家と自動運転と電気自動車と人生150年時代?未来のことも考えて家を考える。

住宅

こんにちは、編集長の福田です。

未来について話してみようと思います。
というのも、家って長く住みます。10年どころじゃありません。それこそ死ぬまでとなると50年以上、半世紀先まで住むことになります。
そう考えると、ある程度未来を予測できないと損することも多いです。
そんなわけで、今回は未来の話をします。

自動運転が当たり前になれば駅の近くの土地は価値が激減する

まず第一に話す未来として、自動運転の話です。
自動運転が普通になると、バスなども無人での運行が可能になるので、かなり安くバスやタクシーが運行する可能性は高くなります。もしかすると、市営のバスなどは無料で運行できる可能性もあります。
想像してみてください。
無料のバスが運行している市と、そういうバスのない市、どちらに住みますか?
車を一台減らせれば、ガソリン代、車検台、保険料などもろもろ考えて、年間の支出を何十万円単位で減らすことができます
さらに事故を起こすリスクもなくなります。
無料バスが運行している町に住むメリットは大きいです。
市民が増えれば税収も増えます。
市としても、赤字にさえならなければ市で無料のバスを運行させるメリットは大きいのです。

そうなると、駅に近いというメリットが減ります。
駅から少々離れていても、無料でバスに乗って、市内の大抵の場所に行けるようになれば、駅の近くに住む必要が少なくなります。
むしろ、ゴミゴミした市街地よりも、ちょっと離れてゆったりしたエリアの方が人気が出るかもしれません。

自動運転は遠い未来の話?

自動運転なんてそんなの遠い未来と思う人もいるかもしれません。
でも、テスラを筆頭に急速に電気自動車が増えそうですよね。

もし、電気自動車が増えたら何が変わるかと言いますと、アップルやグーグル、ソニーなどでも車を作れるようになります。
ガソリンエンジンというのは、構造が非常に複雑で、新規に参入して、まともに動くエンジンを一つ作ることはかなり難しいと言われています。物理的な形状や組み合わせの少しの差で随分と違う動きをするそうです。実際に作って動かすというトライアンドエラーを積み重ねないとできないのだそうで、既にある歴史ある自動車メーカーに対抗することはほぼ不可能だそうです。

しかし、電気自動車となると話は変わります。
単純にモーターに電気を流すだけです。
エンジンを作らなくて良いのです。
アップルやグーグルが電気自動車を売っている世界を想像してみて下さい。
音声入力で、自動運転で目的地に行ってくれる可能性は大いにありうると思いませんか?

電気自動車が増えれば、革新的な技術を作れる会社も車を売る時代になります。
単純にモーターの回転数の制御だけの話なので、自動運転も難しくありません。
アップルやグーグルじゃなくても、カーナビのプログラムを作っているような会社が自動運転のプラグラムに参入する可能性もあります。
そういったことを考えると、自動運転はかなり早い段階で出て来る可能性は十分にありえるのです。

自動運転ができれば、バスは人件費ゼロ円で動く

2022年現在、茅野市では乗り合いオンデマンドバスのらざあが運行を開始しました。
これはスマホから乗り合いバスを呼んで、同じ方向に行く人が乗りあわせて市内を移動出来るというものです。
従来のバスのように、乗客0人で、誰もいないバス停に止まることがないので非常に効率が良いです。
言うなれば乗合タクシーに近いです。
バスより少し高いですが、タクシーよりは遥かに安いです。

茅野市オンデマンドバス「のらざあ」についての詳しい情報はこちら

特に茅野のような地方の町で、人口密度も低く、高齢化も進んでいるエリアでは、高齢者の運転の問題と同時に、車なしで生活するのがかなり難しいのが現状です。
市民の足をどうするか、非常に深刻な問題とも言えます。
そういった経緯もあって、オンデマンドバスが導入されています。

ただ、オンデマンドバスも、ある程度の利用者がいないと、運転手の待機時間が勿体無く、人件費の無駄です。
また、利用者数が増えすぎると、今度は、通常のバスよりも小さい分、一台に乗れる人数が限られていますので、台数、運転手が多く必要になり、やはり人件費の問題が出てきます。

この点、将来的に自動運転が普通になれば、公共の乗り物として、ご老人も子どももほぼ無料で乗れるようになる可能性もあるんじゃないでしょうか。

実際にたったの10年でド田舎でもアマゾンで何でも買える時代になったということ

そうやって未来の話をすると、SFや空想と思われる人も多いでしょう。
しかし、実際にここ10年だけでも随分と世界は変わっています。
アマゾンでぽちっと押せば、大抵のものがド田舎でもすぐに手に入る時代が来ています。

CDを何枚も持ち歩いてCDウォークマンで音楽を聞いていた時代もさほど昔のことではありません。
それが今やスマホで、しかも無料でもスポティファイやYouTubeで音楽がいくらでも聞けます。
月間のデータ通信量はMBじゃなくて、GBが普通になりました。

テレビもペラペラになりました。
昔では考えられない、大型テレビが10万円もせず買えます。

ルンバが掃除してくれるのも当たり前の時代になりつつあります。

一方で車が空を飛ぶことはまだまだ無さそうです。

10年経てば、思っている以上に多くのことが大きく変わります。同時に意外といつまでも変わらないこともあります。

自動運転が実現しなくても?

