夫婦共働き×フルタイムの収入で家のローンを考えてはいけないということ

住宅

こんにちは、編集長の福田です。

昔の友人に、仕事やめようかな、という相談を受けました。
話を聞くと、仕事がつらいとのこと。
まあ、そうだね、大人になって働いていると、いろいろあるよね、と。

生きているといろいろありますが。
場合によっては仕事をやめるってアリだと思います。

そういう時に、住宅ローンが大きい金額を組んでいると仕事をやめるにやめられないという状況になります。

今回は、夫婦共働きのフルタイムで住宅ローンを考えるってリスキーですよね、っていうお話です。

失敗パターン1 子どもが生まれる前の夫婦共働きを前提に住宅ローン

住宅ローンを考える時には、いろいろな目安があります。
その中でも、多くの人が目安にするのが、現在の自分達の収入です。

特に間違えやすいのが、子どもがいない新婚の夫婦が、二人の収入を合わせて考えているパターンです。

子どもが生まれると、両方ともフルタイムで働くって難しくなります。

冷静に考えれば、すごく当たり前のことですが、実際には家を建てる時には、ウキウキして、
「自分達の収入なら月に○万円くらいまでなら余裕だね」
とかなり高額なローンを組み、子どもが生まれてから、住宅ローンが破綻してしまう家庭もあります。

失敗パターン2「○年後には職場復帰するから」

家庭にもよりますが、産休育休を取った後にフルタイムで職場復帰する人もいますが、子どもがある程度大きくなるまではパートタイムで働くというお母さんも多いです。

ローンを組む時に、
「ちょっときついけれど、子どもが小学校に入ったら職場復帰するから」
と未来のことをアテにして、無理をするとローン破綻の原因になります。

失敗パターン3 病気で働けなくなった

夫婦共働きを前提にローンを組むリスクとして、どちらかが病気などの理由で働けなくなる場合です。
1年休めば回復するような病気でも、その間に、ローンが破綻してしまうと、家を失ってしまいます。

身体的な病気の場合には、団信が降りることもありますが、精神的な病気の場合には団信は使えない場合が多いです。

また、冒頭にもあったように、仕事をやめたいと思った時に、
「でも、仕事をやめたり、転職して収入が下がったら、ローンを払えなくなるから・・・」
と無理をして、病気になってしまうこともありえます。

夫婦がフルで働く前提でのローンは、特にどちらかが支えるということも出来ないので、非常にリスクがあると言えます。

理想は、お父さんがフルタイムで働けなくなってしまったとしても、何とか払っていける程度の住宅ローンに抑えられると不安は少ないでしょう。
そこまでは難しいとしても、何かあった時のための貯金を作っていける程度に住宅ローンを作っていけると理想です。

失敗パターン4 老後を計画していなかった

住宅ローンの破綻のパターンで多いのが、老後の計画です。
特に、これからの世代は年金の額も少なくなるので、実質、定年退職の時にある程度ローン返済できる程度の貯金が作れないと、年金で住宅ローンを払っていくのは難しくなります。

定年より後までローンを支払う前提の場合には、定年後、どうやってローンを払うか検討しておく必要があります。

実際には、30歳で家を建てたとしても、35年後には65歳です。
定年が60歳だとしたら、すでにオーバーです。
(高寿命化とともに定年が伸びる可能性は高いですが)

また、若い人でも、
「自分達は若いから多く借りても大丈夫!」
と思っていると、長く住む分の補修費用のことなどを前提に入れていなくて、収支が合わなくなって、ローン破綻することがあります。

ですので、現実問題として、定年後までローンを払うことになる家庭の方が多いのが現実です。

繰上げ返済をして、定年後にローンを残さないように考える。
退職金をあてにせず、きちんと老後に向けて資産形成を行うなど、早い段階からコツコツと準備をしていく必要があります。

まとめ。無理かもしれないと思ったら、立ち止まる。

住宅ローンについてはとにかく無理をしないということが重要です。

家づくりの失敗は大きく分けて、安すぎる家を建ててしまっての失敗と、高すぎる家を建ててしまっての失敗があります。

どちらも、失敗したくないですが。
ダメージが大きいのは、高すぎる家を建ててしまっての失敗です。

35年間のローンがずっと苦しくなるので、残りの人生の大半が、きついローンで苦しくなります。

安すぎる家を建ててしまって、
「あー、もう少し予算を多くかけてもよかったね」
という失敗もゼロではありませんが、傷は浅いと言えます。

かと言って、安い家を買えば良いというわけでもありません。自分達が一生を過ごす家なので、うまく工夫して、自分達の理想を実現できる家を建てたいものです。
この支払い計画だと、しんどいかもしれない、無理があるかもしれない、と感じた時にはきちんと立ち止まってみること、客観的なお金のプロのアドバイスをもらってみるなども検討してみることが重要です。