土地探しマニュアル〜長野県編〜

土地

土地を探す方法はいくつかありますが、基本的にはこれから書く方法が、長野県の松本、諏訪、伊那エリアでは有効でしょう。
もう少し都市部になるとこの方法がうまく行かない場合もありますが、長野県でしたら、おおむねこの方法で探せます。

長野県じゃなく関東などの市街地ですと、この方法では上手くいかないエリアもありますのでご了承ください。

1. いつ頃までに土地を買うか目標を決める

まずは、時期の目安を決めましょう。
実際に家を建てる人の多くは土地を探し始めてから1〜5ヶ月程度で土地を見付けている方が多いです。

目安は家に入居する希望の時期から考える人が多いです。
子供が保育園、小学校に入る前といったように、家族のイベントの節目には間に合うように動く方が多いです。
住宅会社によって、完成までの期間が違いますので、そういった部分もあわせて考えていきましょう。

また、3月の引っ越しは高いので、2月までに引き渡しできるようにスケジュールを考えるのも有効です。

長野県は寒いので、冬になる前、11月には住みたいと希望される方も多いです。

また、アパートに支払う家賃はもったいないので、住むなら早くが良いという人は多いです。
単純な話ですが、土地を探すのが6ヶ月多くかかれば、家賃6万円だとしても、36万円も多く家賃に払うことになります。

補助金が使える期限もあります。

また、住宅の値上がりのタイミングなどもあります。

時間をかければ良い土地が出てくる可能性もありますので、早ければ早い方が良いわけでもないです。
しかし、目標の時期を決めて動いていくのは大事です。

2. まずはココスマを眺めてみる

まずはインターネットでココスマという土地情報を見てみましょう。
ココスマ松本
ココスマ諏訪
ココスマ伊那

最初は眺めるだけで大丈夫です。

この段階では土地サイトを眺めることに慣れるのが目的です。良い土地が見つかればそれでもOKですが、ひとまず眺めてみましょう。

ココスマ以外にもアットホームスーモなどもありますが、松本、諏訪、伊那エリアですと、ココスマが掲載数が多いので、まずはココスマというイメージで良いでしょう。
慣れてきてから他のサイトも使ってみるという感覚でいいと思います。

3. 大体の予算感を立てる

次にやるのが土地の予算感を立てていきます。
目的は2つです。
・どんなに条件の良い土地でも、金額が高いと買えないので。
・金額帯が広すぎると土地を絞り込むのが難しくなるので

土地の予算を考えるには、
総額をいくら程度にするか
・その中でをいくらくらいで建てるか
その他の費用をいくら程度とるか
という部分から引き算して土地の予算を作っていくのが良いでしょう。

ですので、具体的な住宅会社を何社か候補を絞って、家本体のお金に関する話をある程度聞いてみないと、土地の予算は立てられません。

土地だけ先に考えてはいけないの?

土地から先に買う方法もあります。
しかし、土地を買ったけれど、肝心の家が建てられなくなると困りますので、一般的には先に家の予算に目処を立ててから、土地の予算を考える方が現実的です。

例えば、月に8万円程度ということでしたら、自己資金にもよりますが2700〜3000万円程度が総額の予算となるでしょう。
家を2000万円で考えると、諸費用、地盤改良なども考慮すると、土地にかけても良い予算は500〜800万円程度となります。

土地から先に考えて、なんとなく良さそうなところという視点で選ぶと、1000万円くらいの土地が良いなー、となりがちです。
じゃあ、残ったお金で家が建てられるのか、というと、決して不可能ではありません。
しかし、当初の希望よりもすごく小さい家になってしまったり、断熱性能の低い家になってしまったり
言うなれば「我慢する家づくり」になりがちです。

いくらか我慢するだけで良いなら大丈夫ですが、一番問題になるのが、そもそもに建てられなくなるという可能性も出てきます。

土地だけ持っていて家を建てられないと、税金も高いです。
最悪、家づくりを中止して、そのまま土地を売却して損だけするという可能性もあります。

さすがにそれは勿体無いから、住宅ローンを夫婦連帯債務にして借入額を増やして家を建てようか、という話にもなり、毎月の支払いがしんどいとなってしまうのです。

このように土地だけ先行して決めるのはリスクが伴います。

4. 金額の問題かどうか。原因を明確にする。

土地探しが行き詰まってしまうのは、行き詰まっている原因を曖昧にしているからです。

多くの場合、金額面が折り合わないというものが多いです。
・予算の範囲の土地だと条件が合わない。
・条件の合う土地は金額が高い。

中には、金額は問題ないけれど、そもそもに希望のエリア、広さの土地が出てこない。つまりお金の問題ではないという場合もあります。

お金の問題なのか、そうじゃないのかを考えることが重要です。

5.  お金の問題じゃない場合はプロに相談する

まず、お金の問題じゃない場合はプロに相談してください。
そのエリアの不動産屋さん何件かに声をかけるのも有効です。
不動産屋さんに、どう依頼すれば良いかわからない場合は住宅会社の担当の人に相談してみましょう。
仕入れたばかりでネットに出していない土地や、新規の分譲地などを優先して融通してもらえるなどの可能性があります。