あんまり未来を見過ぎると、予測が外れた時にリスキーでもあります。

自動運転が実現する可能性は十分にあります。
でも、実現しない可能性も大いにありえます。

まず石油の利権関係の人々の圧力があるでしょう。
一部の高級車、富裕層向けのラインナップだけ電気自動車になるくらいなら問題ないでしょうが、一般大衆の乗る車が全て電気自動車になると、石油関係の人々はかなり困ります。

倫理の問題もあります。
例えばですが、子どもが飛び出したとします。
子どもを避けると道からそれて、対向車にぶつかる可能性もあります。
しかし、避けないと子どもが事故します。
あるいは、避けると運転手が死亡するかもしれません。
そう考えた時、どれかを優先するというプログラムを書くのは倫理的に難しいのです。人間が運転していて事故をしたら、どの結果になったとしても仕方がない部分もありますが、自動運転が機械のプログラム通りに意図的にどれかのリスクを選択して事故をすると厄介です。

そう考えると、自動運転は実現しない可能性が高いようにも見えます。
しかし、全ての自動車が自動運転になり、全ての自動車の場所が把握され、運転はそれぞれの車ではなく中央のコントロールセンターのようなところのコンピューターが車も信号も全て操作すれば車と車の事故は皆無になるでしょう。
歩行者はコントロールできないので、歩行者と事故する可能性はありますが、それでも人間が運転しているよりも、可能性としては遥かに低いです。
メリットの方が明らかに大きいのです。

それでも、自動運転はどのくらいの時期までにどの程度かは分かりません。

ただ、それでも、自動運転が実現しないとしても、今現在でも、Amazonでたいていのものは買うことができます。
日々の食品にしても、生協の配達などもあります。
実際に、そういった配達サービスで日々の買い物を済ませることで、原村の別荘地でも、車なしで生活している人もいます。
車の自動運転が難しくても、ドローンの運用は十分にありえます。

自動運転が実現しなくても、駅の近くだから便利という常識が終わるのは、そう遠くない未来かもしれません。

電気自動車とあわせてバッテリーの進化と太陽光発電にも革命

電気自動車の普及と合わせて必須になるのがバッテリーの進化です。
バッテリーが進化すると住宅の太陽光発電にも革命が起きます。
太陽光発電の弱点である夜や曇りの電気も大型のバッテリーがあればかなりカバーされます。

現在の太陽光発電では、自家消費率は30%もあればかなり高い方です。屋根が大きくて、大容量のパネルを乗せると20%も自家消費できないでしょう。
余った70%以上の電気は別の家に流れるようになっています。
(余った電気は売れますが。売電などの詳しい話は省略しますが、電気の買取価格は最初の10年は高いですが、その後はガクッと安くなります。つまり、11年目以降は発電した電気の70%は格安で電力会社に没収され、別の家に配られる形になります)

YouTubeで見られる家づくり勉強会

バッテリーがあると、余った70%の電気も自宅で使うことが出来るようになります
現在も、家庭用蓄電池(太陽光発電用のバッテリー)は存在しますが、価格が高過ぎてコストが全く合わないのが現状です。

しかし、電気自動車の普及とともに、バッテリーが高性能で安くなれば、話が変わります
各家庭が電気を自給自足して、バッテリーまで持つようになれば、エネルギーインフラがさっぱり変わるでしょう。

今のバッテリーはレアメタルで作っていますが、例えばですがセルロースナノファイバー(CNF)のバッテリーが実現すると全く変わるでしょう。セルロースというと木や植物の主構成成分なので、レアメタルではなく、木から作れるということです。
これは革命です。
しかも、軽ければ、ソーラーパネルの裏に一体のような形に出来るかもしれません。
(とはいえ、とうもろこしから作れるバイオエタノール燃料などはあまり実用されていないことも考えるといろいろ難しい気もしますが)

バッテリーが安価に普及して、ソーラーのみでオフグリッド(電線なしで自家発電のみ)が普通になれば電柱や電線の保守費用もなくなり、送電の際の電気のロスもなくなります

さすがに完全にオフグリッドだけにするのは難しいでしょうけど。
何せ電気自動車が増えれば、その充電のためにより電気は必要になりますので、電線は必要かなとも思いますが、それでも火力発電のように大規模は発電所だけじゃなく小さい発電システムが各地に点在するような状況もありえるでしょう。

人間の長寿命化にあわせて家の改修のしやすさ重視に?

