こんにちは、編集長の福田です。
間取りを考える上で、洗濯物をどこに干すかは、本当にみなさん悩む問題です。
特に昨今は花粉や砂埃などで洗濯物が汚れるのが嫌と感じる方も多いです。
今回は部屋干し出来る間取りについて考えてみましょう。
洗濯物が乾くのに必要なもの
まず、洗濯がよく乾くのに必要なものからチェックしてみましょう。
外で干すのがよく乾くのは、
・温度
・湿度
・風
の3つの要素があるからです。
太陽からの熱で温度は上がりますし。
湿度についても家の外なので、部屋干しのように干した水分が室内にたまるということもないです。
また、自然の風邪も吹いていて、空気が動いています。
逆を言えば、これらの条件が揃えば、室内でも洗濯物は乾きます。
サーキュレーターで風を当てるだけでも、室内干しでもかなり乾きやすくなります。
洗濯は何時に干す? 南の太陽は必要? 乾燥機は?
ランドリールームで南側で大きな窓のある部屋を希望する方もいますが、これについては注意が必要です。
というのも、南の日当たりの良い部屋というのは、家の中での一等地です。
一般的にはリビングなどを南に置いて明るくて暖かいリビングを作るのが間取りの王道です。
もし、お昼に干すなら、室内干しスペースを南に持っていくのもいいです。
しかし、昼は仕事が忙しいので、どうしても洗濯は夜に干すことが多いご家庭は多いです。
夜に干すなら、南の部屋でも、北の部屋でも変わりません。
夜でも乾きやすいように除湿などの対策も重要です。
逆に昼に干すのでしたら、浴室乾燥機などは不必要でしょう。
実際には昼も夜も干すという方も多いかもしれませんが、実際に何時頃に干すか考えてみるのは大事です。
専用の室内干しスペース? リビングや和室の端っこ?
室内干しをするのに、リビングや和室の端っこに干す家も多いですが、昨今は専用のランドリースペースを取る家庭も増えています。
「室内干しすると、お客さんが来た時に嫌だ」
「リビングでくつろいでいる時に洗濯物がいっぱいあるのは嫌だ」
という方にはおすすめです。
しかし、どうしても家が大きくなってしまうというデメリットもあります。
独立した室内干しスペースのある間取りについてはこちらの記事もどうぞ
リビングを広く取りたい場合や、家を大きくせずコストを抑えたい場合は、リビングや部屋の一角に洗濯物を干せるようにする方がオススメです。
見栄えは良くないですが、来客時にはしまえば大丈夫です。
洗面所、脱衣室で室内干しするとしたら広さは?
室内干しのスペースとして、少し広めの洗面脱衣室も昨今は人気があります。
さて、室内干しするためには何畳程度あれば室内干しするのに十分な広さと言えるでしょうか?
一般的にアパートのベランダなどの場合、1.5〜4m程度の物干し竿を使うところが多いでしょう。
(もちろん、アパートによってはもっと長い物干し竿が使える場所もあるかもしれません)
3畳の広さがあれば2〜2.5mの長さの物干し竿が2本使えますので、アパートのベランダで干すのに近い量が干せると考えて良いでしょう。その気になれば干せますが、ぎっしり干すようなイメージになります。
この場合、洗濯を干していると、洗面所に行けないなどの問題があります。
余裕を持って干そうと思うと4畳以上の大きさが必要になりますが、洗面所が4畳もある家は珍しいです。少し工夫を考えてみる余地がありそうです。
意外と2畳の洗面脱衣室でも部屋干し出来る?
無理に大きな洗面脱衣室を作らなくても、通常の2畳の大きさの洗面脱衣室でも工夫すれば、ある程度の量でしたら部屋干しは可能です。
洗面脱衣室だけじゃなく、浴室にも洗濯干しのバーを設置すれば良いのです。
浴室が2畳、洗面が2畳、合計すると4畳のスペースとなりますので、それなりの量の洗濯を干すことが可能です。
もちろん、余裕たっぷりとは言いにくいですが、室内用の天井付けの物干し竿を取り付ける位置を工夫すれば意外と干せます。
また、足りなければ他のスペースも補助的に使うなどの工夫もできます。
専用のスペースを作らなくても良いので、コストを抑える、リビングから洗濯物が見えないようにするという点では一番良い方法と言えます。
2階のホール、階段上で室内干しする
人気があるのが2階のホール、廊下をランドリースペースとして使う方法です。
これは面積効率としては非常に良いです。
2階ホールをただの通路として考えず、有効活用出来る方法です。
また、階段上のデッドスペースを利用して洗濯を干すことも可能です。
ただし、デメリットは洗濯物を2階に運ぶのは大変ということでしょう。
濡れた洗濯物を2階に運ぶのは大変です。
2階に洗濯機を設置する家庭もあります。濡れる前の衣類だったら軽いので、日々の家事がぐっと楽になるでしょう。
外付けのサンルームは?
昔の家でよく見かけた、家の外に付けるタイプのサンルームはどうでしょう?
