住宅ローン金利|今後の動きと家づくり
こんにちは!
松本、諏訪、伊那地域の工務店エルハウスの住宅コンサルタント、
土橋千咲です。
コロナ、金利、家づくり
去年はウッドショックや半導体の納期未定などコロナの影響で建築業界も色々と翻弄されました。
木材はもちろん、設備機器のメーカーによる値上げや、材料の輸入不足によるガルバリウムの値上げ、鉄の値上げが重なり、
建築費の値上げがどこのハウスメーカーでも深刻な問題になっています。
それに加え、今は金利の値上げもニュースを賑わせていて不安を煽っていて、これからの家づくりはどうなるの?と心配になる方も多いかもしれません。
家を造るには材料と手間がかかります。
諸費用などもかかりますが、材料とそれを造る職人さんの手間を実費と考えた場合、
その左翼である材料の値段が極端に上がってしまっています。
いつ何が起こるかわからないタイミングで結果的に何百万円も違ってきてしまうことが実際に起こりうるというのが現状です。
金利上昇の不安
なぜ金利が上がるのか?これにはいろんな要素が含まれています。
その理由は経済学者でもないと正確に全てを語りきれないと思いますが、ここでアメリカが金利の引き上げを発表しました。
それにいずれ日本は追随することになるからです。
ただ、アメリカと状況が違うのはインフレによる金利上昇ではなくデフレ状態での金利引き上げということ。
わかりやすく言えば経済は回っていない(結果として収入は上がらない)のに金利や物価が上がる兆しであるということです。
金利は借りる側にとっては低いに越したことはないですが、
逆に貸す側銀行にとってはどうなんでしょうか?
利益が少なく、投資や経営が上手くいかないで銀行が倒産になったりすればもっと大変なことになりかねません。
マイナス金利は冷静に考えれば尋常ではないことで、そもそものマイナス金利を打ち出したアメリカが元に戻そうとするのはまともなことです。
(マイナス金利とは日銀が民間銀行に貸し付ける利子のことです。金利付かないから貸すお金の利子を下げてでもお金貸して経済回してね、という政策)
バブルの頃の日本では、頭金を貯めてから家を建てるという希望がありました。
今は頭金を貯めている間に金利が上昇してしまって、0.5%上がっただけでも3年かけて貯めた頭金が金利で終わってしまうなんてことに。
頭金とは自己資金のことです。
ここ10年くらいは金利が低かった分自己資金をあえて出さずに借り入れする動きが多かったです。
しかしこれからは、
金利が高い=多く借りれば借りるほど利子として払う分が多くなる。
借りる金額を少なくするために自己資金を貯めてローンを軽くしたい。
自己資金を貯めている間に金利がさらに高くなる可能性がある。
という悩ましい状況になりつつあるということです。
何故家を建てるのか
改めて考えました。
今までは金利が低いことがチャンスであるかのように私もお客様に話をしてきました。
しかし、自分でコントロールできない社会情勢や金利の上下に振り回されて家づくりを急いだり、
諦めたりすることは自分の人生や家族の人生にとっていいことなのでしょうか?
もちろん家づくりを決断した人はより有利になるように時期を考えたり、安い金利の銀行を探したりとすることは重要なことです。
バブル時代、金利が今では考えられない時でも家を建てた人もいます。
これからは人生にとって家が必要か否かをより真剣に考え、決断した人が家を建てる時代がくるのだと思います。