ブログ(BLOG)|諏訪・松本の工務店エルハウス

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お元気ですか? 暖かく暮らしていますか?

こんにちは、福田です。
時々ですが、タイミングを見計らって、お引き渡し後のお客様の家に遊びにいきます。
別に用事っていうほどのことはないのですが。
特に冬は、
「暖かく暮らせているかな? 元気にしているかな?」
ということで、
「遊びに行って良いですか?」
とメールを送って、遊びに行かせてもらっています。
(コロナの時代なので、短時間でさくっと家の中の様子を見させて頂いています)

今日は、YouTube見学会もさせてもらったお家に遊びに行かせてもらいました。
↓こちらの家ですね

いやー、どうですか、この家。
すごいかっこよくないですか?
福田の自信作です。
まあ、私は自分のお引き渡しした家は全て自信作と言うんですけど(笑)

広い2階ホールを木の勾配天井に仕上げると本当にかっこいい空間になりますね。

暖かさについてもエコ住宅+外張り付加断熱なので、すこぶる快適でした。

このお家は2世帯住宅ということで、
家族の普段使いは通過型のシューズクロークで、メインの入り口はとってもすっきり美しいです。

でも、今日お邪魔させてもらってびっくりしたのが、
この写真の綺麗な方の玄関ではなく、シューズクローク側。
(生活感もあるので写真は撮らなかったのですが)

靴が少ないんですよ。
「あれ? 靴ってこれだけですか?」
「夏にはく靴は外の物置にしまってあるんです」
いやー、これはすごいなと思いました。
普通、シューズクロークとか収納って、多いと、中にどんどん物を詰め込んでしまったり、乱雑になりがちです。
この家のシューズクロークは通過型なので、その気になればかなりの靴が置けます。
でも、普段使うものだけを置くことで、使いやすくすっきりした玄関になっているんですね。

便利な間取りというのも大事なんですけど、住まい手の工夫というのは、それ以上に重要だなと改めて思いました。
多分、こちらの家だったら、通過型のシューズクロークがなくても、美しい玄関で暮らしてくれていたんだろうなと、しみじみ思いました。

吹き抜けのリビング。
栗の無垢フローリングに合う木のソファが素敵です。

そして、レイアウトですね。
注目してもらいたいのはソファの位置です。
ここのリビングでは、意図的に片方の窓を掃き出し窓(床から背の高さくらいの窓)ではなく、TFTの腰窓にしました。

窓をこういう形にすると、ソファを窓際に置けるんです。

家具の位置には絶対的な正解はないのですが、置ける位置の選択肢を多くしておくのは大事だと僕は思っています。

間取りで見るとこんなリビングです。(西の窓などは省略しています)
よくある間取りとしては、黄色の点線のところにソファが描かれます。
はい、私もだいたい、そう描きます。

でも、実際に暮らすと、ソファを横向きにする方が暮らしやすい場合もあります。
「え? でも、ソファがテレビと対面していないとテレビを見にくいじゃないですか?」
と思う方もいるかもしれません。

現実の暮らしでは、ソファってきちんと座ってテレビを見るよりも、
ソファにゴロンと寝転がってテレビを見ることが多いんですよ。
3人掛けのソファに3人ならんで映画館みたいに座ってテレビを見るって言うシチュエーションは実は少ないのです。
なので、案外、ソファとテレビって真っ直ぐ対面していなくても、見づらいということは少ないのです。

さらに部屋の真ん中にソファがリビングを分断する形に置くと実際に暮らし出すと動きにくいと感じる場合も。
図のように、玄関の方の扉からダイニングテーブルに向かうのに、動線をすっきりさせるなら、この写真のソファの配置の方が暮らしやすい場合もあるわけです。

そして、これには正解はないです。
住まい手が工夫して、一番暮らしやすい場所を探していってベストな位置を見付けるのが正解だと思います。
さらに、年数が経って、お子さんが巣立てば、リビングを使う人数も少なくなって、
また生活しやすい家具の配置も変わるかもしれません。

間取りを描く時には、出来るだけ「自由度のある間取り」っていうのが大事だと私は思っています。
もちろん、テレビをこっちにおく、テーブルはこっち、というように前提はあります。
それでも、実際に住む家族が、より暮らしやすいと思うようにいじりやすい家っていうのが大事だと思います。
家族の暮らしを邪魔しない家。
ライフスタイルに合わせて自由に使える家って良いと思います。

実際、家って使う期間が長いです。
30年ほど前には、分厚いブラウン管のテレビでしたが、今は薄いテレビですよね。
10年、20年後には、テレビはなくなるかもしれません。
壁掛けテレビもすごく薄くなって、紙切れみたいな薄さになるかもしれませんし、
スマホに、
「テレビ出して」
と話しかけたら、天井からテレビが降りてきて、自分の目の前のちょうど良いくらいの距離でなってくれたり。
SF映画によくある3Dホログラムになるかもしれませんし。

まあ、そこまで言うと極端な話だと思われるかもしれませんが。
それでも、家具や暮らし方がフレキシブルに変えられるっていうのは、大事だと思います。

とはいえ、このタイプの間取りだと、腰窓じゃなくて掃き出し窓を希望されるお客様も多いですし、それはそれで光が入って気持ちいいのも事実です。

どっちが良くて、どっちがダメではないです。
これは、間取りを考えるご家族がよく陥る落とし穴なのですが。
数学的にいうと、「解なし」が解なのです。
どっちが良いんだろうと悩み続けてしまって、もっと大事な部分を忘れてしまうということは往々にしてあります。
迷った時には、流動性のある方、後から工夫しやすい方がオススメですが、どっちが良い悪いではないです。
暮らした後の工夫こそが重要です。

ちょっと厳しいことを言いますが。
暮らした後の工夫ができないご家族は、どんな間取りに住んでも不満が多くなってしまいがちです。
工夫のできるご家族は、どんな間取りも設計した意図以上に良く住んでくれて、家をより良く育ててくれるものだと思います。

新築の時よりも、暮らしを重ねるごとに、より美しくなる家っていうのが理想だなと思います。

美しく暮らして下さって、ありがとうございます。
また、点検なども含めて遊びに行かせて下さい!

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