未来と言うと人間の長寿命化です。
今でも人生100年時代と言われますが、今の現役世代が100歳になる頃には人生150年時代もありえます。
これに合わせて、昨今は長期優良住宅も増えています。これは家も長く使えるようにしましょうというものです。

しかし、家の寿命を伸ばすのも無理があると思います。

というのも、これだけ性能がどんどん進化していく時代に、今の家を住み続けていくと、30年後には、
まだまだ我が家も住めるけど、今の家は良いなー。まだあと50年くらいは住まないといけないから、建て替えようか
ということが起こりうるんじゃないかと思うのです。

例えばですが、窓を取ってみても、昨今は樹脂サッシのトリプルガラスが最先端ですが、10年後にはそもそもガラスではなくて、透明の断熱材が開発されていて、その気になれば家の全面を透明にしても、暖かい家が存在しているかもしれません。
10年後は難しいかもしれませんけどね。

それでも、30年後には、もう今とは根本的に違う家が現れる可能性も高いです。

今でも、エアコン一台で家の中が全体的に暖かい家というと、信じてもらえないことが多いですが。
それでも、事実、30年前の家と比べると、今の家は驚くほどに暖かく快適です。

そうなると、家にとって重要なことは建て替えやすさということも出て来ると思うのです。
簡単に壊せて、簡単に建て替えられる。
しかも、壊したものが再利用できたり、処分するのに環境への負荷も、金銭的な負担もない
修理、作り直しが簡単に出来る家
壊すというより、レゴみたいに何回でも作れる家ですね。
100年壊れない家よりも、そういう家の方が求められるんじゃないでしょうか。

そういう家なら家族が増えたり減ったりしても、簡単に住まいを広くしたり、不要な部分を潰したりできます
引っ越しが必要になっても問題ない。
公営住宅なども、必要に応じて増やしたり減らしたり出来る。
空き家問題もなくなります。

あわせて先ほどのオフグリッドが実現していれば、住みたいところにすぐに家を作れて、また別のところに移したいと思えば移せる、どこでも自由に住める時代が来るかもしれません。

人間が外出しなくて良い世界

ここまでのところは、中にはかなり未来の話もありました。
なので、まだまだ現実味のないこともあるでしょう。

しかし、今現在でも、人間がほとんど外出しなくて良い世界はすでに来ています。

実際に、前にも書きましたが、原村の別荘地でも車を持たずに暮らしている人もいます。
話を聞いたところ、たいていのものは配送で買える。それも送料もほぼかからないと言っても良い。アマゾンなどのネット通販はもちろん、コープのような宅配もあります。コープはいくらか配達料のようなものがかかりますが、それでも、スーパーにいくガソリン代や車の維持費を考えれば圧倒的に安いと言えます。

仕事についても、テレワークでかなりのことができる時代です。

外出しなくても生きていける時代は、実は、すでに到来しているのです。
外出せずに生きるのが普通という人もかなり増えてくるんじゃないでしょうか。
外出するのは、レクリエーションとして、趣味として外出するだけ。
そんな時代もありえます。

実際にコロナの時代で、都市部から長野県に移住してテレワークをしている人も少なからずいて、そういう人は、すでにそんな暮らしをしている人もいます。

まとめ。たったの10年で劇的に変わる可能性のある時代。

未来の話でした。
たったの10年で劇的にいろんなことが変わる可能性があります。
実際に、ここ10年で劇的にいろんなことが変わりました。
スマホが普及するなんて、誰が予測できたでしょう。
スマホが最初現れたとき、多くの人は、そんな小さな画面をタッチするなんて使いにくいと思いました。
ボタンで操作する携帯電話の方が使いやすいと思いました。

しかし、今、ボタンで操作する携帯電話はほぼ絶滅しました。
(個人的には便利で良いなと思ったりもしますが)

スマホが普及して、圧倒的に多くの情報が飛び交うようになりました。

20年前、インターネットはまだ一部の人しか使っていませんでした。
例えばですが、その時代に、「1molって何個の粒子の集団ですか?」と聞かれて即答できたのは、受験生と、化学や物理を専攻していた人くらいじゃないでしょうか。
一般の人が調べようと思うと、図書館に行かないといけませんでしたし、図書館に行っても、そもそもmolという言葉が化学の言葉とわからないと、化学の本を探すこともできませんでした。
しかし、今は、スマホに1molと打てばすぐに分かります。
Google先生が全てを教えてくれます。
本当にすごい進歩です。
たったの10年で人間は100倍以上知識にアクセス出来るようになったと言っても過言じゃないでしょう。

だから、10年後には、かなりのことが進歩している可能性があります。

そういうことを考えると、今の最先端の家を、物凄く高い金額を出して買っても、10年後には時代遅れになっている可能性も考えないといけません。
下手に今、最先端のことに高額なお金を払うより、10年後に普通になっている技術を、10年後の普通の価格で買ってリフォームしたりする方が良いかもしれません。

もちろん、ケースバイケースですが。

家を考える時には、少し未来も考えてみることも大事ですね。

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