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土間のある平屋のコツ? 施工事例の動画で考えてみましょう。

こんにちは、エルハウスの福田です。

今年、2021年は広い土間のある平屋をたくさん担当させて頂きました。
自宅の間取りで土間と平屋を延々と考えていたので、そういうお客様が集まってきたのかもしれないです。
今回のブログでは土間のある家のコツ、土間について考えてみましょう。

3つの土間のある平屋の事例を元に考えていきましょう。

スキーを手入れするための土間のある平屋

↑スキーの土間。こちらのおうちはスキーの手入れができるようにするのが一番の目的でした。スキーが好きで長野県に移住してきた方のお家です。


ロードバイクのための土間のある平屋

↑ロードバイクの土間。こちらは福田邸。ロードバイクのための広い土間です。実際に住んでからは、ロードバイク2台、マウンテンバイク1台、クロスバイク1台、子供のキックバイクと4台以上の自転車がひしめきあう空間になっています。
寒い冬でも夜でも自転車のトレーニングが出来るようになっています。


わんちゃんのための土間のある平屋

↑ワンちゃんの土間。家を建てたら大きいワンちゃんを飼いたいという夢のために土間を作りました。


土間のある家は美しい?

広い土間のある家に共通しているのは美しいということじゃないでしょうか。
規格住宅やアパートでは広い土間は絶対にないですからね。

土間があるというと、古民家だったり、海外の家の土足の空間のイメージでしょう。
そう、今の普通の日本の家には広い土間は無いん

です。
なんだかオシャレな美しい雰囲気になりやすいです。

家の中は靴を脱ぐ日本人。家の中なのに靴を履く土間。

土間っていうのは実に不思議な空間でしで。
家の中なのに土足の空間なわけです。
謎の空間ですよね。

海外の場合、玄関はフラットなものが多いです。
靴を脱がない文化ですので。
ですので、海外の場合は、ある意味で家中全部土間です。

ちなみに海外は土足で家に入りますが、代わりにポーチが大きく、靴の底の泥などはかなり丁寧に落としてから家の中に入る方が多いです。
土足=汚いというわけではないですし、海外の人も床は大事にします。

それでも、日本の靴を脱ぐ文化はある意味で究極とも言えます。
湿気が多いので、床が高いということもあるのでしょう。
裸足で床を感じられます。

日本人の土間に対する考え方は非常に独特のものがあるといえるでしょう。

今回は話しませんが、さらに言えば畳ですね。
畳は元々は床に貼るものではなく、座布団や布団みたいなものだったそうです。
それが、段々と家の一部として床に貼るものになったのが畳だそうです。

足裏の感覚を考える上で、土間、フローリング、畳。
この辺りはまじまじ考えてみるだけで楽しいものです。

趣味で裸足で走る研究をしていますが、建築としても走るという点でも、足裏の感覚はすごく奥深いと思うわけです。

土間のデメリット? 現代日本の家では、土間は不必要な空間?

さて、脱線しつつありますが。
実際にお家を建てる上で土間のある家を考えようと思うと。

昔は煮炊きを土間でするために実用的な場所でしたが。
今の家では煮炊きはキッチンです。
そうなんです。
今の住宅では土間の必要性が少なくなってきているわけです。

必要性がないからこそ美しいとも言えるのですが、必要性のないものを作るのにお金がかかるのは辛いですよね。
だからこそ、土間を作るにはコツがあります。

土間のある間取りを作るときのコツ

では、具体的に土間のある間取りのコツを考えてみましょう。

1.土間の目的、用途を明確にする

まずは目的、用途を明確にしましょう。
自転車、スキー用品、ワンちゃん。
はたまた、野球道具、ゴルフ道具。

目的が明確じゃないと、はっきり言って土間は使いにくいです。
裸足では使いにくいですから、いちいちサンダル等を履かないといけませんし。
土間にするより、普通の部屋にするほうが使いやすいです。
さらに、土間は安くないです。

