ごまかさない、一歩先の心のあり方 ~ 正直(松浦弥太郎著)
こんにちは、いつもありがとうございます。チームエルハウスです。
孤独をおそれることは流されること
人は孤独であることを恐れたり、不安になったり、身動きがとれなくなったりするから、他人の意見に流されていきます。正しい、正しくないというジャッジを避け、自分をごまかしていくことになるのです。
著者は「暮らしの手帖」の元編集長。幼い頃から、隣町や知らない土地へせっせと出かけていく子どもだったそうです。友達がいないわけではないけれど、幼いながらに、誰かといても結局は個であることを知っていたからです。
集団の中に見知らぬ人が混ざっていると浮いてしまうのに、その1人に向き合うと独特の世界が生まれる。冒険のような、宝探しのような時間が存在していることを著者は知っています。
満杯の本棚に新しい本を入れるように
人は大人になると変化を嫌います。培ってきたものを手放したくないからです。一度自分が安心できる空間を作り上げてしまうと、それを壊すなんてまっぴらだと思ってしまう。
でも、個であることを無視したら、人生のスパイスとなるような出来事に出合うことはできなくなります。満杯の本棚に新しい本を入れる場所を作るように、それまで抱えているものを整理しなければならないときが来るのです。
孤独を理解し、魂で人とつながる
「自分に関係ないことはひとつもない」。世界で起きていることに無関心にならず、自ら関わろうとすること。そして素直な心で物事を捉え、感じること。
著者の伝える「正直」とは、孤独を理解し、魂レベルで人とつながることを教えてくれます。今を生きる人に手にとっていただきたい1冊です。
松浦弥太郎
『正直』
(河出文庫)
定価:606円+税