こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスのふくだです。
先日、昔からの友人に「松本市でおすすめの住宅メーカーってある?」と聞かれました。「そりゃ、もちろん、エルハウスが良いよ!」と笑いながら答えました。「分かってるよ、買う時は君のところで建てるつもりだから。とりあえず、まだ建てるかどうかも分からないから、とりあえず調べたいだけだよ」ということでした。
やはり安い買い物じゃないので、調べて比較したいですよね。
今回は松本市のおすすめの住宅メーカーについて考えてみようと思います。住宅会社で働いている人間が書くので完全に公平にというのは難しいですが、出来るだけ公平な視点でオススメの住宅会社について考えてみようと思います。
まずは大手ハウスメーカー、ローコスト系住宅メーカーで考える
住宅メーカーと一口に言っても、同じくらいの大きさの家を作るにしてもかなり金額の違いもあります。
なので、ざっくり分けるのが大事です。
金額で分けると、まず大手ハウスメーカーとそうじゃないローコスト系の住宅メーカーで考えます。
大手ハウスメーカーは積水ハウスやダイワハウスなど、全国の各地に展開している、大きなところというイメージです。昔からあって、全国放送のテレビCMなんかもたくさん出しているので、知名度があり、ネームバリューがあります。
これに対してローコスト系住宅メーカーというのは、全国での知名度はそこまでないけれど、テレビCMなどをしないことで広告費を抑えるなど、家を建築する以外の無駄なコストをカットすることで価格を抑えているというイメージです。
また、ローコスト系にも大きく分けて2種類あって、地域に定着することで支店などはあまり増やし過ぎないことで人件費を節約するなど、中間マージンを徹底的にコストカットするタイプ。言うなればちょっと地味ではあるけれど、まさに地域の工務店のやり方を徹底してやっているタイプです。(エルハウスはこれですね)
もう一つは全国までは広げず、関東エリアなどのエリアを限定して、大手ハウスメーカーほどはCMを出さないことでコストを抑えつつ、ある程度の量を建てることで職人さんの給料を抑えるというやり方でコストを下げるタイプですね。
大きく分けるとこの三つで考えると分かりやすいですね。
大手ハウスメーカー、地域を絞った工務店、その中間の住宅会社というイメージですね。
松本市の大手ハウスメーカーのおすすめ
大手ハウスメーカーの場合、松本市に限定しなくても、日本全国で展開している知名度のあるメーカーばかりですね。
大手ハウスメーカーは基本的に高いです。1番のデメリットはそこでしょう。
しかし、デメリットでもありますが、値段が高いものを買うと人間嬉しいものです。ものが同じでもブランド物が好きという人がいるように、値段が高い物の方が価値を感じる人もいます。
物は同じでも値段が高い商品=ブランド=信頼できると考える人も多いですね。
また、大手ハウスメーカーのメリットとしては、鉄骨住宅が選べるところが多いということです。
鉄骨か木造かについてはどちらが絶対に良いということはないです。大きなマンションやショッピングセンターなどの大きな建物は重量鉄骨が多いです。
一般住宅の場合は、軽量鉄骨か木造が大半をしめます。
一般住宅で鉄骨を使う場合のメリットとしては、一番は大きい空間を作りやすいということでしょう。
木造の場合、基本的に4m以上になると柱を入れないといけなかったり、通常より太い梁を使わなくてはいけないなどの制約が出てきます。
ただし、鉄骨は価格が高くなりやすいというのもデメリットですし、鉄骨は熱をよく伝達してしまうので断熱で工夫が必要になると言ったデメリットもあります。
大手ハウスメーカーのおすすめ①一条工務店
大手の中でも昨今人気があるのは一条工務店ですね。工務店という名前ですが、全国区の大手ハウスメーカーです。
一条工務店は住宅業界の中では少し異色のメーカーで、とにかく性能を追求します。
昨今では性能を謳う住宅メーカーも増えましたが、性能にこだわるメーカーの先駆け的存在であり、今でも性能へのこだわりは徹底しています。
特に断熱、耐震に力を入れていますので、寒冷地である松本市でも人気があります。
また、一条工務店はテレビCMをやらないというのも特徴的です。CMをやらない代わりに、住宅展示場のモデルハウスの数を多くするという戦略を取っていますね。
インターネット上でよく言われるデメリットとしては、外観がイマイチというものです。
一条工務店の家もいくつかラインナップがありますし、外観の好みについては個人の価値観なので何とも言えませんが、確かにアパートみたいな外観と言われるとそういう気もします。一条工務店の場合、外壁はタイルを使う場合が多いのですが、確かにこれが無難な感じの色を無難な形の建物に合わせてアパートっぽい見た目のようにも見えるんですね。
ただ、これに関しては完全に価値観です。
基本的にはタイル貼りは性能はいいですし、私はかっこいいと思いますよ。ただ、タイルの色の選び方、建物の形などによっては確かにアパートっぽく見えることもあります。