昨今の新築では、見た目が嫌ということで付ける方はほとんどいません。
また、夏は暑く、冬は寒い。
雪で壊れる。
透明部分が劣化する。
いろいろな理由がありますが、昨今は人気が落ちてきているのが実情です。
また、意外と金額も安くないというのもデメリットでしょう。
とは言っても、外の埃が付かなかったり、雨の日でも洗濯が干せるメリットはあります。
ウッドデッキは?
家を建てたらウッドデッキを付けたいという人も多いです。
部屋干しではないですが、ウッドデッキで洗濯物を干すのも良いですね。
逆を言うと、ウッドデッキって実際に暮らすと洗濯を干すくらいしか使う用途がありません(笑)
ウッドデッキは暮らす上での実用性は少なくても、外観が美しくなる、時々、少し腰掛けてのんびりすると気分をリフレッシュできるなど良い面もあります。
また、ウッドデッキは2階のベランダやランドリースペースなどと比べると安価に設置できるのも良い点です。
ただし、1階部分で洗濯を干す場合、外から丸見えになってしまうと良くないので、外からの目隠しなどの対策は考えるのも大事です。
ベランダで洗濯物を干すのは時代遅れ?
ベランダについては人気が落ちてきていますが、今でも半分以上の方はベランダを付けます。
別に時代遅れということはないです。
ただ、意外とベランダって使わないという家庭は増えてきています。
特に室内干しが多い家ですと、ベランダは布団を干すくらいということも多いです。
布団はどこで干す?
ベランダがないと布団はどこで干す?という問題があります。
一番シンプルな方法は、南の窓の近くに椅子を並べてかける、です。
あるいは折り畳める布団干しを使う方法もあります。
日光が当たれば、室外じゃなくてもOKです。
1階の屋根の上に広げる方法もあります。
直接屋根の上に置くと、布団が汚れるのが心配でしたら、布団干し袋というものがあります。
黒のメッシュのような袋で、布団に汚れが付かないというものです。
きちんと布団は干せるようになっています。
別の方法として、外側の壁に取り付ける布団干しバーを使う方法があります。
外の風に当てて干したいという場合には良いですね。
値段も高くないですし、邪魔にもなりません。
1階におろして、車の上で干すという裏技もあります。
ただし、見た目は良くないですね(笑)
ダニなどの殺菌という意味では、夏場でしたら、車の上ではなく、高温になる車の中に入れる方法もあります。
そもそもに天日に干さなくても良い布団もあります。
西川のムアツ布団がそうです。
特殊な素材を使っているので、天日に干さなくても、室内で立てかけるだけでOKというものです。
また普通の布団でも、布団の下に除湿シートを敷くことで、布団を干す回数を減らせます。
やはりこれも西川の除湿シートが優秀です。カラッと寝という商品名で出ています。
ガス式乾燥機の乾太くんやヒートポンプ式洗濯乾燥機は?
また、昨今は思い切って、ガス式乾燥機を使う家庭も増えています。
リンナイの乾太くんが人気ですね。
ガス式の乾燥機はとにかくパワーがあるので、短時間でカラッと乾きます。コインランドリーの乾燥機のイメージのままで良いでしょう。(もちろん、コインランドリーほどたくさんの量は乾かせないですが)
家事が楽という点では、圧倒的でしょう。
ヒートポンプ式の洗濯乾燥機を使う家庭も増えていますね。
ヒートポンプ式は電気代が安いこと、洗濯から乾燥まで一気に出来るというメリットがあります。
ただ、乾燥機としてのパワーはガス式に比べると弱く、短時間でカラッと乾くという点ではガス式に劣ります。また、ガス式のように高い温度で乾かさないので、殺菌という面で気になるという方もいます。
また、アイリスオーヤマの除湿機とサーキュレーターが合体したものも人気があります。
昔の家と違い、昨今の家は、室内の温度については暖かいので、湿度と風さえあればしっかり乾くので、理にかなっていると言えます。
浴室乾燥機は電気代が高いというデメリットがあります。
まとめ。具体的な暮らしをイメージすると・・・
洗濯物を干す上での間取りの話でした。
いくつか方法があるので、自分たちの暮らしを具体的にイメージするのが大事です。
ちなみに筆者の自宅は平屋なので、ベランダはないです。
2畳の洗面所と浴室がメインです。足りないときや、しっかり日に当てたい時には、南の部屋の窓際に室内干し出来るようにしています。
平屋なのでベランダはありません。
外で干したいときはウッドデッキもありますが、基本は部屋干しです。
平屋は2階に上がらなくて良いので、どこの部屋でも洗濯スペースとして使いやすく便利だとも言えます。
専用のランドリースペース、部屋干しスペースも便利ですが、考え方によっては寝室や階段ホールなどで部屋干しをする方法もあります。
洗濯機のある場所からの距離はどうか、何時ごろに洗濯を干すことが多いか、どの程度の量を干すかなど、実際の暮らしをイメージすることが大事です。