こんにちは、長野県の工務店エルハウスのふくだです。
新築で一戸建てを建てるときに、「地盤調査」という項目に金額があって、「何これ? 必要なの?」と思った人も多いんじゃないでしょうか。また、地盤調査の結果によっては地盤改良が必要になることもあります。その費用や金額ってどのくらいかかるのかという事もとても重要なポイントですね。
特に長野県ですと、諏訪湖周辺は軟弱地盤エリアですので、地盤の話は重要なお話ですね。
今回は地盤調査の必要性や費用、地盤改良についても話していければと思います。
地盤調査とは?必要性は?
そもそもに地盤調査とは何なのか?
昨今は地震も多いので、何となく「地震のときに地盤沈下しないようにする作業かな」と何となく分かってもらえるかもしれませんね。
「でも、どうしてもしないといけないの? 予算がないから省略できないの?」
という人もいるかもしれませんね。
結論から言うと、省略は出来ません。
住宅の安全性を確保するため、住宅を買う人を手抜き工事などから保護するため、住宅瑕疵担保履行法や建築基準法などで住宅を作る上で守るべき基準が決まっています。
住宅瑕疵担保履行法とは、住宅の瑕疵(不備、欠陥)を担保(保証)する法律です。
詳しくは国土交通省のHPなどにも掲載されていますので、気になる人はチェックしてみて下さい。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/index.html
地盤調査を行うことで、家を建てるのに安全な地盤ですよ、ということが分かりますし、それが分かることで、「安全な土地ですよ、住宅瑕疵保険に加入することが出来ますよ」となるわけです。万が一何かあっても保険で守ってもらえるんですね。
この保険の保険料は新築住宅を建てる会社側が負担しますので、買う側は負担しません。
なので、地盤調査は必要、というか大事なんですね。
地盤調査の費用ってどのくらい必要?
さて、地盤調査の必要性は分かりましたが、問題は費用ですね。
地盤調査にも何種類か方法がありますが、一般住宅の場合はスウェーデンサウンディングというやり方がほとんどですね。
そんなに大きい機械も必要ないですので、コストもさほどかかりませんし、一般住宅で一番導入しやすい方法とされています。
ドリルみたいなものに重さをかけてグルグルと回します。重りの重さや、何回転させたかという情報を元に地盤の強さを測定します。
気になるスウェーデンサウンディングの費用についてですが、普通の住宅の場合は10万円程度です。
ものすごく高いわけでもないですが、2、3万円というわけでもないので、意外と値段するな、と思う人もいるかもしれませんね。
一条工務店などは地盤調査費は無料ということになっていますが、別の部分でちゃんと料金に含まれているということですね。
スウェーデンサウンディング以外の方法としては、ボーリング調査などもありますが、一般住宅程度の規模の場合はあまり使われませんね。商業施設やマンションと言った大きな建物の場合は、地面にかかる荷重が大きいので、スウェーデンサウンディングよりも多くの情報が欲しいのでボーリング調査を行います。スウェーデンサウンディングよりも高額になります。
地盤調査後の地盤改良の必要性と費用
さて、地盤調査を行って、地盤が弱いことが判明した場合は、必要な強度を作るために地盤を改良しなくてはいけなくなります。
地盤改良にもいくつか種類がありますし、どの程度深いところまでいかないとしっかりした地盤があるかによって金額が変わってしまうので一概には値段は言えませんが、100〜200万円くらい見ておけば大丈夫という場合がほとんどです。
「地盤が弱い」というのは表面の地盤が弱いだけであって、地中深くにはもっと古い地盤があり、深いほど古くて固い地盤があります。
固い地盤まで杭みたいなものを打って基礎を支えるのが柱状改良ですね。地盤改良で一番多い方法ですね。
表面の土を取り出してやって、セメントで固めてしまうのが表層改良です。比較的浅いところにしっかりした地盤があるときに使うというイメージですね。
地盤改良の必要性のない土地は? 諏訪湖周辺の軟弱地盤は?
地盤改良が必要になると100万円以上追加で掛かってしまうため、地盤改良の必要性がない土地が手に入ればラッキーです。100万円得したと思っても良いでしょう。
ただ、地盤改良が必要かどうかは本当に時の運です。調査してみないと分かりません。分譲地で隣は必要なかったのに、自分のところは必要になるという可能性もゼロではありません。
それでも、地盤改良が出やすい土地の特徴というのもあります。
まず、冒頭でも書いたように長野県内だと諏訪湖周辺のエリアはほぼ間違いなく地盤改良が必要になると思ってもらって良いですね。
湖や川の近くは地盤改良が出やすいです。
これに対して、丘の上、台地のような場所は比較的地盤が強い場合が多いです。また、水害などにも強いです。
ただ、丘の上なので、日々の生活での登り降りは少々大変かもしれません。
また、宅地でも土を入れて作った土地は弱いです。
逆に山などを切って、土を切り取って作った土地は強いですね。
「今、建っている家を取り壊して、建て替える場合は大丈夫ですよね?」
と聞かれることもありますが、駄目な場合もあります。
地盤調査をしてみないと何とも言えないというのが地盤ですね。
まとめ、地盤改良の費用まで予算に入れておくと安心
地盤調査の必要性と地盤改良の費用などについてお話しました。
地盤改良は出てしまうと悲しいですが、こればかりは時の運ですね。
家を建てる時にはあらかじめ地盤改良の費用(100~200万円程度)まで予算に入れておくのがオススメです。
特に諏訪湖周辺のように湖や河川の近い土地で家を建てる場合には必ず予算に入れておくのがおすすめです。
もし、地盤改良が出なければ、浮いたお金で太陽光発電を取り付けたり、庭などの工事に回しても良いですからね。