金額については高いと言われることも多いですが、性能を考えると妥当と考える人もいますね。
そこまでの性能が本当に必要かということも問題ではあります。
特に西日本などの暖かいエリアですとオーバースペックと言われることもありますね。
ただ、通常の住宅会社ではオーバースペックと言われるレベルのことを敢えてやるというのはメリットでもあります。
ただ、安くはないですね。地域の工務店などのローコスト系の住宅会社と比べると圧倒的に高いです。
それでも、他の大手ハウスメーカーと比較すると、そこまで高くもないですし、性能については良いと思います。一条より性能の良い家を作る住宅メーカーは限られて来るでしょう。
金銭的に余裕があって、とにかく性能を重視したいという人は一条工務店は良いと思います。
大手ハウスメーカーのおすすめ②積水など
大手ハウスメーカーについては、一口にくくってしまいますと、価格が高い割に、どこもそんなに変わらないと言ってしまってもいいかもしれません。いや、もちろん、それぞれ特徴はあるのですが。
例えば、ミサワホームは蔵収納ということでスキップフロアの間取りを得意にしています。
積水は昔からの大手ですから、安心感みたいなものはありますよね。
パナソニックのように電気系を押し出すところもあります。
昨今はヤマダ電機のヤマダホームズというのも出てきていますね。昔のエスバイエルがヤマダ電機に買収されて出来ていますので、エスバイエル時代の高額なラインナップとヤマダウッドハウス時代のローコスト系の手頃な値段帯の両方があるというのが強みでしょう。また、一緒に家電が安く買えるという強みもありますね。
建材メーカーのリクシルの抱えるGLホームなどは、大手の中では比較的コストを抑えながら、内壁が塗り壁だったり、女性に人気のある雰囲気がありますね。
松本市のローコスト系住宅メーカーのおすすめ
大手は高いです。ローコスト系と比較すると、場合によっては1000万円近く変わることもあります。
坪単価だけ見ると、そんなに変わらないように見えても、諸費用だったりカーテン照明などの値段などが膨らんで、結構な金額差になることがあります。
また、ローコスト系の住宅でも、
「坪単価だけで見るとすごく安そうに見えたけど、いざ契約した後になってから、標準装備がものすごく少ない」
とかっていうことはよくある話です。
そういうのも含めてよく吟味しないといけません。
ローコスト住宅系のおすすめ①エルハウス
すみません、自社の宣伝になって申し訳ないですが、エルハウスはオススメさせてください。
エルハウスは、茅野に本店があり、松本、諏訪、伊那地域だけでやっている地域の工務店です。
エリアを広げすぎると、支店の人件費、事務所の維持費など、家以外にかかるコストが増えるので、本社のある諏訪を中心に、松本、伊那地域のみでやっています。
地域の工務店のメリットを徹底するというのが基本的な考え方ですね。
ただ安いだけではなく、高断熱高気密の家のラインナップと、ノーマルの住宅のラインナップがあります。ノーマル住宅の方でも、設備もキッチンはミドルグレードが標準装備となっています。
人生は家以外にもお金のかかることはたくさんあるので、家にたくさんお金を使いすぎないで、人生をトータルで考えて下さい、というちょっと変わったテーマがあります。
どうして、そんな変わったテーマがあるかと言うと、諏訪の小さい盆地の工務店ですからね。大企業以上に地域の人に信頼されないと続けていけません。
だから、本当にお客様にとって良い家作りをしたい、ということで、人生を家作りだけで考えないで下さい、という一風変わったテーマを掲げています。
ローコスト系のおすすめ②アルプスピアホーム
アルプスピアホームは松本を中心に長野県内で展開している住宅メーカーですね。
エルハウスと違うのは支店数が多いということでしょう。
基本的な考え方はエルハウスと同様、地域の工務店として、コストをカットするということですが、支店を増やしていっているので、長野県地域だけじゃなく、エリアを広げて会社を大きくしようとしているのかもしれません。長野県限定ではありますが、エリアを広げて支店が多く、ショールームが多くなっている分、地域工務店とパワービルダーの中間的な要素が増えているイメージですね。
商品と価格に関しては、エルハウスと比較すると標準で太陽光パネル、制震ダンパー搭載など標準装備が良い分、少し金額も高いといったイメージです。
エルハウスは、標準装備は付け過ぎず、お手頃価格で多くの人が家を建てやすいようにという考え方ですので、装備を良くする場合にはプラスでオプションで選んでもらうというのに対し、アルプスピアホームは少々金額が高くなっても最初から標準装備を良くした方が一般の人でも分かりやすいという考え方です。
これに関しては、どちらが正しいということはありませんので、予算と合わせて考えてみると良いと思います。
松本市のおすすめ③サンプロ建築設計
サンプロ建築設計も松本周辺で昨今人気があるところですね。