6. お金の問題の場合は条件を落とすか、交渉していくか、幻の土地を待つか

少し難しいのがお金の問題の場合です。
そして、実際の土地探しでは多くの場合はお金の問題で難航する人が多いです

金額が折り合わない状態なので、方法としては
土地の金額を低くしてもらうか、
自分の予算を上げるかになります。

予算を上げることに納得できれば、解決できます。
しかし、多くの場合、安易に予算を上げることは難しいです。

その場合には、3つの方法を組み合わせていきます。

6−1. 自分達の希望の条件を落とす

自分達の条件を落とすのが一番の近道です。
ほとんどの土地がそのエリアの相場で売りに出ます。
金額を落とそうと思ったら土地の条件を落としていきます。

YouTubeで見られる家づくり勉強会

立地を変えるか、広さを小さくするなどの方法があります。

6−2. 交渉して土地の金額を下げる

土地はそのエリアの相場の価格で出てくる場合が多いです。
しかし、土地に定価はありません
・少々安くなっても早く売ってしまいたい。
・ずっと売れないでいて困っている。
・元々、売れ残る可能性、値引き交渉の可能性を考えて少し高めに金額設定している
という場合には、交渉で金額を下げられる可能性があります。

ただし、正しい交渉の方法、マナーを知らないと、不動産屋さんに嫌な顔をされて、それ以降の土地の紹介も難しくなってしまう可能性もあります。
住宅会社の担当の人に協力してもらって教えてもらうと良いでしょう。

6−3. 幻の土地を待つ

これはおすすめしにくいのですが、良い土地が出るのを待ち続けるという方法もあります。
これは、5の予算面は問題ないという人の場合には有効です。
ただし、金額面での折り合いがつかない人の場合、難しい場合が多いです。

同程度の条件の土地は、結局、同程度の金額で出てきます
不動産屋さんはプロですので、極端に安い金額などで土地が出てくることは珍しいです。
極端な話ですが、極端に安い土地が出て来れば、不動産屋さんが自分で買い取って、高い値段を付け直して売ることも可能です。

希望する条件で、そんなに安い土地というのは、普通は出てこない、幻の土地ということです。

ただ、本当にごくまれですが、幻の土地が出てくることもあります
売主さんが土地の相場価格が分かっていなかったり、急いで現金が欲しい場合などです。
ただ、本当にごく稀です。

そういった幻の土地が出てくるのを待つ間の家賃を考えると、今現在出ている土地の中で少し予算を伸ばしてでも買ってしまった方が良い場合もあります。

・今すぐ 1000万円の土地
・2年後 850万円の土地 + 家賃2年分(6万円×24ヶ月=144万円+更新料)

と考えると分かりやすいでしょう。
金銭面だけでなく、せっかくお家を建てるなら早く建てて快適な自分達のマイホームでたくさん思い出を作る方が良いとも言えます。

7.  土地を見る練習をしていく

土地を考えていくと言っても、最初は土地の良し悪しが分かりません
ですので、土地の良し悪しを考える練習が大事になります。

土地探しが上手くいかない人の特徴として、土地を見る練習が上手く出来ていない場合が多いのです。
ここでは具体的な土地を見る練習をしていきましょう。

いきなり買う土地を見つけるのではなく、土地を見る練習として取り組んでみて下さい。

7−1 ココスマで4つ土地をピックアップしてみる

最初は何がなんだかよく分からないでしょう。
よく分からないままでもOKですので、まずは土地を4つ選んでみましょう。

ポイントは絶対に買う土地じゃなくてOKということと、
予算内の土地2つ、予算より高いけれど気に入った土地2つで探してみるということです。
上手く選べない人は、住宅会社の人のおすすめを聞いてみても良いでしょう。

ひとまずココスマから選んでみて下さい。
(ココスマ以外で、アットホームなどで気に入ったサイトがあればそれでもOKです)