雑誌やインスタで見て漠然と土間リビングにしよう!とすると、使いにくいです。床を貼っておいた方が便利だったというパターンがありえます。

土間じゃないといけない目的、用途を明確にするのが大事です。

2.どの部屋と面するかを考える

どういう用途で使うかによって、どこと面するかが変わります。
上の動画ですと、わんちゃんのための土間ならリビングに面していないと、ワンちゃんと接することが出来ないので寂しいですよね。
ロードバイクだと玄関から近くないと、家の奥まで自転車を持って入るのは大変です。
さらに、ロードバイクを眺めながらお酒を飲みたいなら、リビングから見えるところが良いですね。

どの部屋と面するのが良いかを検討するのが重要です。

3.一体化できる場所、代わりに削る場所を考える

土間をそのまま増やすと家が大きくなってしまいがちです。
どこかを代わりに削れないか検討してみることも重要です。

ロードバイクの土間は、玄関から上がる場所がなく、直接リビングに上がる形になっています。
玄関ホールをなくして、土間を広くしています。

スキーの土間も、上がる部分を狭くすることで土間の面積を広く取っています。
玄関ホールというよりも、昔の日本の家の玄関の式台くらいの幅のイメージですね。

ワンちゃんの土間については、特に他の部分を削ることなく土間をしっかり取っています。
代わりにリビングと面する部分なので、非常にリビングがダイナミックに広くなっています。

今回の事例にはなかったですが、シューズクロークではなく、広い土間の玄関にするという方法もあります。
昨今はシューズクローク、土間収納を採用するお家も多いですが、
空間がダイナミックになるという点ではシューズクロークじゃなくて、広い土間の玄関にしてしまう方法もあります。

まとめ。土間は明確な目的と工夫が大事。

土間の話でした。
土間=平屋というわけではないのですが、平屋+広い土間の組み合わせは人気がありますね。

どうして土間と平屋の相性が良いのかなということを考えましたが。
長々とぶつぶつ書きましたが、土間っていうのは、僕ら日本人にとってどこか懐かしい部分なのかもしれないなと思います。
縁側、土間、畑。
どこか懐かしさを感じさせられるようなものがあるんでしょう。

そして、日本人に限らず、家の中と外の中間の場所っていうのは、世界的にみんな好きなんです。
例えばスペイン語ですとel patio、中庭ですね。
patioの場合は、庭だけれど、建物にぐるりと囲まれた中庭、外だけれど、ある意味で中ですね。
韓国ですとマル、これは日本の縁側みたいなものですね。
ヨーロッパの町並みでも、カフェって外のテラス席のイメージが強いですよね。
外だけど中、中だけれど外。
日本の土間は中だけれど外の空間なんでしょう。

ある意味では、自転車こいでテントで眠るというのが住まいの究極なんじゃないかと福田は思ったりすることが今もあるんですが。笑

土間は工夫せずに採用すると家のコストが高くなってしまいやすいです。
しかし、明確な目的を持って、土間を広くする代わりにどこかを削るなどの工夫さえできれば、
コストも抑えて取り入れることが出来ます。

漠然と取り入れると、使いにくいですし、土間のひんやりした感じが冷たく感じられるでしょう。
こだわりを持って取り入れる。
そして、不要な別の場所を大胆に削るというのが重要です。

これは土間に限った話じゃないのですが、無難に全部取り入れると、無難な規格住宅のような間取りになりやすいです。
それはそれで、無難で万人が暮らしやすいという意味で、良い家ではあるのですが。
注文住宅で家を建てるなら、万人受けする無難な家じゃなく、自分たちが一生暮らすこだわりのある間取りを考えてみると素敵な家になります。

注文住宅を考える時には、遠慮せずに担当者にガシガシ自分たちの暮らしのこだわりをぶつけるのって大事です。

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