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住宅を長く使い続けられるように するには。「 工夫と知恵」
🏘諏訪地域、松本地域、伊那地域の工務店の池原です
大寒波、 猛暑、 テレビをつけると ニュースの話題は このことばかり。
気象はどうにもできないことなのにね。 笑
昨日も書きましたが 家という住まいは 50年、100年と住み続けられるように
私たちは 建築をしてかなくてはなりません。
見た目が綺麗、仕上がりが美しい、これだけでは 長く住み続ける家にはなりません。
見えない部分まで 工夫をして長期に備えた施工が大切です。
鴨居 敷居 という建具の枠材について話をします。
重力には逆らえません、 物質の全ては高いところから 低いところへ落下することは
当然です。
ですが、 鴨居という建具の上にある木材枠は 建具の入り口を開口を確保するために
真ん中に支える木もなく 水平に横に長く設置されています。
この開口の幅が、広くなればなるほど 横に設置されている鴨居は重力通りに
下へ下へと下がりやすくなります。
そこで 普通は 横(開口の幅)距離に対して 下りを防ぐ対策として
鴨居自体の材木の厚みを厚い部材を使うことで、下がってくる (垂れ下がるって言った方が
わかるかもしれません)現象を抑えるのですが、
実は 長く住み続ける中で わずか 数ミリ 鴨居は垂れ下がってくるんです。
障子や襖で 動きが悪くなるのは この現象が起きているからです。
では どうしたらこの現象を起こさせないようにするのか?
鴨居、材木をもっと厚く、分厚いものを使用する。 違います、どんなに
厚くしたとしても 厚い木材は 自重が重いために垂れ下がるかもしれません。
であれば 適宜な厚さの木材を採用し、
将来 垂れ下ることを想定して 若干、ゆみなりに、上に向かって湾曲させて
設置すればいいんです。
つまり 水平に設置していたのではだめ、水平から若干、上にワン曲させて設置することです。
このあたりこそ、 目に見えない わずかな工夫と知恵なのです。