幸せの家を建てるための「不便ノート」
こんにちは、いつもありがとうございます。チームエルハウスです。
家族みんなが幸せになれる家とは
私はこれまでに何百軒も一戸建ての建築に携わってきました。その一軒一軒が、そこで暮らす家族の「幸せの家」です。
ただ、ひと口に「幸せの家」と言っても、家族の年齢や性別、部屋などのスペースの使い方によって、実は「幸せ」には若干の違いがあります。こういった「幸せ」のイメージを一致させることはそう簡単でもないのです。
今回は、これまで大工として注文住宅の建築に携わった経験を活かして、お施主様に「不便ノート」を書くことをお勧めしたいと思います。
「不便ノート」とは
家族みんなが満足する家にするには、設備を豪華にしたり、ただ広いスペースを確保したりというだけでなく、まずこれまでの生活での「不便」を明確にし、それを改善していくことを先決するのが良いやり方です。つまり、今の住まいで日頃から不便だと感じることを解消する家を目指すべきなのです。
例えば、「いつも玄関が散らかっているので恥ずかしくてお友達やお客様を呼べない」と感じているなら、「玄関回りに収納場所が少ない」というのが日ごろの「不便」ということになります。
「不便ノート」とは、そのように家族それぞれが不便に感じることを書き留めたノートなのです。
「不便」の見つけ方
それでは、「不便」を見つけようという意識で、1週間を過ごしてみましょう。1週間は最も短い生活のサイクルですから、そこで見つけた「不便」は、家を建てるにあたっての最重要事項になります。1週間できたら、次は1カ月過ごしてみて、どんどん具体的に書き出していきましょう。
文章にしにくいときは、雑誌の切り抜きなども使って貼っていくのも良い方法です。
例えば「お父さんの書斎や喫煙場所がない」「お母さんが買い物で買ってきた食材が入りきらない」「2階建てなのに洗面台とトイレが一つしかないから、朝の通勤・通学前の時間帯に混み合ってしまう」といった「不便」が明らかになっているはずです。
これらの「不便」をリスト化することで、それまではぼんやりしていた「幸せの家」のイメージが、徐々にはっきりしてくるでしょう。その「不便」の解決策を工務店と話し合うことで、家族全員が暮らしやすい「幸せの家」を見つけるヒントになるわけです。
例えば、洗面台とトイレが混み合うなら、豪華な設備に投資するよりも、標準品であっても1階と2階それぞれに洗面台とトイレを設置したほうが便利です。
こうやって不便に感じることを改善した後で、予算に余裕があるならば、さらに便利で豪華な設備を選ぶのも良いでしょう。
「不便」を解決するのが
私たちプロの仕事
工務店は、単に家づくりのプロというだけでなく、お施主様が日頃から不便に感じていることを理解し、解決策を提示できる能力を有しています。ですから、お施主様の「不便ノート」は、工務店の担当者にとって、より良いご提案をするためのエビデンスになるのです。
ぜひ、たくさんの「不便」を見つけてみてください。
設備の豪華さや内装の美しさばかりに目を奪われず、ご家族が新しい家でどんな「不便」を解消したいかを知っておきましょう。