人は少ないです。
実家の親が病気になって、故郷に戻らなくてはいけなくなったという理由であれば何も問題ないですが、前の家主が自殺したなどの理由がある場合もあります。また、周囲の環境が住んでみてから耐えられないほどの騒音だったからという可能性もあります。
別に気にしないという人には問題ないかもしれませんが、多くの人は気にするポイントでしょう。
契約を交わした後になってそういった事情が分かったとなると困ったことになります。

築20年越えの中古住宅は安いけど

築20年越えの中古住宅は安いです。というか、ほぼ土地の値段だけで買えることもありますし、場合によっては解体費用は売主が負担してくれるなどのケースもあります。

しかし、築20年くらいの物件の場合は、解体費用を向こうが持ってくれるということは少ないでしょう。建物の価値はゼロに近くても、マイナスとまではならないからです。あくまで、中古住宅に住むことを前提に売ります。
築20年なら、いくらかリフォームすれば問題無く住めますからね。

問題は買ってから20年後です。築40年になりますので、フルリフォームか建て替えが必要になります。
新築と同じかそれ以上の金額がかかります。

今、20歳の人の場合、20年経っても40歳なのでまだ問題ないですが、40歳の人の20年後は60歳です。
60歳でも住宅ローンは組めないことはないですが、大きい金額を借りるのは難しくなってきます。
もちろん、そこで家を手放して、残りの余生は子供も出て行ったし、夫婦二人で住むのに手頃なコンパクトなアパートに、土地を売った分のお金で住むというのも手ではあります。
あるいは貯蓄があればコンパクトな家に建て替えて、広くなった庭で家庭菜園を楽しむというのも良いですね。

中古住宅をフルリフォームして住むのは?

築40年などの家を最初からフルリフォームして住むことを考える人もいるでしょう。
それも一つ手ではありますが、フルリフォームの予算は新築を建てるくらいかかります。
さらに、フルリフォームで問題になるのが基礎です。
基礎は新しくなりません。プラスで補強したりはできますが、根本からすべてやり直すとなると、これは建て替えになってしまいます。

古い家の場合、基礎が布基礎で、床下を開けるとすぐ地面という家の場合があります。
このタイプの家はシロアリやムカデなどの害虫の問題があります。

フルリフォームして住む場合には、ある程度まではプロにお願いして、可能な限り自分たちでDIYでやるという人は費用を抑えられますし、楽しいでしょう。
自分たちでDIYをして古民家に住もうというコミュニティも地域によってはありますので、そういうつながりが出来ればお互いにDIYを手伝いあえますし、楽しそうですよね。

しかし、金銭的に得になりそうだから、古い家を買って業者にフルリフォームをお願いして住もうと思うと、結局新築を買うのと同じくらいの値段がかかって、なおかつ古い基礎の上に家が経っているという状態になってしまいますので、あまり金銭的なメリットがあるとは言いにくいですね。
ただ、古い家の雰囲気を大事にしたい。レトロっぽいじゃなくて、本当に古い、本物のレトロな家に住みたいという人にはとても良いですので、そこは価値観次第です。

中古住宅は住宅ローンが不利

もう一つ知っとかないといけないのは住宅ローンのことです。
銀行は家を担保にお金を貸しますので、中古の住宅は新築住宅よりも住宅ローンが不利になる場合があります。
基本的に住宅ローンは新築住宅を前提に仕組みを作っているので、借入可能金額や利息、保証料などの面で中古住宅は不利になりやすいです。
例えば新築住宅なら2000万円の住宅ローンが組める人でも、中古住宅で2000万円のローンを組むことは難しいということです。(もちろん、実際には買う物件などにもよります)

まとめ。中古住宅は買う時に安いだけで考えないのがポイント

新築住宅と中古住宅の話でした。
築5年以内の家の場合、売られている理由次第ですが、単純に値段通り安い家が手に入ります。しかし、築年数の経った家の場合、リフォーム、建て替えを前提にして購入しないといけません。
特に基礎部分については、後から新しくは出来ませんので古い家を買うときには注意が必要です。
ちょっとビー玉が転がるくらいなら気にせずに住めるかもしれませんが、ムカデやシロアリなどの害虫となると気にしないわけにもいきません。
20代のうちに安い中古の家を10年くらいのローンで買ってしまって、30代で建て替えをするっていうのは一つの手です。土地の価格次第ではありますが、中古住宅のための10年程度のローンならアパートの家賃程度の金額で払える可能性もあります。10年間アパートに住みながら新築住宅のための土地代を貯めるというのは難しいです。
家は長く住むものなので、将来のことをよく考えて購入できると良いですね。

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