「名作椅子の解体新書」と座るということ
こんにちは、松本、諏訪、伊那地域の工務店エルハウスの福田です。
最近、「名作椅子の解体新書」っていう本を買いました。
眺めているだけで結構楽しい良い本です。
値段が高いっていうのだけちょっとツラいけど。
内容はタイトルの通り、世界の名作椅子をバラバラにして、
写真にとって解説してくれるという内容です。
椅子って、人間が座るので、かなりの重量を支えます。
しかも、重心位置も変わる。
さらに、背もたれにもたれたり、いろいろ。
しかも、何十年も使うということもある。
椅子ってすごいと思います。
改めて、椅子とは何ぞやということについて考えると、非常に奥が深いものがあります。
そもそも、人間が座るって何ぞや。
哲学的でよく分からんですね。
でも、一つ言えることは、気持ち良く座れると、気持ち良い。
日本語おかしいですけど。笑
でも、1日を通して考えてみてください。
ずっと立ち続けるって大変です。
もちろん、仕事の種類によっては立ち続ける仕事もありますが。
個人的に一番ツラいのって、立って待機じゃないかなと思います。
何か作業していたりすると、立っていてもツラくないのですが。
待機で立ちっぱなしってしんどい。
人によって、どのくらい立ってる?とかって本当にケースバイケースだと思います。
でも、すっと気持ち良く座れると、
「ふう」
って、心からほっと息がはけるような気がします。
特に疲れいている時ほど。
個人的に好きなのは、広島県尾道市の志賀直哉の家の外の縁側です。
椅子の話なのに縁側??というツッコミはなしでお願いします。
https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/7/32941.html
https://www.jalan.net/kankou/spt_34205aj2200139125/
写真もないし、志賀直哉の家だか詳しいことは忘れたんですけどね。笑
尾道の風景というのは実に素晴らしくて、海と坂と寺があります。
海は瀬戸内海なので静かですし、島が浮かんでいる感じがのどかです。
日本海の漁村とかの良さとはまた違う美しさがあります。
日本海とか太平洋は広大で強いと言いますか。
瀬戸内海というのは、こじんまりしているというか、なんか箱庭のような気持ちよさがあります。
僕が諏訪の盆地が好きな理由と似ています。
こじんまりして囲まれている中に、綺麗にロケーションが配置されている風景って素敵です。
広大な景色も素敵ですけどね。
で、志賀直哉の縁側は、海を眺めるのに程よい高さで。
文学館なんて、あんまり人は来ません。
受付の人もいるんだかいないんだか、不思議と記憶にありません。
覚えているのは、海を眺めながら吸うタバコが美味かったことだけ。
(当時はよくタバコを吸っていたので)
坂を登って細い道を抜けて、文学館の縁側にすわって一服して。
今はタバコは吸いませんけど、また、あの縁側に座りたい。
そもそも多分、今は禁煙になっている気がしますね。
あの縁側について考えると、忍たま乱太郎でよく出てくる茶屋があるじゃないんですか。
ああいう茶屋のベンチに座って団子を食べるってすごく良さそうだなって思うんです。
ちょっと日陰があって、お茶と団子。
歩いて旅してきた疲れを癒す椅子。
でも、今の時代だと、道端だとアスファルトに車がぶーぶー走るでしょう。
忍たま乱太郎の時代だと、アスファルトはないにせよ。
町外れの茶屋?
そんなの実際にあったんでしょうか。
水なんかのインフラは?
案外、今みたいに上水が通っているかとか気にしないで建物を自由に建てられたから、
眺めのいいベンチのある茶屋って多かったんでしょうか。
まあ、忍たま乱太郎のことを真面目に考えたって仕方ないですが。
椅子の話から飛び火してベンチの話でしたが。
良い住宅とは何か??
気持ち良く座れる場所がある空間。
これって一つ大事じゃないかなと思うのです。
座った時に、すっと視線が抜けてリラックスできるような。
そして、お気に入りの椅子があるって良いですよね。
解体新書の内容とはまったく関係ないような話でしたが、
解体新書を眺めていると椅子についていろいろ考えて楽しいです。
名作椅子、解体されて部品になると、
「へー、これだけの部品かー」
と言いますか、なんだかしみじみします。
一つ何十万円もする椅子なので、普通に生きていると解体されたところを見る機会はないので、
ある意味、とっても価値のある本とも言えるかもしれません。
椅子職人さんってすごい。
そんな感じの福田でした。
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