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住宅の省エネ性能を表示するBELSについて

こんにちは。
諏訪・松本地域の工務店エルハウスの滝沢です。

本日はBELSについてのお話です。
お家づくりを検討中の方は聞いたことあるかもしれませんね。

BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)とは…
建築物の省エネルギー性能を表示する第三者認証制度のことです。
いくら自社で「うちは省エネ性能が高いですよ~」と言ったところで「では、どのくらい?」となってしまいます。

省エネ性能表示のガイドラインに則り審査・認証されるので、同じ基準で比較することができます。
省エネ性能を示すということは、建築物の資産価値を示す指標にもなります。
これは新築だけでなく、既存の建築物に対しても評価することができます。

BELSで評価される性能項目は、次の2つです。
1.外皮性能(Ua値)
Ua値(外皮平均熱貫流率)は断熱性能を示す指標の一つです。ざっくり言うと「住宅内部からどれだけの熱量が逃げるか」を表す指標で、次の計算式で求められます。

Ua値[W/㎡・K]=(各部の熱損失量の合計[W/K])/(延べ外皮面積[㎡])
※外皮とは天井・外壁・床・窓などのお家の内側と外側の熱的境界部分

各部の熱損失量は、部材(物質)固有の熱伝導率と使用する厚さから決まる熱貫流率と面積、部位毎の係数により求めます。(計算は少し複雑ですが、意味合いさえ理解できれば十分です)

Ua値は「住宅内部からどれだけの熱量が逃げるか」を表す指標なので、数値が小さいほど熱量の損失が少ない、つまり断熱性能が高いことを示します。
断熱性能が高い住宅は、少しのエネルギーでお家の中を暖めたり・冷やしたりすることができるので、省エネに繋がります。

省エネ基準として、日本全国を8つの地域に区分(北海道(Ⅰ地域)〜沖縄(Ⅷ地域))し、地域によってUa値の基準値が設けられています。この基準をクリアしているとBELSに「適合」と表示されます。エルハウスがお家づくりをしているエリアはほとんどが3・4地域になります。

2.一次エネルギー消費量
一次エネルギーって聞きなれない言葉だと思います。自然界に存在する、加工されない状態のエネルギーのことで、石油、石炭、天然ガス、原子力のような採掘資源、太陽光、地熱、水力、風力などの再生可能エネルギーなどがこれに当たります。

ただ、このままの形では我々の生活に利用することが難しいので、実際には電気やガソリン、灯油、都市ガスなどの二次エネルギーへと変換し、利用しています。

ではなぜ、実際に利用している二次エネルギーではなく、一次エネルギーの消費量を検討するのか?
それは、エネルギーの総量を表現しやすいからです。

二次エネルギーの消費量は、電気は[kWh]、灯油は[ℓ]、都市ガスは[㎥]とばらばらなのに対して、一次エネルギーの消費量はすべて[J(ジュール)]という単位で統一されています。

一次エネルギー消費量に関わってくるのは、先ほど説明したUa値と住宅で使用する設備機器です。
具体的には、暖房設備、冷房設備、換気設備、照明設備、給湯設備などですね。
太陽光発電などの再生可能エネルギーを設置して、「エネルギー収支をゼロ以下にする」、つまり、「創エネルギー≧消費エネルギー」としたものが、ZEH(net Zero Energy House)住宅なわけです。

実際にエルハウスで建築いただいたお客様の事例を参考に載せておきます。

評価の良し悪しは、★の数で分かります。
★1~5の5段階で表示され、★5つが一番良いです。

★の数は次の式で求められるBEI(Buildin Energy Index)で決まります。
BEI=設計一次エネルギー消費量/基準一次エネルギー消費量

★1:1.0<BEI≦1.1
★2:0.9<BEI≦1.0(省エネ基準)
★3:0.85<BEI≦0.9(誘導基準)
★4:0.8<BEI≦0.85
★5:BEI<0.8
※住宅の場合

44%削減というのは、BEI=0.56と同じ意味です。
★3(誘導基準)はクリアしておきたい一つの目安になると思います。

ざっくりとした説明になりましたが、BELSについて少しでも理解が深まればと思います。

 

 

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