建築設計という名前の通り、今流行りのデザイン住宅と言われるようなお洒落な雰囲気の家を作るのが得意です。
名前は建築設計と設計事務所のように出していますが、実際には地域工務店と方向性は同じです。ただ、デザイン性を売りにしているため金額は普通の地域工務店より少し高めになります。少し高めとは言っても地域工務店で長野県の会社ですので、全国区の大手ほどは高くはないですね。
デザインに関しては好みがあるので、スタンダードで飽きがこないような使いやすい家が好みという人の場合はちょっと合わないかもしれませんが、今風のデザイン住宅という雰囲気が好きな人にはぴったりですね。
松本市のおすすめ④パパマルハウス、秀光ビルド
地域工務店系の店は他にもいくつかありますが、他県にも展開しているパワービルダー系だとパパマルハウス、秀光ビルドが安いという点では強いですね。
パパマルハウスは規格住宅なので、土地の形によっては上手く建てられない、好きな間取りを作れないというデメリットもありますが、規格住宅は打ち合わせの回数が少なくて済みますので、人件費なども削減しやすく、窓やドアなどの建具も決まったサイズのものを注文できるので、コストダウンがしやすいです。
秀光ビルドは超ローコスト住宅といった立ち位置ですね。パパマルと違い注文住宅ですが、安いです。「適正価格」という謳い文句ですが、かなり安い坪単価を提示しています。
パワービルダー系はいくつかの地域で展開していて、会社の規模自体は地域工務店よりも大きくなります。
ただ、その地域の腕のいい大工さんをきちんと確保できているか。その地域で売れなくなったときに撤退してしまう可能性があるというのがデメリットになります。
地域の工務店の場合、その地域で何とか頑張るしかないので、撤退という可能性は少ないですが、倒産というリスクはあります。
どちらにせよ新築住宅の場合、建築後に会社が潰れてしまっても、住宅瑕疵保険というものに必ず入っていますので、後から何か問題が起きても保証期間内についてはきちんと保証はされるので問題はないのですが、やはり心配なポイントではありますよね。
倒産などのリスクが心配という人は、積水、ダイワくらいの超一流の大メーカーを選ぶ方が良いでしょう。積水が日本から消えてなくなる日はありえないでしょうから。
パワービルダーは地域工務店よりも効率重視というところが多いのでプラン提案までが早いなどのメリットもあります。
そこが逆に味気ないと感じてデメリットと感じる人もいます。ここは完全に好みの分かれるところでしょう。
とにかく早くプランと金額が知りたいという場合には、パワービルダー系の会社から相談、見積もりを取って、そのプラン、見積もりを持って地域工務店に行って合い見積もりを取るようにすると効率が良いでしょう。
逆の順番にすると、地域工務店は速さ、効率よりも良い家をお客様の予算できちんと建てるということを大事にしているところも多いので、プラン提案までに時間がかかる場合もあります。(会社によります)
それぞれの良いところを上手く利用して、自分たちにあった住宅会社を見付けると良いと思います。
まとめ。自分の予算を先に決めて、住宅会社を絞り込む
松本市の住宅メーカーのおすすめは?という内容でした。
他にも良い会社はありますが、文字数の関係で今回はここまでにさせて下さい。
松本市に限ったことではないですが、まずは予算から、自分が建てる金額帯で会社を考えるというのが大事ですね。
いくら大手ハウスメーカーで建てたくても、無理な住宅ローンを組んでは後が大変です。
金額帯が決まったら、周囲の人に評判を聞いてみるのも良いですね。
コストパフォーマンスという言葉だけでは住宅会社は決められません。
私の働くエルハウスは地域工務店なので、比較的安い家を建てるのが得意な会社ですが、自社の1番の魅力を安さだとは思っていません。特に高気密高断熱のエコ住宅というラインナップは性能をかなりしっかり作り込んでいる分、超ローコストと言われる会社と比較すると少し高めの金額になっています。
ただ、寒い信州では値段が高くなっても十分価値がある家だと考えています。
最後に少し自社の宣伝になってしまいますが。
エルハウスの魅力は、普通のきちんとした家を、地域の大工さんがきちんと建てるということ。そして、私たち住宅コンサルタントがお客様の要望をきちんと聞き取り、お客様の希望に沿った家の形を提案出来るということ。小さい会社なので変な中間マージンや事務所の家賃などに無駄なコストをかけません。
言うなれば地道に普通に良い家づくりをしてるんです。
小さい会社なので、大工さんもスタッフもみんな知った仲です。
職人さんの給料をコストダウンしたり、社員がサービス残業し続けたりということはしません。お客様、働く人、地域、全てにとって良い仕事をしていきたいと考えています。
素朴ではあるものの、建築業界において、手を広げすぎず地域に根差した形で続ける工務店っていうのは、お客様の要望も反映しやすく、無駄なコストがかからない最良の方法じゃないかなと思います。