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気づけばそこにいる、心の拠りどころ 僕のボーガス(’96・アメリカ)

こんにちは、いつもありがとうございます。チームエルハウスです。

すっかり忘れてしまっているけれど、はるか昔の幼少期、大人には見えず、自分だけに見える“友達”がいませんでしたか? 今回紹介するのは、そんな遠い記憶を呼び起こす、温かい映画です。

母を失って孤独に陥る少年

サーカス一座のダンサーの一人息子アルバート(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、ある日突然、母親を交通事故で失ってしまいます。一人ぼっちになったアルバートは、母親と同じ里親の元で育ったキャリアウーマン、ハリエット(ウーピー・ゴールドバーグ)に引き取られることになりました。慣れ親しんだ土地を離れ、自分を愛してくれる人たちとも別れ、初めて心の底から孤独を感じるアルバート。

自分だけに見える友達

ところが、移動中の飛行機で不思議なことが起こります。落書きしていた顔が動き出し、アルバートにしか見えない“ボーガス”という友達が現れたのです。それから孤独なアルバートに数々の奇跡が起こります。仕事が忙しくてそっけない態度のハリエットとうまくいかず、サーカスの仲間とも会えない中で、アルバートとハリエットは互いを理解できるようになるでしょうか――。

大切な存在であることを教えてくれる

精神医学では、ボーガスのような存在を「イマジナリーフレンド」と呼びます。子どもだけに見える、実在感のある空想上の仲間で、子どもの心を支えてくれる存在です。目に見えるものだけに囚われて、想像力など馬鹿にしている大人には決して見えません。

ボーガスはいつでもアルバートのことを考え、助けてくれるのですが、アルバートは彼の忠告を聞かず、空想の世界に閉じこもってしまいます。それまでアルバートとすれ違ってばかりだったハリエットでしたが、ボーガスのおかげで最後には家族になることができます。ボーガスという空想上の存在を介して、ふたりはお互いを信じることができるようになるのです。

イマジナリーフレンドは成長とともに消えてしまうもの。ボーガスもアルバートの元を去っていきます。その切なさが心に迫ります。

僕のボーガス 1996年アメリカ
原題:Bogus 監督:ノーマン・ジュイソン
主演:ハーレイ・ジョエル・オスメント

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