外貨建て保険ってどうなんですか?

お金のこと

こんにちは、信州ライフ&ハウスWebマガジン編集長のふくだです。
今回は、「外貨建て保険ってどうなんですか?」という質問を頂いたので、外貨建て保険のお話です。
住宅の相談を受ける時によく一緒に聞かれることが、保険と資産運用のお話です。というのも、住宅購入=住宅ローンという大きな融資を受けるのと、団信に加入するので、この時に無駄な保険を削ることで、そこから先の人生の支出を見直すのはとても重要なことなんですね。
その中で、外貨建て保険が気になる人もいるようです。

外貨建ての保険は長野県の金融機関ですと長野銀行82銀行などでも取り扱いがありますね。もちろん、金融機関じゃなく保険屋さんでも取り扱っています。

細かい部分については保険会社、商品によって異なりますが、今回は外貨建て保険って何なのか? そして、一般的な外貨建て保険のメリット、デメリットは何か? ということについてです。

外貨建て保険ってどうなんですか?

外貨建て保険とは?普通の保険と違うの?

まず、外貨建て保険とは何かというと、外貨で運用する保険です。

どういうことか?
まず、一般的に言われる普通の保険とは、日本円ベースで考えます。
お客様から日本円を預かって、預かったお金を日本円で運用します。そして、支払いが必要になったときには日本円で払います。

これに対して、外貨建てアメリカドルか、オーストラリアドルで運用する場合が多いです。
でも、もちろん、僕ら日本人が払うお金は円ですし、受け取る時も円でもらうことになります。なので、円で預けて、USドルなどに変えて、運用して、日本円に変えて、日本円で受け取るというものです。

これによってメリット、デメリットが出ます。

どうしてわざわざ外貨に変えるの?

じゃあ、どうしてわざわざ外貨に変えて運用するのか?と言いますと、基本的には保険の運用は国債で行うことが多いです。株式などハイリスクハイリターンの商品で運用すると、保険を支払うことが難しくなる可能性があるためです。国債は比較的安全な投資方法です。

しかし、日本国債はここ何年も非常に金利が低いです。
昔のバブルの時なら、日本国債も金利が高かったのですが。
日本国債の金利が低い=保険が満期になってもあまり増えない=あまり魅力的じゃない=保険が売れない、ということになります。

これに対して、アメリカ国債などは金利が高いんですね。
それで人気が出てきたのが外貨建て保険ということです。

外貨建て保険のメリット

外貨建て保険のメリットは、ここまでで書いてきたように、アメリカ国債の金利が高い=運用益が大きいということで、満期までに増える可能性があるということです。

日本円の普通の保険ですと、金利が低いのであまり増えないですからね。

しかし、問題なのがデメリットです。

外貨建て保険のデメリット

外貨建て保険のデメリット①為替相場の変動がある

外貨建て保険は金利の良さというメリットがあるように見えるのですが、問題はアメリカドルから日本円に変える時に、為替相場によっては損が出てしまうということが一つあります。

米ドルで運用して、米ドルとしては増えていても、日本円に戻す時に円高になっていると、円に直すと減ってしまっていることがあり得るんですね。
これが非常に分かりにくいため、
「え?! 増えるっていうから保険に入ったのに減っちゃうなんて詐欺じゃん?!
という話になってしまうわけです。

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ドルでは増えていても、円に戻すときの手数料や為替で損してしまうということがあり得るんですね。

ただ、為替相場によっては円安になっていれば円に戻した時に、逆に得になる可能性もあるので、一概に悪いことではないのですが。

外貨建て保険のデメリット②手数料が高い

外貨建て保険のデメリットの2つ目が手数料が高いということです。
外貨から円に戻す時などに手数料が発生します。

手数料のことなど考えると、保険じゃなくて、普通にアメリカ国債を買う方が現実的かもしれません。保険会社の手数料の分だけお得な場合が多いです。

外貨建て保険のデメリット③途中で解約すると損することが多い

そして、外貨建て保険のデメリットは途中解約すると損してしまう場合が多いです。
これについては最初に「〇年以内で解約すると、満額返って来ません」という説明はあると思います。

これについても、保険で運用せず、普通にアメリカ国債を買う方が、好きなタイミングで売れます。

普通にアメリカ国債を買う方が良い?

外貨建て保険=保険を経由してアメリカ国債で運用しているという意味で考えると、最初から普通にアメリカ国債を買って運用した方が良いんじゃないか? あるいは外貨預金、FX、USドル建ての投資信託などUSドル建ての金融商品で運用すればいいんじゃないか? という問題が出てきます。
※アメリカ国債については、野村證券、SBI、楽天証券などで取り扱っています。(ただ、結構人気があるので、売り切れている可能性もありますので、実際に購入する際は証券会社に確認してください)

この考え方については、投資をしている人であればYesでしょう。さらに言えば、アメリカ国債に限らず、他にも手数料の安い資産運用の方法もあります。
すでに投資をしている人なら、資産を運用するなら保険より、普通の金融商品の方が得になりやすいことを分かっているからです。
保険と資産運用を兼ねた外貨建て保険に入るなら、
必要な保障の保険
外国国債や外貨預金、FXなどの資産運用
別々に入る人が多いんじゃないでしょうか。
基本原則として、リターンがあるものにはリスクがあるのが投資です。リスクなくお金が増える方法、仮にそういうものがあったらみんなやっていますし、他の人に教えたくないですよね。
保険と投資は、そもそもの考え方が違うので、混ぜない方が良いんじゃないかなという人が多いと思います。

しかし、まだ投資などをしていない人で、外貨建て保険で悩んでいる人の場合、
保険も出来て、なおかつお金も少しずつ増やせる! なんだかすごいのがある!」
「リスクのある投資がしたいんじゃなくて、安全な保険で、なおかつ増えたら嬉しいです」
と考えがちです。

でも、保険と投資は別のものなので、くっつけてしまわず別々にやった方が効率が良いと僕は思います。

(※人によって価値観がありますし、外貨建て保険が必ずしも悪いわけではありません。逆に保険と投資がくっついている方が、難しいことを考えなくて良いので楽と感じる人もいると思います。投資はリスクが伴いますので、必ず自分の判断で行って下さい)

まとめ。僕は外貨建て保険はしないです。

今回は外貨建て保険について考えてみました。
保険、金融商品は人によって考え方がありますので、
「質問者さんは、絶対にこっちをした方が良いですよ」
ということは無いです。

ただ、仮に僕自身、外貨建て保険入りますか?と聞かれると、僕はしないです。
基本的に外貨は、ただでさえ為替を読むのも難しいですし、円からドルにするとき、ドルから円に戻す時で両替の手数料がかかります。
その上、買う時、売る時のタイミングを選びにくい【保険】という形態で外貨建ての商品を買いたいかというと、僕は買わないかなと思います。(あくまで一個人の意見です)

積立でお金を入れて行くなら積立NISAが初めての人でも分かりやすく、比較的リスクも小さく、手数料も安いので始めやすいでしょう。
一括で大きい金額を何かの投資に使うなら、リスクを考えていくつかの商品に分散させるなどありますが、難しい話になっていきますので、専門のFPさんに一度相談してみるのが良いと思います。

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