母子家庭の家にこだわる茅野市工務店エルハウス社長の、人には言えない壮絶な貧乏生活とは
今日は、社長の平(ひら)がなぜ母子家庭の家にこだわっているのか、詳しくお話します。お茶でも飲みながらリラックスして読み進めてください。
「母子家庭の家など建てても儲からないのに、しかも新しいことに取り組むのはめんどくさい。」
そう思うかもしれません。利益度外視でやりますので、儲かるどころの話ではありません。社員さんにしたら、「簡単で利益の出るローコスト住宅だけやっていればいいのに・・・新しいことに取り組むのも大変で、ただでさえ忙しいのに・・・そう考えるかもしれません。その通りなんです。
家造りは社長の私だけが、「やるぞ!」と力んでもどうにもなりません。社員さんや協力業者の協力がなければ、絵に描いた餅で終わります。成り立たないということです。ですから、詳しく説明します。
以下ですが、母子家庭の家を募集した時、お客様への手紙に書いたことです。みなさんは何気なく読んだか、もしくは読んでいないかもしれません。この機会に目を通してください。ここに書かれていることは、すべて本当のことなのです。嘘も誇張もありません。
父親が突然蒸発しました
父親が突然、9歳の時に蒸発しました。それから、兄と私は母親に女手一つで育てられました。暖を取るストーブはなく、勉強机を買うお金すらなく、みかん箱を机代わりにして寒い長野の冬を過ごしてました。富士見、茅野となんども引っ越しをしました。
家が貧乏だったことと、父親が蒸発したことで同級生からバカにされ、幼少期を過ごしました。借家で長屋暮らしでしたので、家を見られるのがとても惨めでした。
友達と学校から帰るときも、自分の家を見られるのが、恥ずかしく、わざと遠回りして一人寂しく帰ってきました。お父さんと、お母さんがいる同級生の家に遊びに行けば、生まれて一度も見たことがないお菓子が出てきました。
子供部屋には立派な勉強机もあり、読み切れないほどのマンガ、オモチャなど並んでいます。私が、1冊のマンガや、オモチャも買ってもらえないのに、友人の家には床の上に転がっている。下着や洋服は兄のボロボロのお下がり、蛇口から出る水で空腹をごまかして、隙間風が吹く部屋で親子3人で肩を寄せあい震えて寝る毎日。
まだ、小学生なのに自分の人生を呪い、友人と自分の境遇の違いに愕然とし、
「なんで、僕の家はこんなに貧乏なの?」
「なんで、お母さんの子供に産まれたの?」
という質問が、常に頭の中をグルグルと回り続けてました。しかし、貧乏ながらも笑顔を絶やさず、一生懸命、育ててくれる母親を責めたりはしませんでした。兄も弟思いで、いつも助けてくれました。兄とケンカをしたことは今まで一度もありません。いつも私が文句を言っているだけでした。
地元の建設会社に勤務。無我夢中に働きました
働き詰めの母。そんな、母親を早く楽にさせたいと、大学に進学せず専門学校に行き、卒業後は地元の建設会社に勤務。無我夢中に働きました。
給料のほとんどを母親に渡してました。そのお陰で、変な遊びを覚えることなく仕事に集中することができ、一級建築士の資格も取りました。元の会社では470棟もの家を建て、陸上競技場やホテル、スーパーにも携わりました。自ら設計をした 自宅は、トステムの住宅コンテストで全国2位の賞もいただきました。
金銭的には以前の貧乏時代が嘘のように、信じられないほどに裕福になりました。しかし、ひとつだけ心残りがあるのです。
それは、「母子家庭が安心して住める家を建てること」です。
マイホームを建てれば生活は楽になる
私自身、母子家庭で育っていますので、母子家庭の生活がいかに大変かは実感しています。今月の食費、電気代やガス代、水道代が払えるかどうかでいつも頭の中を占めていると思います。 お子さんの面倒を見るので精一杯の人がほとんどですし、年老いた両親の介護を女手一つでされてる人もいます。
そんな状況では、「マイホームを建てる」ということは、夢のまた夢どころか初めから検討すらしないと思います。ただ、これは実は大きな勘違いなのです。「マイホームを建てれば生活が苦しくなる」のではなく、「マイホームを建てれば生活は楽になる」のです。
私は先に話したように幼いころ長屋暮らしでした。(アパートなどはありませんでした。)一つの家に3−4世帯が住んでいました。今でこそシエアハウスと言う呼び方でカッコいいですが、昔は貧乏な人間が住むのが長屋、という認識です。本当に惨めでした。今でも心の傷になっています。トラウマと言ってもいいです。
『家を持つ』。これは大きな自信になります。人間の尊厳を保つことができる。とさえも言えます。隣を気にしない暮らしができる。音を気にしない。これ以上の幸せはないと思います。やりたいことがやれるんです。
隣近所を気にしないでいい。
大きな声でピアノを弾ける。歌える。カラオケができる。
犬を飼える、ネコを飼える。フリスビーを投げられる。
洗濯物を外に干せる。布団をパンパン叩ける。
家庭菜園ができる。庭いじりできる。
芝の上で寝転がれる。砂いじりできる。
バーベキューできる。友達を呼べる。
洗車できる。タイヤ交換も楽・・・もっと色々できる。
我慢した生活をしていると、心も荒みます。アパート暮らしは色々事件も多いです。多すぎて報じられてないだけなんです。
エルハウスの家造りの思い
30坪も40坪もする大きな家は必要ありません。収納もたくさんいりません。物を買わない、節約して暮らす方が今風です。シンプルな暮らしを提案したいです。安全に配慮して、エコで、暖かく、掃除も楽で、将来売ることもできるし、子供に資産として残すこともできる。そんなシングル・マザーの家を作りたい。そう考えていました。
これが、私がシングル・マザーの家『シンプルハウス』をつくる理由であります。私の原点であり、エルハウスの家造りの思いであります。
エルハウス社長の平(ひら)秀信です。
※随所に出てきた漫画は、2004年ビッグコミック10月号増刊「ニッポン元気者列伝」に、平秀信が掲載されたものです。エルハウスに資料請求されますと、この漫画も入っています。「感動しました」という声が1000件以上も寄せられた漫画です。ぜひお読みになって下さいね。