家づくりストーリー②|住宅コンサルタントの記録
こんにちは!
松本、諏訪、伊那地域の工務店エルハウスの住宅コンサルタント、
土橋千咲です。
60代の女性が叶えた家づくり
私は家づくりを通して出会ったお客様のストーリーを書いてメンバーにシェアしています。
今回はいつも書き溜めているものの中から60代で夢だった2階建ての家を建てた女性の家づくりのお話を紹介します。
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出逢ったきっかけは以前のお客様の時にお世話になった地元の不動産屋さんから電話をもらったことでした。
「60代女性の方で、他の会社では資金的に難しい、エルハウスさんなら力になってくれるかもしれない」と紹介いただきました。
不動産屋さんの事務所で初めてお会いしたときは、最初から打ち解けて話せることができませんでした。緊張、警戒している 様子が伝わってきました。
後日アポをとって本社で初回の相談を受けました。 相続して持っている田んぼをゼネコンで分譲地に変えて、それを売ったお金で自分の家も建てるという計画です。
ヒロミさん(仮名)は63歳で息子さんが東京に住んでおり基本一人で暮らすための家です。
ゼネコンでは予算オーバー、分譲の情報を知った地元ではない上田の業者さんから「モデルハウスで建てるから家は土地を売って残ったお金だけで建ててあげる」という誘いもあったそうです。
いい話のような、でも本当に自分の希望する家になるのか不安な気持ちでいっぱいでした。
相談できる人がいなくてお世話になった不動産屋さんに相談したそうです。
どうして上田の業者さんの話に乗らなかったのですか?と聞いたところ、「建てられるのは企画の住宅で予算でプランは2階にお風呂があるパターンになる」、「希望でなくても家に生活を合わせてください」と言われて不信を持たれていました。
「私が住みたいのは2階建て、終の棲家になる家、将来息子たちと住める状態でもある家」 。
いくらお金がかからないとは言え、夢だった家づくりに妥協したくなかった。
息子はお金がかからない上田の業者さんと話をしていて不安。
土地を売ったお金で他の地元の建築会社で家が建てられるのであれば上田の業者では建てたくない。
とはっきりと自分の意思を示していただきました。
とはいえエルハウスで資金計画をしても土地を売ったお金だけではどうしてもオーバーしていました。
2階建てに住んだことがないのでベランダのある家に憧れていたとのこと。その夢はどうしても叶えたいと。
資金計画を繰り返し、足りない分の借り入れを最小限になるように打ち合わせを重ね、 私が女性で話しやすいこと、自分が希望の家を建てられるかもしれないと希望を持てたことから最初に会った時よりとても親しい関係になりました。
プランが詰まってきたころ息子さんが東京から心配で打ち合わせに来てくれました。
建築関係の監督の仕事をされているということ。きっとお母さんのことも心配でエルハウスを見定めにきた感じ。
私もちょっとビビり気味。質問にきちんと答え、エルハウスが地元で長く家づくりをしていること、建てた後のアフターフォローも安心してほしい事を話しました。
このころにはヒロミさんは私の味方になってくれて心強かったです。
息子さんと何故か元旦那さんまで心配して話しに来てくれたりなんだか賑やかになったのですが、最後にヒロミさんが「私はエルハウスさんで家を建てたい、お願いします」と決断してくれました。
予算が足りない分は住宅ローンも最小限で組むことになりました。
契約も終わり仕様決めが終わったころハプニングが。 「コロナで建築業界が不安定だから、急がずに時期をずらした方がいい」と息子さんが心配になって連絡をくれました。
次の日私は休みだったのでヒロミさんが仕事が終わったあとにコメダコーヒーで待ち合わせして、話し合いをしました。
「息子さんに頼ろうとしているから顔色をうかがわなくてはいけない。中村さんが自力でなんとかする覚悟がないと実現しない」と年上のお客様ですが少々強めに決心が揺るがないように励ましました。
工事が始まってもハプニングが。 敷地調査をしている時に裏の家の方が「うちに日が当たらなくなるから地縄より1M以上空けて建てろ」と理不尽な要求を一方的にしてきました。 道も挟んでいて日影には絶対ならないのにこちらも要求を呑むことはできません。
建築基準法をきちんと守っていること、それでも配慮して広めに距離を空けてあることを説明し「しょうがない」と言ってもらうまで話をしたのですが、正直これには参りました。
その頃東京から息子さんが上棟後様子を見に来てくれて、裏のおじさんのことを報告。 「次になにか言われたら俺が言うから安心して」と頼もしい言葉をもらい、信頼関係を感じることができました。
現場を担当していた大工さんが息子さんに丁寧に説明や話をしてくれて好印象を与えてくれたことが大きかったと思います。
28坪4LDK、ヒロミさんの家が完成しあと少しで引き渡しです。
見学会もシンプルで見どころがないので心配していましたが、横浜からきていただいたお客様に「土橋さんがお客様に寄り添って、丁寧に設計されているのがわかる」と言っていただきました。
エルハウスの認知やイメージアップに貢献されている広報、トラブルなく現場を管理完成していただいた監督、期限ぎりぎりでも着工に間に合わせてくれた設計、年の離れたお客さまと円滑に打ち合わせしてくれたコーディネーター、安心してメンテを任せられると言わせてくれるメンテチーム、かかわっていただいた全ての人に感謝しています。ありがとうございます。
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今でも仲良くしていただいて、家に行くと2時間もお茶してしまいます。
ちょうどコロナが始まった頃で色々な変化があったこととオーバーラップして記憶が今でもはっきりと浮かんできます。
本当に人の夢を叶えることができたんだと強く実感した家づくりでした。