7−2  点数を付けてみる。

ピックアップした土地に、なんとなくでOKなので点数をつけてみて下さい
現地を見に行ければベターですが、ひとまずは現地に行かなくても大丈夫です。

土地探しが難航する人の特徴として、100点満点の土地を探してしまうということがあります。
土地は、0点か100点ではなく、どの土地にも良いところはありますし、悪いところもあります

実際に、土地を購入する際には、100点満点の土地を購入する方は圧倒的に少数派です。
感覚的には60~75点くらいの土地を購入する方が多いです。
というのも、土地の条件を良くしすぎると、今度は金額が高くなってしまうからです。

なので、土地の方を優先するという人でも、80~90点くらいの土地を買う人が多いのです。

7−3 点数の理由。良い点、悪い点を書いてみる。

土地に限らず、その後の家のプランなどでも共通ですが、良い点と悪い点を見るのが大事です。
特に土地の場合、良い面と悪い面が表裏一体になっている場合が多いです。

例えば、広い土地は良い面でもありますが、そんなに広くても実際に建物を建てる範囲は限られています。
庭が広いと草むしりも大変です。
100坪あればBBQ出来るかというと、ご近所にBBQの煙が流れる心配もあるので、毎週やるわけにはいきません。実際、年間何回BBQするかという問題もあります。年に1、2回だったら、有料のBBQ場に行く方が良い場合も多いでしょう。
敷地内に猫などがフンをするなどの問題も起きやすいです。
少し極端な考え方ですが、見方によっては良い面にも悪い面にもなります。

利便性がいい、市街地の便利の良いところというのも、眺望は悪くなりやすいでしょう。
子どもを外で遊ばせておくにしても、車通りがあって安心しにくいとなりやすい場合もあります。

自分たちにとってその土地のどの部分を良いと感じているか、悪いと感じているかを考えてみると、自分達の理想の土地がだんだんと見えてきます。

7−4  もしも○○円ならこの土地を買っても良いな

可能であればさらに一歩踏み込んで、〇〇円だったらこの土地を買っても良いなというのが分かってくるとベストです。

もちろん、希望金額との差が0円ならその土地を購入すべきでしょう。
希望金額と差があっても、金額交渉して値引きができる可能性もあります。
希望金額との差が大きくて、交渉が難しそうだとしても、本当に気に入った土地でしたら交渉はしてみるべきでしょう。

また、あまりに希望金額との差が大きい場合は、予算と希望条件が大きく離れているということでもあります。
幻の土地を追いかけずに、予算を上げるか、条件を下げるかも検討してみる必要があります。

「でも、不動産屋さんって何となく怖いイメージだし、交渉なんてしたくないよ」
お気持ちは分かります。
ほとんとの人はそうです。かくいう私もそうです。
交渉したくない人は交渉せず、そのままの価格で買うのが良いでしょう。
だけれど、一生に一回の土地購入なので、頑張ってみて、いくらか安くなればありがたいです。

別に失敗しても練習になります
特に初めてのうちですと、不動産屋さんに問い合わせること自体が練習になります。
正しいマナーで交渉すれば嫌われることもありません。
土地の価格はあくまで、売却希望価格であり、こちらから購入希望価格を伝えること自体は全く悪いことではありません。

8. 二週間ごとに7の方法を繰り返してみる

7の方法をきちんと紙に書いて定期的に繰り返すことが大事です。
7の方法は土地を見る目を身につける方法です。
繰り返す中で、本当に興味のある土地は足を運んで現地をチェックするようになります。
また、自分達だけでは良い土地かどうか判断できなくて、住宅会社の人に一緒に行ってもらって土地をチェックすることもあるでしょう。

9. 番外編 建築条件付きの土地は?

さて、時々聞かれる質問に、
「住宅会社の人に極秘の土地情報、自分達にだけ安くて良い土地をこっそり教えてもらえるんですか」
というのがあります。

答えとしては、そういうことはありえません。
土地は土地でビジネスだからです。家を建ててくれるからと言って、特別に土地を安くするわけにはいかないのが実情です。

建築条件付きという土地で、「○○ハウスでしか建築できません」という場所もあります。
この手の建築条件付き土地は、だいたい安いです。
しかし、土地が安い分、家が高くなる可能性があります。
建築条件付きの土地は土地を購入したら、他の住宅会社での建築ができない、その会社でしか建てられなくなるので、ものすごい高い金額を出されても拒否できなくなってしまうというデメリットがあります。

ただ、建築条件付きの土地は、周辺の家も同じ住宅会社で揃うので、街並みの調和が取れるというメリットがあります。

松本諏訪地域で良い家をコスパ良く建てるならエルハウス
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