几帳面な仕事の心得と仕様変更のアドバイス
こんにちは、いつもありがとうございます。チームエルハウスです。
意外な大工用語「几帳面」
よく「血液型がA型の人は几帳面だ」などと言われますよね。実はこの「几帳面」というのが大工の専門用語だということをご存じでしょうか。
几帳面というのは「細かいところまで丁寧」という意味で使われる言葉ですが、「几帳」とは公家の屋敷に使われていた間仕切りの一種を指します。几帳に用いられる柱は独特の面取り細工がされていて、それがすなわち「几帳面」。細部まで丁寧に作り込まれているので、几帳面という言葉ができたわけです。
一般の住宅には本当の「几帳面」はありませんが、私たち大工も、丁寧な仕事を表す言葉としてこの言葉を使います。お施主様には見分けづらいかもしれませんが、大工が一番見てほしいと思っているのが、自分たちの「几帳面な仕事」なのです。
外装だけでなく、内装工事も見てほしい
現場にいらっしゃるお施主様は、外装工事をしている間は、一歩一歩完成に近づいていく家をご覧になることができますが、内装工事になると、外からでは工事が進んでいるのかどうかは分かりません。
住宅の内装工事は、壁下地から天井下地、断熱材施工、天井ボード張り、フローリング張り、窓枠の取り付け、内部ドアの取り付けなどと続き、クロス張りが完了すると、畳の敷き込みなどを行います。最後にキッチン、トイレ、洗面台など水回りの器具を取り付けていきます。どんどん「人の住む家」ができていきます。
だから私たち大工は、お施主様の時間の許す限り、職人さんに声がけをして、中も見ていただきたいと思っています。
仕様変更はトラブルのないように
家づくりの前に工務店と何度も打ち合わせをして決めたと思いますが、いざ工事が始まって形ができてくると、使い勝手をイメージしやすくなるため、お施主様が当初の形を変更したくなることもよくあります。
そうした場合、どんなことを踏まえて変更に踏み切るのかを知っていただくことで、スムーズに変更できます。もし変更したいことが出てきた場合は、まず工事の責任者もしくは工務店の担当者に、ご遠慮なく、その旨を相談してみてください。
その段階で仕様を変更すると金額が変わることになるのか、それとも同額で変更できるのかということもハッキリさせておきましょう。実際には、仕様が変更されると金額も加算になってしまうケースが多いのですが、どちらにしても契約書や追加文書という書面で記載してもらうことを忘れてはいけません。いちいち書面にするのは面倒かもしれませんが、トラブルを回避するためにも大切なことです。
引き渡しの日の感動を
新築工事は、お施主様ご家族が楽しみにしているものですから、何度現場に足を運んでいただいても大歓迎です。ぜひ几帳面な大工仕事を見ていってください。
ただし現場には危険な工具もありますので、現場監督や作業を行っている大工さんにはお声がけをお願いいたします。
完成し、引き渡しの日になったら、ぜひご家族そろって新居に足を踏み入れてください。引き渡しの日の感激は、お施主様ご家族にとっていつまでも心に残ることでしょう。
そんな幸せいっぱいのご家族の姿を目にできる私たち大工は、精一杯の几帳面な仕事をさせていただいた喜びを、お施主様と分かち合いたいと思っています。