ごま油と間違えて出したのは……
こんにちは、いつもありがとうございます。チームエルハウスです。
今回は30歳・専門職Nさんの体験談です。
居酒屋のアルバイトに明け暮れた学生時代
学生時代は居酒屋のアルバイトに励んだおかげで、お金を稼ぐというのはどういうことか、思いっきり学ばせていただきました。ありがたいことに、私が仲間入りしたお店は居酒屋でも一目置かれる存在で、「人財募集」と大きくかっこよく書かれたチラシを見て、すぐに電話したことを昨日のことのように覚えています。
スタッフとはすぐに家族のように仲良くなりました。試験前でもバイトに行くのは楽しみでしたし、お客様と関わったり、自分らしく働くことを学んだりすることは毎日の喜びでした。誰かと休みが被っても、巧みなチームプレーで毎日ほぼ満席状態のお店を切り盛りしました。
絶品の人気メニュー「白レバー蒸し」
そのお店が売りにしていたのは威勢のいい挨拶や掛け声。お客様のオーダーやお客様との乾杯、送り出し、先陣きって声を出して盛り上げるのです。「ここに来ると元気になるよ」「いつ来ても気持ちいいねぇ」と常連様には好評でした。もちろん料理も人気で、プリプリで臭みもなく、お酒のおつまみにピッタリの白レバー蒸し(今では提供できませんが)は、お客様のほとんどが注文する人気メニューでした。
なんとごま油と間違えて……
ところが、ある日、忙しすぎて大ミスを犯してしまいました。白レバー蒸しは粗塩を入れたごま油を添えてお出しするのですが、なんとメープルシロップに粗塩を入れてお出ししてしまったのです。本来はカマンベールの料理にかけるものですが、調味料の容器も同じで、出した色も同じで……。「お姉さん、これ甘いけど、何かおかしくない?」と言われて愕然としました。
正直に謝罪してごま油にお取り替えしましたが、幸い、お客様は面白がってくれて、私の名前まで聞いてくれる神対応。その後も何度もお店に顔を出しては、楽しんで帰ってくれました。今でも時々思い出してヒヤリとする苦い失敗ですが、良いお客様に当たって、本当に運が良かったと思います。