こんにちは、信州ライフ&ハウスWebマガジン編集長ふくだです。
今回は長野県で楽しめる趣味のお話ということで、登山の話です。北アルプスってどう行けば良いの?って話を書いてみようと思います。
北アルプスというと、登山が好きな人ならいつかは行きたい憧れの山域ですからね。初心者でも登りやすいオススメの山ということで、今回は槍ヶ岳について書いてみましょう。
初心者は北アルプスのどの山がオススメ?
北アルプスと一口に言ってもいろいろな山がありますよね。
初めて北アルプスに行く人には僕個人としては槍ヶ岳がオススメです。
単純に若い頃、僕自身槍ヶ岳で働いていたからということもありますが、初めての北アルプスにぴったりの要素が多いからです。
まず、簡単過ぎると北アルプスに挑戦するという要素が少なくなってしまいます。
簡単でも焼岳、蝶ヶ岳、常念、燕岳のように日帰りでも登れる手軽で良い山は多いです。しかし、北アルプスはとにかく山の深さを楽しむのが面白いですから、北アルプスの中でも奥深いところに位置する槍ヶ岳はやはりオススメなんですね。
また穂高や剣岳のように難易度が高過ぎると危険も伴います。
槍ヶ岳はそういう意味で何かとちょうど良いんですね。
槍ヶ岳って初心者でも難しくないの?
まず思うのは槍ヶ岳って難しくないの?ということでしょう。
槍ヶ岳は山の形がとがっていることもあって、難しそうなイメージがあるのですが、上高地から槍沢沿いに登って行く定番ルートについては難しい箇所はありません。
ただ、距離が長いので、一泊二日、あるいは二泊三日が必要になります。かなり慣れている人なら、日帰りで走って登ることも不可能ではないですが、かなりハードです。
一泊二日あれば、若くて体力に自信のある方なら大丈夫でしょう。
二泊三日あれば、余裕を持っていけます。
日数こそかかるものの、クライミングの技術などは一切不必要です。
また、人気のある登山ルートなので、他の登山者も近くにいますし、看板などの標識もしっかりしているので道に迷う心配も少ないでしょう。
途中に休憩できる山小屋も多く、昼ごはんなどもそこで買って食べられます。
また、登山に慣れている方なら、二泊三日あれば、燕岳から槍に行く縦走路、槍から穂高に抜ける槍穂縦走も狙えるなど、ベテランにも楽しい山です。
槍ヶ岳に登るにはテントなどの装備が必要?
槍ヶ岳に登るには日数が必要なので宿泊が必要になります。
しかし、山小屋に泊まるのであれば、テントや寝袋は不必要です。
山小屋は布団もありますし、ご飯や水もあります。
ただし、洗濯機やパジャマはないので着替えは必要です。
山小屋の宿泊の金額の相場は一泊二食付きで1万円前後のところが多いでしょう。
昔はもっと安かったんですけど、年々、少しずつ高くなっていますね。
二泊なので2万円ちょっとになります。水や昼ごはん、夜のビールなどのために四万円ほど現金を持って行けば安心ですね。
注意したいのが山にはATMはありません。
また、早朝から登ることが多いので、前日までにATMで現金を用意しておきましょう。
最近はクレジットカードが使える山小屋も増えていますが、使えない場合もありますので現金がある方が安心です。
オススメはテント泊?山小屋泊?
慣れるとテント泊は登山の醍醐味といって良いほど楽しいです。
テントで遊ぶために山に行くと言う人も中にはいるでしょう。
しかし、最初はテント泊は難しいです。
装備一式を揃えるお金も掛かりますし、背負う荷物が増えます。水や食料なども全て自分で背負わないといけないので10キロ近く増えます。
単純にビールだけで1キロくらいは増えますからね。
キャンプのお酒はウイスキーが軽くて酔えるのでオススメです。
二日以上にまたがる登山の場合ですと、荷物が重くなる=次の日にダメージになる可能性があるということです。
テントを持って槍ヶ岳に行くのは最高のたしなみですが、初めての北アルプスの場合は山小屋に泊まる方がオススメです。
でも、だれか一緒に行ってくれる経験者がいれば、テント泊も良いですね。テント泊は複数人で行く方がバーナーなどの装備を分散して持てるので楽です。
初心者が槍ヶ岳にはいつ行くのが良い?
