【注文住宅 】涼しく暮らす家にする方法と間取り
諏訪地域、松本地域、伊那地域の工務店の池原です
気象庁の記事から、日本の平均気温は、1898年(明治31年)以降では100年あたりおよそ1.2℃の割合で上昇しています。特に、1990年代以降、高温となる年が頻繁にあらわれています。日本の気温上昇が世界の平均に比べて大きいのは、日本が、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられます。
気温の上昇にともなって、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の夜)や猛暑日(1日の最高気温が35℃以上の日)は増え、冬日(1日の最低気温が0℃未満の日)は少なくなっています。すでに、みなさんも感じとられているはずです。 80年代に 流行ったことば 夏場はエアコンいらずの「さわやか信州」
今や、避暑地の軽井沢でさえ、夏場は30度越えの猛暑日もあるくらいですから、長野県の住宅も寒さ対策だけではく、暑さ対策も考えた家づくりが必要だと
思いませんか。
目次
直接日射と可照時間
建築士の資格を取るのに、必ず出題される問題の一つにこの、日射量があります。建築には、太陽の特性を知っておくことは必要不可欠ということです
壁面の方位と可照時間
東京地方の南向きの壁の例では、冬至で 9 時間半程度、夏至で 7 時間程度、北向きの壁でも春分から秋分までの期間には朝夕に日照はあります
冬至の全日直達日射量:南面>水平面>東・西面/北面は 0 ⇨ 日射量が多いほうが良いので南面が最強。
夏至の全日直達日射量:水平面>東・西面>南面>北面 ⇨ 日射量が少ないほうが涼しいので、北面・南面が良い。
南向きの日照時間は春分の日と秋分の日が最も長い。北向きの鉛直壁面は、秋分の日から春分の日までの期間は、直達日射が当たらない。夏場に壁面にあたる太陽からの陽ざしは、南面より 南東・南西面のほうが可照時間が長いということです。
太陽角度から陽ざしの特性
地球は、23,4度の傾きで時点しています。凡そ、長野県の北緯は 35.5度
夏場のの陽ざしは、ほぼ 78度の角度で降り注ぎます。ちなみ冬場は、31度です。
で、夏場は、真上に近いところから 陽ざしが降り注ぎ、西に太陽が移動するたびに、傾きは緩くなります
リクシル窓本陣より
外気の熱が流入
住宅の中で最も熱の出入りが大きい場所は、窓・ドアなどの開口部です。
全体の73%の熱が窓やドアから入ってきており、この熱が室内の温度を上昇させるほか、室内熱中症の原因になります。夏の暑さ対策は窓やドアから入ってくる熱を遮断することが大切です。
リクシルリフォーム 夏の住まの快適より
軒先対策
昔の田舎にある家を想像してみてください。 軒先が1m以上せり出していて、そして、縁側があり、その奥に座敷がります。 軒先が長くでているのは
雨よけの役割あったのですが、日よけ対策もできていとのです。いつのまにか、現代の建築では、軒先の出を短く、スタイリッシュにシンプルなデザインが
好まれるようになってきました。その結果、窓に直接陽ざしがあたるようになり、家の中の空気が温まりやすくなってきています。
軒先の出を大きく出することで、夏の陽ざしが窓にあたるのを防ぐことができますが、軒先の出を大きくすると、冬場の陽ざしもカットしてしまいますので、
結論は、そこそこに。つまり、半分くらいの陽ざしをカットする軒先の出にすることです。
参考 自立循環型住宅
日よけ対策
サッシのペアガラスには、Low-Eガラスという焼付ガラスがあります。 これには、日射遮熱型と 断熱型があります。冬は暖房熱を逃がさず、夏は日射熱をカット。優れた断熱効果を発揮しながら、Low-E膜を室内側に配置することにより、夏の日差しを適度にカットします。
日射熱取得率 49% 紫外線カット率 82%
すだれや、アウターシェードという 窓の外で陽ざしをカットするこが、このガラス対策をより有効的です。部屋の中で、カーテンを閉めるという方法もありますが、確実に有効な方法は外側での日除け対策です。 先にあげた、軒先の出を大きくすると冬場に陽ざしをカットするという懸念から、外付けの日よけを
活用してください。
西向き窓は小さくすること
西陽は、家を傷める。と昔から言われてきました。 理屈は先の日射量、可照時間からわかると思います。西壁面の塗装など、はるかに北面にくらべ
紫外線の影響で劣化が早いです。このことからも、西面にあたる陽ざしの影響がわかります。冬場はポカポカと程よく室内を暖めてくれる西日も、夏場には強すぎる日差しとなり室内の温度が過度に上がる要因となるといことです。西向き部屋の夏の暑さが長時間続くのはなぜなのでしょうか。その原因は、西日だけでなく日中建物や地面などに蓄積された熱が加わるせいでもあります。建物に蓄積された熱を逃すことは難しいですが、窓から入ってくる強い日差しを防ぐ対策で夏場の過ごしやすさも変わります。
天井からの暑さも
屋根から11%も、熱が入ってくる。かなり、ここを軽視している住宅メーカーが多いです。外壁面の断熱材ばかり主張して、外壁面の断熱材の厚さばかり
アピールしていますが、ほんと、判ってないですね。 寒さ対策も同じなんです。 暖かい空気は上に滞留しますから、天井面(屋根面)の、断熱強化することで、有効的です。つけくわていえば、勾配天井は、できるだけ避けたほうが良いです。小屋裏の空間が大きいほど、熱の伝わりかたを防ぐことができます。
小屋裏には、外部の空気を取り入れ、排出する仕掛けがとられるのですが、空間が小さいことで空気の移動がスムーズでくなり、熱籠りがおきます。
夏場は表面温度は、屋根面>地面>外壁面 です。
窓位置にも工夫
温度差によって、自然に風が流れる環境をつくります 機械を使わず、風が室内を自然に流れるように、あたたかい空気は上に移動するため、入口を低く出口を高くすると、風が吹かない日でも温度差によって風が通るようになります。これは、夏場の対策にはかなり有効的です。風通しは、風の入口、通り道、出口を考えて計画します。
窓はひとつだけでは風が通りません。窓がふたつ以上あり、できれば対面している配置になっていることが重要。窓の大きさや位置などを考えて、効率よく風を通します。1部屋だけを考えての、窓をふたつ以上というのは無理がりますから、建物全体で、内部のドアを開けた状態で風が通る。通せる。といった間取りを考えるといいでしょう。
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寝室は北側に、西側に水回り 1Fも有効的
閉じられた空間はある種の断熱遮熱層になります、たとえば、西側に収納や、浴室などの配置をすることで、その反対の東側にリビングを配置することで
夏の夜が過ごしやすくなります。北側に寝室を配置することも、寝るだけの部屋と考えれば十分ではないでしょうか。寝苦しい暑い夜を過ごす必要もなく、
朝から照る、夏の陽ざしからも解放されます。 間取りを考えるときに、1日の過ごす時間がどの部屋に一番長いるのか?と考えるといいでしょう。
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