槍ヶ岳に行くのに気をつけたいのが時期です。
時期によってはとても寒く、雨などが降ると低体温症などのリスクもあります。
また、雪が残っている時期はアイゼン、ピッケルなどの装備が必要になりますので、初めての場合は外したいです。7月の序盤くらいまでは結構雪が残っています。(年にもよるので、残雪の状況は槍ヶ岳の小屋のブログなどをチェックするといいでしょう)
一番はお盆前後でしょう。
ただ、すごく混みます。
でも、混むくらいなので、やはり人気のある時期ですね。
年によって雪の量が違いますが、7月の後半になればある程度雪も少なくなっていますし、8月ほどは混んでいないですね。
9月は雨が多く天気が崩れることが多いですので、運次第です。
9月末から10月頭の紅葉は見事です。ただ、この時期は寒くなるので暖かい服を持っていきましょう。紅葉の状況についても、年によって違うので、山小屋に問い合わせると良いですね。
内混むのは嫌ですが、やはり天気も安定していて、寒くないということでお盆くらいの時期が一番安全に登りやすいといえますね。
槍ヶ岳を登るのに地図コンパスは必要?
時々聞かれるのが地図、コンパスは必要か?ということですが、地図は専用のものが必要です。山と高原地図を買って下さい。
というのも、時間配分などが分からないと登山計画が立てられないからです。
登山専用の地図は、登山口までのアクセスなども書いてあるので、とても便利です。
実際には道標もしっかり立っているので、地図がなくても滅多に道に迷うことはないのですが、自分がどの辺りまで進んだか、あとどのくらい時間がかかるかを確認するのに地図は必要です。
また道標の地名が分からないと困ります。
例えば右に行くと南岳、左に行くと槍沢、横尾と書かれた道標があっても、南岳、槍沢、横尾がどこなのか分からないと困りますからね。
(実際は周りに別の登山者もいるので、迷子には滅多にならないんですけどね)
コンパスについては、建前としては必要ということになっていますが、実際に見ることは少ないと思います。
特に槍ヶ岳のように登山道が綺麗に整備されていて、道標もしっかり立っている山の場合、コンパスを見る機会は少ないでしょう。
ただ、何かあったときのために持っていくのが登山愛好家としての一種のマナーです。
ただ、槍ヶ岳でも槍沢ルートじゃない縦走路などの場合はコンパスは持っている方が良いです。縦走路ですと、霧が深くなって方向が分からなくなることが時々あります。
槍ヶ岳に登るのに登山靴、レインウェアは必要?
専用の用品がないと、槍ヶ岳に登れないかと言いますと、あった方が望ましいです。特に初心者の人はきちんとしたものを使った方が安全です。
登山靴については、慣れれば軽さを重視してトレランシューズやランニングシューズを使う人もいますが、慣れない人は捻挫のリスクがあるので、くるぶしまで保護されたしっかりした登山靴がオススメです。
捻挫するとヘリコプターを呼ばないと行けなくなる可能性もあるので、登山靴は重要です。
ザックについても、一日中背負うので、専用のものが楽です良いです。テント泊だと60リットルくらいのものを使いますが、山小屋泊の場合は、デイパックのような小さいものでも大丈夫です。
ただ、ザックについては大は小を兼ねるので、40リットル程度はあった方が無難でしょう。
レインウェアについては、昨今はワークマンでもかなり良いものが出ています。ワークマンの良いやつを使うというのはアリだと思います。プロの視点で見ても、ワークマンの良いやつは結構しっかりしていると思います。
ただ、ワークマンの安いレインウェアはダメです。蒸れます。
晴れ予報でもレインウェアは必ず持っていきましょう。
急な雨で体が冷えると生死に関わります。
あとはウェアについては速乾性のあるシャツに歩きやすいズボンで行けばいいでしょう。ジーパンとかはダメです。
寒くないように、ユニクロの薄いダウンを一枚入れておけば安心です。
意外とあった方が良いのはサングラスですね。標高が高いと日差しが強いです。
特に残雪がある時期には雪の反射がきついので、必須と言っても良いです。
まとめ。初めての北アルプスに槍ヶ岳
北アルプスに登山するなら、まずは槍ヶ岳!というお話でした。
槍ヶ岳は良い山です。北アルプスの山はどれも良い山なのですが、比較的、難しい箇所がなく初心者でも登りやすく、なおかつ1泊以上の本格的な登山になるので面白いというのも素晴らしいです。
ただ、歩く距離は長いですし、標高差もそれなりにありますので、体力は必要です。
装備についても、登山靴、ザックはしっかりしたものがあった方が良いでしょう。
一番最初の山としてはちょっと大変かもしれませんが、槍ヶ岳に登れれば自信も付いて他の山も行きやすくなると思います。北アルプスに興味のある人はぜひ行ってみて欲しい山です。